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最終更新: 2026年04月22日 05時37分
神曲
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名倉マミ
読者様、何をお求めですか?
実話ベースの輪廻転生譚?
異世界転生ものも悪くないがちょっと変わったものが読みたい?
現実世界の権力や抑圧、差別にプロテストする話?
家族愛や人類愛?
詩情溢れる異色ロマン?
金髪?美形?悪役?
これ一作で御用達できますぜ
「東洋人は、死んだらそれで終わりなんじゃなくて、魂は永遠に続くと考える。でも聖書の『魂は不滅である』というニュアンスとは少し違ってて、同じ魂がまた別の肉体に宿って、別の存在として『生まれ変わる』と考えるんだ。『業』とか『因縁』といって、また前の人生と同じようなことを繰り返したり、同じ人に出会ったり、逆に自分のやった悪いことが自分に返ってきたりもする、という発想がある」
(本文・第二章より)
序盤がおもしろくない、取っつきにくいと感じる方は三章か五章からどうぞ。
Corpse Reviver 〜あの夏、助け合えなかった君へ〜
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海月いばら
戸越俊輔は過去に大切な人を亡くしていた。その人は橘千奈という三歳年上で、当時の俊輔にとって頼れるお姉さん的存在だった。千奈はいつだって弱虫な俊輔を助けてくれた。二人で過ごす時間は、かけがえのないものだった。
しかし彼女との別れは突然訪れる。父親からの虐待で命を落としたのだ。
それからの歳月は思慕と懺悔の毎日。大人になってもその柵から抜け出せないでいた。
そんな俊輔がある日出会ったのが、コープスリバイバー(死者を甦らせる)という名前のカクテルだった。死んでも永遠の愛を誓うという意味がある。
乳白色の優しい見た目に反して薬草の風味漂うそのカクテルは、俊輔の傷を癒してくれるようだった。
今年も一人、バーのカウンターで彼女を弔う。彼女の背中越しに見た景色を思い出しながら……。
透明な地獄
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なのは
「酷いよねえ、澪?」 狂った目で同意を求める母。正しさを認めさせたい父。 両親の終わらない怒り合いを繋ぎ止めていた最後のピースは、私の曖昧さだった。
学校は、中学までに培った「交渉術(コミュニケーション)」で本音を隠し、衝突を躱すだけの場所。教師の顔色を読み、望まれる笑顔を差し出して内申点を「かっさらう」のは、私にとってあまりに退屈な「イージーゲーム」だった。
——あは、全部私のせいじゃん。
家族というシステムの欠陥を自ら解明し、心を「悪い方向」へ空っぽにした女子高生・澪。 完璧な平和を演じ続ける彼女の背後に、ある日、正体不明の「視線」が突き刺さる。
それは、彼女の聖域を壊すバグか、それとも新たな攻略の始まりか。 定義不可能な絶望と攻略の物語。
エルザのことを忘れない
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区隅 憲
お祭りのように騒ぐ街で、五歳のエルザは母に捨てられた。冬雨に震えながら昼も夜も待ち続けた末に、ファイウェル孤児院に拾われる。誰にも心を開かない八年間、それでも母の迎えだけを信じていた。
だが新任教師マウルと出会い、エルザは閉じこもった世界から連れ出される。料理や勉強、友達作り。嫌がる少女を無理矢理引っ張り出した笑顔は、少しずつ孤独な心を溶かしていった。いつしか少女は母の面影を重ね、本当の母娘のような絆が育まれる。だがその寄り添いは少女の執着を生み、新たな母が隠した秘密によってひび割れていく――。
きれいな愛情なんかじゃない。それでもあなたと積み重ねた時間は永遠に忘れられない。泣きたいほど苦しくて身勝手な、心洗われる母娘ドラマ。
●全22話
推しの武道館と、心の空洞
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トム
ソロアイドル・里奈の武道館公演が決定した。
歓喜に沸くタイムラインの陰で、古参ファンである俺は、胸を突くような得体の知れない虚脱感に襲われる。
「あの子はアイドルだったんですね」
謎めいた言葉を残した伝説の古参ファン・ぽぽ吉。彼と静かな寺の境内で対峙したとき、俺が必死に隠してきた「推し」という名の醜い自己愛が暴かれていく。
救いか、絶望か。
聖地・武道館の喧騒の中で、俺が流した涙の正体とは。
アイドルという「光」に焼かれる、すべての「観客」へ贈る短編小説。