クネヒト・ループレヒト
クリスマスは毎年親戚でコテージに集まって祝う。けれども今年は
全4話。
クリスマスから新年にかけて、親戚が集まってコテージで過ごすのが毎年の恒例だった。大人は大人で語り合い、子どもは子どもで集まって遊ぶ。俺はちょうどその中間の年齢。サンタを待つ年齢はとうに過ぎていた。
それなのにユレヒトおじさんは言うんだ。お前らに来るのは白いサンタか黒いサンタかってね。
注:欧米ではいい子には普通のサンタ、悪い子には黒いサンタがくるそうです。
★表紙:https://kakuyomu.jp/users/Tempp/news/16817330650092353611
★コレクション:ホラー集
新着レビュー
「いい子」で良かったのかどうか? 黒いサンタの暴走。
雪に閉ざされたコテージで、クリスマスから新年へかけ、欧州風のお祝いや行事が進行するところへ、不可解な悪夢の怪異も起こってくる。 雪の降った朝の匂いや、アドベントカレンダーから取るジンジャーブレッドの描写など、細かな表現にリアリティと魅力を感じました。 現実と夢と記憶が、夜になり夜が明けるごと不確かになっていくところには臨場感があり、「いい子」として切り抜けるのが果たして本当に良かったことなのか、わからなくなる恐ろしさを味わえました。