三天
救いは天から降ってくるものじゃない、この手で掴み取るものだ。
この世は天上、雲上、そして地上の三層に分かれている。
一番上の天上界、スヴァルガ・ロカは遙か空の上に位置し、『天人』が住むと言われる伝説の世界。
真ん中の雲上界、サティヤ・ロカは、五種族の一つで生まれつき身体の軽いシャキヤが住む世界。
一番下の大地、ナラカ=ランカーでは、アスラ・ヤクシャ・ラークシャサ・ピシャーチャという四つの種族が常にお互いを殺し合い、絶え間なく争い続ける。
サティヤ・ロカに生まれたシャクラカーンは、シャキヤとアスラの混血児だ。他のシャキヤたちの淡い金色の瞳とは違う、赤色の瞳を持つ。そして、シャキヤの特徴である身体の軽さを保つための「浮力」を生成する能力が弱かった。
ある日、シャクラカーンはその身体の重さから、下層に位置するナラカ=ランカーに転落してしまう。
硬い荒土の上で目が覚めたシャクラカーンの前に現れたのは、ヴィシュラと名乗る男だった。
シャキヤの青年の姿をしたその男は、しかし、五種族の中で最も忌み嫌われるピシャーチャの大群を従えていた。
新着レビュー
三天 – 層を超える壮大な冒険
三層に分かれた世界の衝突と、軽さと重さの狭間に揺れる主人公の姿が胸に残ります。まず、天上・雲上・地上という三層の設定が鮮やかに描かれ、読者を自然に引き込みます。次に、ヴィシュラとピシャーチャの対比が生む緊張感と、予測できない展開がページをめくる手を止めさせません。さらに、種族間の争いと共存の可能性を問いかけるテーマが深く心に響きます。異世界の壮大さに胸躍らせる冒険好きな方に特におすすめです。ぜひ読んでみてください。
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