ベンチから
ー/ー
アナウンスは、オレの名前のあとに、次の投手の名前をコールした。
五回裏。ぎりぎりでの降板。欲を言えば、もう1アウトを取ってから、とは思ったが、今回の打者とは分が悪いとのスコアに渋々了承して、今は六回を待つばかりである。
一投一打。
持てるものも、持たされるものも違う。だから、使い分ける。そういうものだ。
オレのできなかったことを、やってのける。
ほかのスポーツであればいざ知らず。
野球は、一度ベンチに戻れば、もう二度と、あちら側の土を踏むことは無い。
冷やされる肩を気にしてなんかいられない。
なぜオレは打たれたのか。
なぜオレは動けなかったのか。
頭ではわかっていることが、こちら側に戻ればできなくなる。
練習は嘘をつかない。
結果も、出てしまえば変えられない。
たぶん、オレがへばっている間に、あいつはちゃんと、じゅんびをしていた。必要な準備を全て行っていた。だから、そうして試合に出ることができる。それを継続することができている。だから好きなモノがない。
そう。それだけのこと。
オレは、出来ていなかった。
クオリティスタートは成功したように思う。
思うだけで、結果、現状、負けているのだから、なんの意味も無い。
べつに、オレに敗戦投手の汚名をかぶせ続けてくれて構わない。
いつか、きっちり、返上してやるのだ。
たとえばそこで投げている、昨年まではライバルチームにいた、あいつのように。
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