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エピローグ

ー/ー



 ——旅の終わりから、十年後のツイの街で。
「お母さん、何見てるの?」という娘の声に振り向くと。
「懐かしいもの、見つけてね」
 なんて、シルヴィカは優しい笑みを向けた。

 娘は興味なさげに「ふーん」なんて返すと。
「というかお客さん、来てるよ」と続けて。

 それにシルヴィカは目を見開くなり。
「ちょっと、なんですぐ言わないの⁉︎」
 とか言いながらドタバタと音を立てながら部屋を出ていって。
「今言った……」なんて、娘は頬を膨らませる。

 娘は先ほどまでシルヴィカが座っていた椅子を戻しながら。
 ふと、机の上にあるものを見つけ、そして微笑む。

 机にはドラフツ盤と、一冊の古びた手帳が置いてあり。
 そこには三枚の白い花弁を、押し花にしたしおりが挟んであった。

 娘はしおりのあるページを開くと、そこの内容を見るなり。
「くだらないなぁ……」と思わず洩らして。
 やがて下の階から、シルヴィカのものであろう。
「ネリネ、ちょっと下りてきて!」なんて大声を聞いて。
「はいはい、今行くよ」と、部屋を出ていきかけるが。

「あっ、やっば、閉じないと」なんて。
 すぐに部屋へ戻り、机に戻る。

「見たのバレたら、なんか言われそうだし」とか言いつつ。
 白桜を模した、胸元のペンダントを揺らしながら。

空月(そらつき)の十九日 旅も終わり!』
『三年後はネリネさんと喫茶店‼︎』
 と書かれたページを、娘はゆっくりと閉じた。


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 ——旅の終わりから、十年後のツイの街で。
「お母さん、何見てるの?」という娘の声に振り向くと。
「懐かしいもの、見つけてね」
 なんて、シルヴィカは優しい笑みを向けた。
 娘は興味なさげに「ふーん」なんて返すと。
「というかお客さん、来てるよ」と続けて。
 それにシルヴィカは目を見開くなり。
「ちょっと、なんですぐ言わないの⁉︎」
 とか言いながらドタバタと音を立てながら部屋を出ていって。
「今言った……」なんて、娘は頬を膨らませる。
 娘は先ほどまでシルヴィカが座っていた椅子を戻しながら。
 ふと、机の上にあるものを見つけ、そして微笑む。
 机にはドラフツ盤と、一冊の古びた手帳が置いてあり。
 そこには三枚の白い花弁を、押し花にしたしおりが挟んであった。
 娘はしおりのあるページを開くと、そこの内容を見るなり。
「くだらないなぁ……」と思わず洩らして。
 やがて下の階から、シルヴィカのものであろう。
「ネリネ、ちょっと下りてきて!」なんて大声を聞いて。
「はいはい、今行くよ」と、部屋を出ていきかけるが。
「あっ、やっば、閉じないと」なんて。
 すぐに部屋へ戻り、机に戻る。
「見たのバレたら、なんか言われそうだし」とか言いつつ。
 白桜を模した、胸元のペンダントを揺らしながら。
『|空月《そらつき》の十九日 旅も終わり!』
『三年後はネリネさんと喫茶店‼︎』
 と書かれたページを、娘はゆっくりと閉じた。