表示設定
表示設定
目次 目次




31話 叶えたい夢

ー/ー




「エルシオさんを……はい。わかりました」


 僕は電話を終え、アイボーンを見つめた。


「なんだって? 団長からの連絡でしょ?」


 セーリエはそう僕に問う。団長からの連絡は、基本何か指示がある時にしか来ない。


「そう。エルシオさんを見つけ出せ、というミッションが与えられたよ」


「いまさら!? 天界騎士団辞めてからもう随分経ってるでしょ」


「そうだね、まぁ、最近忙しくなってきたし、だからだろうね」


 僕たちが第二部隊に配属されたとき、すでにエルシオさんはその隊の長だった。異例のスピードで団長にまで上り詰め、僕らよりも後に入団したはずが、完全に突き放されていた。
 仕方のないことだ。元団長の血を受け継いでいるだけでなく、星剣も所有している。
 以前結界が破られた際も、知能の高い死神2体を1人で倒した。正直、異次元の強さだ。その騒動を境に、エルシオさんは天界騎士団を辞め、今は消息不明なのだが。


「とりあえず探してくるよ。しばらくはこっちの業務には戻れないかも」


「はいはい。まあ頑張ってよ」


 僕はゲートを開いた。どこを探せばエルシオさんはいるのか、見当もつかない。
 誰にも見つからない場所で、ひっそりと暮らしているのではないだろうか。一緒に暮らしていた友人が、死神に殺されたのだ。ショックはかなり大きいはずだ。たとえ見つけられても、戻ってきてはくれないだろう。
 特に急ぎとは言われていない案件だ。焦る必要もない。
 僕はゆっくりと、このミッションに向き合うことにした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 まずは、久しぶりに人間界に訪れた。正直、気晴らしも兼ねてだ。最近は死神も増え、かなり忙しかった。少しくらい息抜きしても文句はないだろう。
 なぜ死神が増えたのか。その理由は明白だ。僕がまだ入団したての頃、今まで人間にしかかけていなかった幸せの粉を天使にもかけるようになった。だがそれは、民間向けに調整された情報だった。
 本当は、人間には一切幸せの粉を使用せず、天使にのみ使用している。「粉持ち」の仕事は無くなり、生まれ変わりの面接や、1度手伝ったことのある、人間への粉の追加も無くなった。
 そのため、人間は皆地獄送りにされ、結果死神が増えているという状況だ。自業自得、その言葉にピッタリな内容だ。幸せの粉を人間から取りあげ、天使たちの幸せを願ったはずが、結果的に僕の仕事は増えている。これは不幸だ。
 僕らにも粉はかけてもらえるため、死神との戦いは苦ではないが、それでも、大変であることに変わりはない。


 適当に人間界に繋いだゲートは、前にも来たことのある場所に繋がった。懐かしい風景が、僕の視界に入る。
 ふと、あることを思い出した。以前ここに来た時の話だ。僕は人間と友達になった。
 だが、随分前の話だ。まだここで入院しているのかも、僕のことを覚えているのかもわからない。それに、重い病気を患っていた。もう人間界にいない可能性もある。
 もし死んでいたら、今頃地獄に。


 まったく期待はしていなかった。病室の前に立ち、扉横に書いてあるその名前を見るまでは。




ーーーーーーあぁそうだ。セナだったな




 なぜか僕は安心していた。生きていてくれていたことに安堵している。人間が皆地獄に送られていると聞いても、特に何も思わなかったはずだ。それなのに、セナが地獄送りになることを考えると、少し胸が痛くなる。


「おっと」


 病室の扉が開き、中から女性が出てきた。看護師ではない。母親だろうか、目には涙を浮かべている。
 扉が開いてくれたため、勢いで中に入る。そこに居たのは1人の女性。ベッドに横たわっている。僕の記憶では、もっと幼かったはずだ。随分成長していて、本当にセナなのかわからない。


「今の声……もしかして」


 声を出したのは一瞬だ。扉が開いた際に、驚いて思わず飛び出した声。


「シルエト……?」


 ありえない。僕は、セナの顔も、声も、名前すら覚えていなかった。それなのに。


「……覚えているの?」


 セナは僕の声を聞き、明るい笑顔を見せた。
 あぁそうだ。あの時も同じ顔だった。面影が、微かに脳裏に映った。


「もちろん! ちゃんと内緒にしてたよ!」


 視界がぼやける。瞼が熱くなるのを感じる。
 
「ごめんね、お待たせ」


「待たせすぎ! もう中学生になったんだよ! 学校には行けてないけど!」


 僕の見た目の変化は、セナにはわからない。僕も成長しているのだろうか、少しは大きくなったのだろうか。
 僕からはこんなにも、セナの変化が見えているというのに。
 全部見えている。セナの手足が、今にも折れてしまいそうなほど細いということ。そして、美しかった長い髪の毛が、帽子からまったくはみ出ていないことも。
 幸せの粉は、本当に天使にのみ使うべきなのだろうか。目の前の少女に使うべきではないのだろうか。




ーーーーーー彼女には幸せになってほしい。




 僕は初めて、人間にそんな感情を抱いた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




「さっきのはお母さん?」


「そー! お見舞いに来てくれるの」


 母親は泣いていた。こんな姿の娘を見ているのだ。込み上げる感情があるのだろう。
 ここに来てから今まで、病室に誰かが入ってくることはなかった。窓も開いていないため、外には出られない。セナに開けてもらうか、誰かが入ってくるのを待つしかない。


「それ、何書いてるの? 勉強かい?」


 セナは僕がくる前から、ベッドの上の簡易机にノートを広げていた。
 鉛筆で一生懸命に何かを書いている。てっきり僕は、勉強熱心な子だと思っていた。
 ノートを見ると、そこに書かれているのは文字ではなかった。おそらく絵だ。でも、何を意味しているのかはわからない。


「違うよ? 私勉強嫌いなの! これはやりたいことリスト! 私の将来の夢! お母さんがノート買ってくれたの」


「やりたいことか〜。どんなことをしたいの?」


「えっとね〜。とりあえず、1個叶った! お友達とお話しすること!」


「ははっ、それはよかった」


「あとは……星が見たい。綺麗なお星様を見てみたい」


 僕にはどうしても、セナがそれを叶えられるとは思えなかった。
 目が見えるようになるのであれば、すでに見えるよう手術しているだろう。それに、前に会った頃よりも明らかに症状は悪化している。
 王はなぜ、人間に粉をかけないなどという選択をしたのだろうか。僕は今すぐにでも、セナに幸せを与えたいというのに。
 


ーーーーーーいや、僕はなぜ、こんなにも彼女に……


 
「あとこれも、絶対に叶えたい! 私の夢!」


 セナはそう言って、僕にイヤフォンを見せてきた。これは、耳にはめることで音楽が聴けるものだ。物知りなセーリエから教えてもらった。
 
「お母さんがね、これでお話を聴けるようにしてくれたの。本も漫画も見れないけど、これなら私でもお話を楽しめるでしょ?」


 なるほど。音楽だけでなくそういう使い方もあるのか。今度セーリエに教えてあげよう。


「それで、叶えたいことって?」


「私の好きなお話でね……えーと……その……」


 言いづらいことなのか、セナはもじもじするだけだ。


「言いたくないことなら、無理には……」


「違うの! そうじゃなくて……恥ずかしいっていうか……」


「恥ずかしい?」


 セナは顔を赤くしながら、1番の夢について話した。


「好きな人と……両思いになりたい」


 そういうことか。それなら、年頃の女の子なら恥ずかしいかもしれない。
 天使だって恋愛はするが、人間の方がそういうことを重要視しているらしい。子孫を残すことを目的として優先している天使と違い、人間は相手を愛することを重要視しているそうだ。これも、セーリエから聞いたことだ。


「あー、それは、恋愛ってことだよね?」


「そ、そうだよ!! よくそんなに普通に言えるね、 私もう爆発しそうだよぉ」


「叶うといいね。全部」


「うん!! 叶えられるかな?」


 思わず、言葉に詰まる。セナは自分の状態を完全に理解はしていないだろう。それは僕も同じだ。
 もしかしたら完治するかもしれない。そうすれば夢も叶えられるはずだ。
 だがもし、そうではなかったら。
 
 返事を返さないこの沈黙の時間は、セナの不安を煽ることになる。僕は咄嗟に口に出した。


「叶うさ。きっと」


「シルエトが言うなら間違いないね! 友達だもん」


 笑顔でそう答えるセナの目に、今の僕が映らなくてよかった。きっとうまく笑えていないだろう。
 無責任な発言だと、心の中で僕が僕を叱責する。
 
 病室へ向かってくる足跡を聞き、僕はセナに「じゃあ、また」と別れを告げた。
 手を振るセナの表情に寂しさは見えない。笑顔のままだ。また長い時間待つことになるかもしれないというのに。
 僕がまた来ると信じている。今日ここにきた時も、僕のことを覚えていてくれた。「来ないと思ってた」そんな言葉は1度たりとも言わなかった。
 ただ「待たせすぎ」と、笑いながら言っただけだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 僕はそれから、暇を見つければ何度も、何度も何度もセナに会いに行った。


 彼女が生きている間に、少しでも友達との思い出を残せるように。


スタンプを贈って作者を応援しよう!

次のエピソードへ進む 32話 棚に上げているのです


みんなのリアクション



おすすめ作品を読み込み中です…



「エルシオさんを……はい。わかりました」
 僕は電話を終え、アイボーンを見つめた。
「なんだって? 団長からの連絡でしょ?」
 セーリエはそう僕に問う。団長からの連絡は、基本何か指示がある時にしか来ない。
「そう。エルシオさんを見つけ出せ、というミッションが与えられたよ」
「いまさら!? 天界騎士団辞めてからもう随分経ってるでしょ」
「そうだね、まぁ、最近忙しくなってきたし、だからだろうね」
 僕たちが第二部隊に配属されたとき、すでにエルシオさんはその隊の長だった。異例のスピードで団長にまで上り詰め、僕らよりも後に入団したはずが、完全に突き放されていた。
 仕方のないことだ。元団長の血を受け継いでいるだけでなく、星剣も所有している。
 以前結界が破られた際も、知能の高い死神2体を1人で倒した。正直、異次元の強さだ。その騒動を境に、エルシオさんは天界騎士団を辞め、今は消息不明なのだが。
「とりあえず探してくるよ。しばらくはこっちの業務には戻れないかも」
「はいはい。まあ頑張ってよ」
 僕はゲートを開いた。どこを探せばエルシオさんはいるのか、見当もつかない。
 誰にも見つからない場所で、ひっそりと暮らしているのではないだろうか。一緒に暮らしていた友人が、死神に殺されたのだ。ショックはかなり大きいはずだ。たとえ見つけられても、戻ってきてはくれないだろう。
 特に急ぎとは言われていない案件だ。焦る必要もない。
 僕はゆっくりと、このミッションに向き合うことにした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 まずは、久しぶりに人間界に訪れた。正直、気晴らしも兼ねてだ。最近は死神も増え、かなり忙しかった。少しくらい息抜きしても文句はないだろう。
 なぜ死神が増えたのか。その理由は明白だ。僕がまだ入団したての頃、今まで人間にしかかけていなかった幸せの粉を天使にもかけるようになった。だがそれは、民間向けに調整された情報だった。
 本当は、人間には一切幸せの粉を使用せず、天使にのみ使用している。「粉持ち」の仕事は無くなり、生まれ変わりの面接や、1度手伝ったことのある、人間への粉の追加も無くなった。
 そのため、人間は皆地獄送りにされ、結果死神が増えているという状況だ。自業自得、その言葉にピッタリな内容だ。幸せの粉を人間から取りあげ、天使たちの幸せを願ったはずが、結果的に僕の仕事は増えている。これは不幸だ。
 僕らにも粉はかけてもらえるため、死神との戦いは苦ではないが、それでも、大変であることに変わりはない。
 適当に人間界に繋いだゲートは、前にも来たことのある場所に繋がった。懐かしい風景が、僕の視界に入る。
 ふと、あることを思い出した。以前ここに来た時の話だ。僕は人間と友達になった。
 だが、随分前の話だ。まだここで入院しているのかも、僕のことを覚えているのかもわからない。それに、重い病気を患っていた。もう人間界にいない可能性もある。
 もし死んでいたら、今頃地獄に。
 まったく期待はしていなかった。病室の前に立ち、扉横に書いてあるその名前を見るまでは。
ーーーーーーあぁそうだ。セナだったな
 なぜか僕は安心していた。生きていてくれていたことに安堵している。人間が皆地獄に送られていると聞いても、特に何も思わなかったはずだ。それなのに、セナが地獄送りになることを考えると、少し胸が痛くなる。
「おっと」
 病室の扉が開き、中から女性が出てきた。看護師ではない。母親だろうか、目には涙を浮かべている。
 扉が開いてくれたため、勢いで中に入る。そこに居たのは1人の女性。ベッドに横たわっている。僕の記憶では、もっと幼かったはずだ。随分成長していて、本当にセナなのかわからない。
「今の声……もしかして」
 声を出したのは一瞬だ。扉が開いた際に、驚いて思わず飛び出した声。
「シルエト……?」
 ありえない。僕は、セナの顔も、声も、名前すら覚えていなかった。それなのに。
「……覚えているの?」
 セナは僕の声を聞き、明るい笑顔を見せた。
 あぁそうだ。あの時も同じ顔だった。面影が、微かに脳裏に映った。
「もちろん! ちゃんと内緒にしてたよ!」
 視界がぼやける。瞼が熱くなるのを感じる。
「ごめんね、お待たせ」
「待たせすぎ! もう中学生になったんだよ! 学校には行けてないけど!」
 僕の見た目の変化は、セナにはわからない。僕も成長しているのだろうか、少しは大きくなったのだろうか。
 僕からはこんなにも、セナの変化が見えているというのに。
 全部見えている。セナの手足が、今にも折れてしまいそうなほど細いということ。そして、美しかった長い髪の毛が、帽子からまったくはみ出ていないことも。
 幸せの粉は、本当に天使にのみ使うべきなのだろうか。目の前の少女に使うべきではないのだろうか。
ーーーーーー彼女には幸せになってほしい。
 僕は初めて、人間にそんな感情を抱いた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「さっきのはお母さん?」
「そー! お見舞いに来てくれるの」
 母親は泣いていた。こんな姿の娘を見ているのだ。込み上げる感情があるのだろう。
 ここに来てから今まで、病室に誰かが入ってくることはなかった。窓も開いていないため、外には出られない。セナに開けてもらうか、誰かが入ってくるのを待つしかない。
「それ、何書いてるの? 勉強かい?」
 セナは僕がくる前から、ベッドの上の簡易机にノートを広げていた。
 鉛筆で一生懸命に何かを書いている。てっきり僕は、勉強熱心な子だと思っていた。
 ノートを見ると、そこに書かれているのは文字ではなかった。おそらく絵だ。でも、何を意味しているのかはわからない。
「違うよ? 私勉強嫌いなの! これはやりたいことリスト! 私の将来の夢! お母さんがノート買ってくれたの」
「やりたいことか〜。どんなことをしたいの?」
「えっとね〜。とりあえず、1個叶った! お友達とお話しすること!」
「ははっ、それはよかった」
「あとは……星が見たい。綺麗なお星様を見てみたい」
 僕にはどうしても、セナがそれを叶えられるとは思えなかった。
 目が見えるようになるのであれば、すでに見えるよう手術しているだろう。それに、前に会った頃よりも明らかに症状は悪化している。
 王はなぜ、人間に粉をかけないなどという選択をしたのだろうか。僕は今すぐにでも、セナに幸せを与えたいというのに。
ーーーーーーいや、僕はなぜ、こんなにも彼女に……
「あとこれも、絶対に叶えたい! 私の夢!」
 セナはそう言って、僕にイヤフォンを見せてきた。これは、耳にはめることで音楽が聴けるものだ。物知りなセーリエから教えてもらった。
「お母さんがね、これでお話を聴けるようにしてくれたの。本も漫画も見れないけど、これなら私でもお話を楽しめるでしょ?」
 なるほど。音楽だけでなくそういう使い方もあるのか。今度セーリエに教えてあげよう。
「それで、叶えたいことって?」
「私の好きなお話でね……えーと……その……」
 言いづらいことなのか、セナはもじもじするだけだ。
「言いたくないことなら、無理には……」
「違うの! そうじゃなくて……恥ずかしいっていうか……」
「恥ずかしい?」
 セナは顔を赤くしながら、1番の夢について話した。
「好きな人と……両思いになりたい」
 そういうことか。それなら、年頃の女の子なら恥ずかしいかもしれない。
 天使だって恋愛はするが、人間の方がそういうことを重要視しているらしい。子孫を残すことを目的として優先している天使と違い、人間は相手を愛することを重要視しているそうだ。これも、セーリエから聞いたことだ。
「あー、それは、恋愛ってことだよね?」
「そ、そうだよ!! よくそんなに普通に言えるね、 私もう爆発しそうだよぉ」
「叶うといいね。全部」
「うん!! 叶えられるかな?」
 思わず、言葉に詰まる。セナは自分の状態を完全に理解はしていないだろう。それは僕も同じだ。
 もしかしたら完治するかもしれない。そうすれば夢も叶えられるはずだ。
 だがもし、そうではなかったら。
 返事を返さないこの沈黙の時間は、セナの不安を煽ることになる。僕は咄嗟に口に出した。
「叶うさ。きっと」
「シルエトが言うなら間違いないね! 友達だもん」
 笑顔でそう答えるセナの目に、今の僕が映らなくてよかった。きっとうまく笑えていないだろう。
 無責任な発言だと、心の中で僕が僕を叱責する。
 病室へ向かってくる足跡を聞き、僕はセナに「じゃあ、また」と別れを告げた。
 手を振るセナの表情に寂しさは見えない。笑顔のままだ。また長い時間待つことになるかもしれないというのに。
 僕がまた来ると信じている。今日ここにきた時も、僕のことを覚えていてくれた。「来ないと思ってた」そんな言葉は1度たりとも言わなかった。
 ただ「待たせすぎ」と、笑いながら言っただけだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 僕はそれから、暇を見つければ何度も、何度も何度もセナに会いに行った。
 彼女が生きている間に、少しでも友達との思い出を残せるように。