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031 理力

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「フォスター、どうかした? 何か様子が変だよ?」 「恥ずかしいからに決まってんだろ。料理してくるからその間に身体拭いとけ。しっかり鍵かけとけよ。あと、まだ寝るんじゃないぞ」  なんでこいつは平気なのかと思いつつリューナの方を見ないようにしながら注意事項を伝える。鍵を掛けておけば急に攫われたりはしないだろう。窓の鍵は最初に閉まっていることを確認済みである。入口からは台所の前を通らないと部屋に行けず、台所は部屋のすぐ近くだ。誰かが来ればすぐにわかる。  紫の長い髪を後ろで一纏めにすると、先ほど投げ売りされていた豚バラの塊を使って料理を始めた。まず半分に切り分け、片方は塩胡椒とオリーブ油とハーブをかけてしばらく置いておく。もう片方はある程度切ってから塩をすりこんでこちらも少し置く。その間に野菜類を切っておいて二つに分けて置いておく。塩をすりこんだ肉を焼いてから水と野菜類、ハーブと酒を入れて弱火で一刻ほど煮込む。これは明日以降に食べるものなのでしばらく放置だ。    料理をしていると無心になれる。心の中でもやもやしているものが忘れられるのでフォスターは料理するのが好きだった。ひたすら黙って作業を続ける。 『お前……大丈夫か?』 「何が」 『さっきから何か変だぞ』 「疲れてるんだよ。短期間で色んなことがありすぎた。俺は料理してると心が落ち着くんだ。気分転換になるからほっといてくれ」 『……わかった』  フォスターは頭を悩ませていた。主に金銭的な悩みだ。この先水の都シーウァテレスがあるソーリュシーウァ大陸に渡るため、船には絶対に乗らなければならないので金を節約したかったのだ。それなのに次から風呂付きの宿に泊まれと言う。水の都シーウァテレスまではまあなんとかなるとは思うが、それ以降の想像がつかないので困っている。  できれば単発の仕事があればやりたいところだが、その間リューナはどうすればいいかという問題がある。狙われているのがわかっていて一人にはできない。    そして自己嫌悪もしていた。一瞬でも妹を意識してしまった自分が気持ち悪かった。  色々な悩みや不安なことがありすぎて気が滅入っている。頭が痛い。負の感情に身体が支配されていくような感覚になっていた。  もう片方の油をかけて置いてあった肉をフライパンで焼いていく。全面に焼き色を付けたら一度取り出し肉の脂で野菜類を焼きこちらも取り出す。肉を戻し酒を入れ熱してアルコールを飛ばす。水と香草、ニンニク、煮崩れない野菜を戻し蓋をしてしばらく弱火で煮る。  しかし、本当に疲れた。二日間、休憩したとはいえ移動中はずっと同じ姿勢で立ちっぱなしだったのだ。まあ歩くよりかは良いのだろうが。以前この町に来たときは馬車に揺られっぱなしだった。その時も疲れたがそれとは別の疲れがある。そういえば、馬車の揺れが辛い時は皆、反力石リーペイトで少し浮くようにしていたな、理力を使うのでずっとは無理だったけど――と思い出して今の状態に気が付いた。   「そうか、俺、理力不足だ」 『あ?』 「直接石に触れて無いから気にしてなかったけど、操縦桿掴んでる間はずっと理力が流れっぱなしなんだよ」 『ああ、それでちょっと変だったのか』 「理力不足だと少しおかしくなるからな」 『リューナに掴ませればいいじゃねえか。神の子なら理力量がかなりあるはずだぞ』 「それだとリューナが前に乗るのか? 俺の体勢がきつそうだな……」  肉がコトコト煮込まれている。裏返さないとならないのだが、まだ早い。   『お前自分の理力量って把握してるか?』 「してないよ。神官じゃあるまいしみんなそうだろ」 『だよなあ。あれに乗り続けて理力不足になるって作ったアイツも把握してねえよな?』 「カイル、な。そもそもこんなに長く乗るとは考えてないだろうしな」 『これから理力を増やすことも考えたほうがいいな』 「理力を増やすって具体的にはどうするんだ?」 『理力不足が何回か続けば増えるがこうやって害が出るからなあ。あんまりやると免疫が落ちて病気になったりするしな』 「そうだな……なんか今頭痛くて気持ち悪いし」  理力不足なら仕方がない。増やすことを考えなくてはとフォスターは思ったが、ビスタークに言われた言葉を聞いて嫌になってしまった。 『あとは勉強するのが一番手っ取り早い。だから試験がある神官は理力が多いんだ』 「ええー……今さら勉強かよ……」  フォスターは勉強が好きではなかった。 『要は頭を使うことをすればいいんだ。新しいことを覚えたり、考えたりな。その、カイルか。あいつなんか結構理力あるんじゃねえか?』 「……だったら、新しい料理を考えるのでもいいのかな」 『頭を使うならな。行動だけで考えないなら増えないぞ』  そろそろ頃合いなのでフライパンの蓋を開け、肉をひっくり返す。煮崩れる方の野菜を入れてまた煮る。   『……お前は「例の薬」って知ってるか?』 「ん? なんか中毒性があって正気を失うとかいうやつか?」 『そうだ。気分が良くなるかわりに理力が無くなっていっておかしくなるらしいぞ』 「ふーん。薬自体も中毒になった人も見たこと無いから全然知らないや」 『最近はいなかったのか。それなら平和だな』 「昔、病気が流行った頃に出回って問題になったって授業で教わった」 『理力量が少ないと中毒になりやすいって話だ。その為にも理力は増やしておいたほうがいいぞ』 「そんなもんに手を出さねえよ」 『お前はそうだろうが、無理矢理吸わされることもあるらしいからな。知らない人間には本当に警戒しろよ。あんな薬を持ってる医者ならそれも使ってくるかもしれないからな』 「……確かにそうだな」  もし自分やリューナに使われたらと思うとゾッとした。 「その薬は飲むんじゃなくて吸うのか」 『飲むのもあるのかもしれないが、人相手に無理矢理使うなら鼻から吸わせるほうがやり易いんじゃねえかな』 「……随分詳しいけど、まさか……」 『俺はやってねえよ! 中毒になった奴に迷惑かけられただけだ』  話をしながらフライパンから柔らかくなったニンニクだけ取り出し、家から持ってきていたマスタードに入れて潰し混ぜてソースにする。 『しかしお前手慣れてるな』 「毎日やってたからな」  夕飯が完成したので肉を切り分けて盛り付けし部屋に持っていく。もう一つの方は火にかけたままだ。両手が塞がっていたので扉の前で声をかける。 「おーい、リューナ開けてくれ。できたぞー」  少しの間音がしなかったので、まさか寝てないだろうな、と思い、今度は足で扉をノックした。 「リューナ? 起きてるか?」    慌てたようにバタバタと音が聞こえた。これは寝ていたに違いない。もし起きなかったら一晩中部屋から閉め出されるところだった。 「起きてるよ!」  そう言いながらリューナが扉を開けた。 「ウソつけ、寝てただろ。髪ボサボサだぞ。まあ起きたんならいいけど」  これが本当に神様……? そう思いながらもう一つの料理の確認も兼ねて一度台所へ戻りビスタークに聞く。 「神様ってのはもっとこう……威厳とか、神秘的なものとかあるんじゃないのか?」 『いつも冷静で落ち着いていて感情的にならない、というのが俺の知ってる神の子だけどな。自覚がないとああいう感じになるのかもな……』  フォスターはまだリューナが神の子では無いと信じていたかった。神様らしくない部分を見て安心したかった。だがビスタークはそれを否定するかのように仮説を立てる。それに少し苛立ちながらもう一つの火にかけた料理の様子をみて部屋に戻った。 「いい匂い~」  部屋ではリューナが食べたくてうずうずしていた。その様子を見たらなんだか可笑しくなって苛立ちが消えてしまった。 「もう食べていいよ」 「うん、いただきます!」  嬉しそうに食べ始めた。パンも置いてやった。パンは明日の朝にパン屋へ寄って買い足しておきたいと思っている。脂っこい肉がマスタードソースのおかげでさっぱりと食べられる。野菜類は肉の旨味を吸っているし肉もとても柔らかくなっていて大成功だ。 「お前の分は予め俺の倍にしてあるからおかわり分は無いからな」 「えっ……そうなんだ……」  しゅんとしてしまった。 「いやそれだけあれば充分だろ。脂身もあるから沢山食べるとキツいだろうし」 「量が同じでも、おかわりすること自体が楽しいの」 「普段ならいいけど、今日は台所がドアの向こう側なんだから我慢してくれよ」 「はぁい」  渋々という感じでリューナが返事をした。 「あと言っとくけど俺、理力不足になってるから、明日はお前に操縦桿持って欲しい」 「私じゃ何かにぶつかるよ?」 「理力を流してくれればいいんだ。舵取りは俺がやるから」 「理力不足になったことないからよくわかんないけどつまり疲れてるんだよね? 理力って分けてあげられないのかな」 「さあ」 「ちょっと手を握ってみて」  口をもぐもぐと動かしながら手を握る。リューナは少しの間動かないで理力をフォスターに流そうとしてみた。 「んー、ダメみたいだね。石に流すような感じでやってみたんだけど」 「じゃあ明日は頼む」 「うん、いいよ。フォスターはよく休んでね」  その後煮込んでいたもう一つの料理と肉のゆで汁を使ったスープを作り終わると、フォスターはすぐさま眠りについた。



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「フォスター、どうかした? 何か様子が変だよ?」 「恥ずかしいからに決まってんだろ。料理してくるからその間に身体拭いとけ。しっかり鍵かけとけよ。あと、まだ寝るんじゃないぞ」  なんでこいつは平気なのかと思いつつリューナの方を見ないようにしながら注意事項を伝える。鍵を掛けておけば急に攫われたりはしないだろう。窓の鍵は最初に閉まっていることを確認済みである。入口からは台所の前を通らないと部屋に行けず、台所は部屋のすぐ近くだ。誰かが来ればすぐにわかる。  紫の長い髪を後ろで一纏めにすると、先ほど投げ売りされていた豚バラの塊を使って料理を始めた。まず半分に切り分け、片方は塩胡椒とオリーブ油とハーブをかけてしばらく置いておく。もう片方はある程度切ってから塩をすりこんでこちらも少し置く。その間に野菜類を切っておいて二つに分けて置いておく。塩をすりこんだ肉を焼いてから水と野菜類、ハーブと酒を入れて弱火で一刻ほど煮込む。これは明日以降に食べるものなのでしばらく放置だ。    料理をしていると無心になれる。心の中でもやもやしているものが忘れられるのでフォスターは料理するのが好きだった。ひたすら黙って作業を続ける。 『お前……大丈夫か?』 「何が」 『さっきから何か変だぞ』 「疲れてるんだよ。短期間で色んなことがありすぎた。俺は料理してると心が落ち着くんだ。気分転換になるからほっといてくれ」 『……わかった』  フォスターは頭を悩ませていた。主に金銭的な悩みだ。この先水の都シーウァテレスがあるソーリュシーウァ大陸に渡るため、船には絶対に乗らなければならないので金を節約したかったのだ。それなのに次から風呂付きの宿に泊まれと言う。水の都シーウァテレスまではまあなんとかなるとは思うが、それ以降の想像がつかないので困っている。  できれば単発の仕事があればやりたいところだが、その間リューナはどうすればいいかという問題がある。狙われているのがわかっていて一人にはできない。    そして自己嫌悪もしていた。一瞬でも妹を意識してしまった自分が気持ち悪かった。  色々な悩みや不安なことがありすぎて気が滅入っている。頭が痛い。負の感情に身体が支配されていくような感覚になっていた。  もう片方の油をかけて置いてあった肉をフライパンで焼いていく。全面に焼き色を付けたら一度取り出し肉の脂で野菜類を焼きこちらも取り出す。肉を戻し酒を入れ熱してアルコールを飛ばす。水と香草、ニンニク、煮崩れない野菜を戻し蓋をしてしばらく弱火で煮る。  しかし、本当に疲れた。二日間、休憩したとはいえ移動中はずっと同じ姿勢で立ちっぱなしだったのだ。まあ歩くよりかは良いのだろうが。以前この町に来たときは馬車に揺られっぱなしだった。その時も疲れたがそれとは別の疲れがある。そういえば、馬車の揺れが辛い時は皆、反力石リーペイトで少し浮くようにしていたな、理力を使うのでずっとは無理だったけど――と思い出して今の状態に気が付いた。   「そうか、俺、理力不足だ」 『あ?』 「直接石に触れて無いから気にしてなかったけど、操縦桿掴んでる間はずっと理力が流れっぱなしなんだよ」 『ああ、それでちょっと変だったのか』 「理力不足だと少しおかしくなるからな」 『リューナに掴ませればいいじゃねえか。神の子なら理力量がかなりあるはずだぞ』 「それだとリューナが前に乗るのか? 俺の体勢がきつそうだな……」  肉がコトコト煮込まれている。裏返さないとならないのだが、まだ早い。   『お前自分の理力量って把握してるか?』 「してないよ。神官じゃあるまいしみんなそうだろ」 『だよなあ。あれに乗り続けて理力不足になるって作ったアイツも把握してねえよな?』 「カイル、な。そもそもこんなに長く乗るとは考えてないだろうしな」 『これから理力を増やすことも考えたほうがいいな』 「理力を増やすって具体的にはどうするんだ?」 『理力不足が何回か続けば増えるがこうやって害が出るからなあ。あんまりやると免疫が落ちて病気になったりするしな』 「そうだな……なんか今頭痛くて気持ち悪いし」  理力不足なら仕方がない。増やすことを考えなくてはとフォスターは思ったが、ビスタークに言われた言葉を聞いて嫌になってしまった。 『あとは勉強するのが一番手っ取り早い。だから試験がある神官は理力が多いんだ』 「ええー……今さら勉強かよ……」  フォスターは勉強が好きではなかった。 『要は頭を使うことをすればいいんだ。新しいことを覚えたり、考えたりな。その、カイルか。あいつなんか結構理力あるんじゃねえか?』 「……だったら、新しい料理を考えるのでもいいのかな」 『頭を使うならな。行動だけで考えないなら増えないぞ』  そろそろ頃合いなのでフライパンの蓋を開け、肉をひっくり返す。煮崩れる方の野菜を入れてまた煮る。   『……お前は「例の薬」って知ってるか?』 「ん? なんか中毒性があって正気を失うとかいうやつか?」 『そうだ。気分が良くなるかわりに理力が無くなっていっておかしくなるらしいぞ』 「ふーん。薬自体も中毒になった人も見たこと無いから全然知らないや」 『最近はいなかったのか。それなら平和だな』 「昔、病気が流行った頃に出回って問題になったって授業で教わった」 『理力量が少ないと中毒になりやすいって話だ。その為にも理力は増やしておいたほうがいいぞ』 「そんなもんに手を出さねえよ」 『お前はそうだろうが、無理矢理吸わされることもあるらしいからな。知らない人間には本当に警戒しろよ。あんな薬を持ってる医者ならそれも使ってくるかもしれないからな』 「……確かにそうだな」  もし自分やリューナに使われたらと思うとゾッとした。 「その薬は飲むんじゃなくて吸うのか」 『飲むのもあるのかもしれないが、人相手に無理矢理使うなら鼻から吸わせるほうがやり易いんじゃねえかな』 「……随分詳しいけど、まさか……」 『俺はやってねえよ! 中毒になった奴に迷惑かけられただけだ』  話をしながらフライパンから柔らかくなったニンニクだけ取り出し、家から持ってきていたマスタードに入れて潰し混ぜてソースにする。 『しかしお前手慣れてるな』 「毎日やってたからな」  夕飯が完成したので肉を切り分けて盛り付けし部屋に持っていく。もう一つの方は火にかけたままだ。両手が塞がっていたので扉の前で声をかける。 「おーい、リューナ開けてくれ。できたぞー」  少しの間音がしなかったので、まさか寝てないだろうな、と思い、今度は足で扉をノックした。 「リューナ? 起きてるか?」    慌てたようにバタバタと音が聞こえた。これは寝ていたに違いない。もし起きなかったら一晩中部屋から閉め出されるところだった。 「起きてるよ!」  そう言いながらリューナが扉を開けた。 「ウソつけ、寝てただろ。髪ボサボサだぞ。まあ起きたんならいいけど」  これが本当に神様……? そう思いながらもう一つの料理の確認も兼ねて一度台所へ戻りビスタークに聞く。 「神様ってのはもっとこう……威厳とか、神秘的なものとかあるんじゃないのか?」 『いつも冷静で落ち着いていて感情的にならない、というのが俺の知ってる神の子だけどな。自覚がないとああいう感じになるのかもな……』  フォスターはまだリューナが神の子では無いと信じていたかった。神様らしくない部分を見て安心したかった。だがビスタークはそれを否定するかのように仮説を立てる。それに少し苛立ちながらもう一つの火にかけた料理の様子をみて部屋に戻った。 「いい匂い~」  部屋ではリューナが食べたくてうずうずしていた。その様子を見たらなんだか可笑しくなって苛立ちが消えてしまった。 「もう食べていいよ」 「うん、いただきます!」  嬉しそうに食べ始めた。パンも置いてやった。パンは明日の朝にパン屋へ寄って買い足しておきたいと思っている。脂っこい肉がマスタードソースのおかげでさっぱりと食べられる。野菜類は肉の旨味を吸っているし肉もとても柔らかくなっていて大成功だ。 「お前の分は予め俺の倍にしてあるからおかわり分は無いからな」 「えっ……そうなんだ……」  しゅんとしてしまった。 「いやそれだけあれば充分だろ。脂身もあるから沢山食べるとキツいだろうし」 「量が同じでも、おかわりすること自体が楽しいの」 「普段ならいいけど、今日は台所がドアの向こう側なんだから我慢してくれよ」 「はぁい」  渋々という感じでリューナが返事をした。 「あと言っとくけど俺、理力不足になってるから、明日はお前に操縦桿持って欲しい」 「私じゃ何かにぶつかるよ?」 「理力を流してくれればいいんだ。舵取りは俺がやるから」 「理力不足になったことないからよくわかんないけどつまり疲れてるんだよね? 理力って分けてあげられないのかな」 「さあ」 「ちょっと手を握ってみて」  口をもぐもぐと動かしながら手を握る。リューナは少しの間動かないで理力をフォスターに流そうとしてみた。 「んー、ダメみたいだね。石に流すような感じでやってみたんだけど」 「じゃあ明日は頼む」 「うん、いいよ。フォスターはよく休んでね」  その後煮込んでいたもう一つの料理と肉のゆで汁を使ったスープを作り終わると、フォスターはすぐさま眠りについた。



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