第6話 ベルクリア科学館

ー/ー



 ミカがリベル拠点潰しに参加し、手分けするようになったことにより、拠点潰しは順調になっていっていた。セイは15歳、アリスは14歳、ミカは18歳になったある日、セイの家のベルが鳴る。
 「神話級【永氷(アイシクル)()支配者(ドミネーター)】セイ様ですね?」
 突然、スーツを着た2,30代の男性が問いかける。セイはきょとんとした。

 「……はい、そうですが」
 男性は続ける。
 「よかったです。私はベルクリア科学館、副館長を務めております。リカットと申します」
 リカットと名乗った男は丁寧に礼をし、名刺をセイに手渡し、続けた。

 「今回伺ったのは……」
 セイは気付いた。
 「あっ、ここでは何ですので中へどうぞ……」

 「では、お邪魔させていただきます」
 リカットは再び大きく礼をし、家に上がった。

 アリスがお茶を出し、ミカは隣で話を聞いた。
 「改めまして……今回は、科学館がリベルの襲撃の予告を受けた件についてです。セイ様方は、リベルの討伐を積極的に行っていると耳にし、ぜひ依頼をさせていただきたく……」

 セイ達は、リベルの拠点を潰した後、第2次元の警察である、ベルクリア警備隊に後始末を任せており、その噂も広がっていた。

 「分かった。話を聞こう。概要は?」
 依頼と聞くと、セイは態度を改めた。リカットは一瞬困惑したが、すぐに続けた。

 「先日、リベルより脅迫のような襲撃の予告を受けまして、この次元の数少ない神話級であるセイ様に警護を依頼したいのです」

 しかしセイは腕を組む。
 「そもそもベルクリア科学館とはなんだ?」
 「ベルクリア科学館とは、ベルクリア地区にある、科学次元の発明品の展示などを行う科学館です。科学技術の最先端であるここ、科学次元の中でも更に最新技術や最先端の発明品を展示しております! その中には、スキルを覆すような物も少なくなく、リベルはそれを狙っていると予想されています」

 「……報酬は?」
 セイは静かに報酬の内容を訊いた。

 「私の権限を最大限活用し、セイ様に1つ最新の発明品を差し上げます!」
 「よし乗った!!」
 セイは一瞬で了承し、詳しい内容を尋ねる。

 「詳しい内容は、明後日、襲撃当日に科学館にてお伝えさせていただきます。では、今日は失礼します」

 こうして、リカットは帰っていった。

 2日後、セイとアリス、そしてミカは、科学館に行っていた。するとリカットともう1人、女性が立っていた。
 「お待ちしておりました! こちら、館長のファナスです」
 すると女性は深々をお辞儀をした。
 「どうも、ベルクリア科学館館長の、ファナスと申します。本日はよろしくお願いします」

 「こちらこそ」
 セイは軽く挨拶をすると、科学館の奥の部屋に招待されていった。

 5人は座り、事情の詳しい説明が始まった。
 「前回リカットが説明した事がほとんどですが、時間は夜8~9時だと予想されます。それから、襲撃があるという情報だけで、何の展示品を狙っているのかは分かっていません。もしかしたら手あたり次第奪っていく可能性がありますね」

 セイは2人に尋ねた。
 「展示品のセキュリティはどうなってる? セキュリティに関する装置もないことはないだろう?」
 するとリカットは頭を抱える。
 「そこが問題なのです。なぜかここ数週間、そのセキュリティが全く作動しないのです」

 (リベルが使うスキルのような物の効果か?)

 「なので、警備隊と共に警護をお願いさせていただいたのです」
 しかしセイはある疑問があった。
 「神話級なら、科学館が信頼する研究所にいるだろう? なぜ俺なんだ?」

 「ああ、研究所長様ですね。ブラト様は……多忙でして、今回は直接の手助けは難しいとお返事をいただきました」

 「なるほどなぁ。分かった。とりあえず施設内の案内を誰かに頼めるか?」

 するとリカットが勢いよく応えた。
 「はい! すぐに手配します!」
 数分後、職員が駆け付けた。
 「この方々を案内しなさい」

 すると職員はすぐに相手が神話級であると分かったのか、
 「はい!」
 勢いよく応えると、さっそく移動を始めた。

 展示品エリアでは、様々な発明品がみられた。
 「こちらは通常の天体望遠鏡とは違い、特殊な技術により、更に遠くの星を観測できるようになりました。光の速度の問題で、観測距離と時間に課題がありましたが……」
 職員は説明を続けるが、セイ達はもはや何を言っているのかいまいち理解できていなかった。
 「システムゥ~なんか良いスキルない~?」

 『レベル3スキル[鑑定]を取得しました。物体及び生命体の概要を確認することができます』
 「へぇ~ じゃあこの地図は?」

 『転送図
 この地図に載っている好きな場所に即時ワープできます。魔力は消費しませんが、36時間の充電で一回使用できます』

 (なるほど。……そういえば生命体も鑑定できると言っていたな)
 「[鑑定]」
 セイはアリスに向け、[鑑定]を発動した。

 『アリス・アインシトル
 種族、???
 出身、???
 年齢、14歳
 適正属性、風
 所有スキル、[静夜を呼ぶ者(グランド・スラスター)]
 対象の性質を無視して、斬る事が可能になります』

 (ん? なぜ種族と出身が???になってるんだ? ていうかアリスって苗字あったんだな)

 「ミカもやってみるか。[鑑定]」

 『ミカ・フィンダー
 種族、人間
 出身、第2次元
 年齢、18歳
 適正属性、闇
 所有スキル、[重力(グラビティ)()奇術師(マジシャン)]
 重力を操ることができます。また、一部の重力だけを操作したり、対象にだけ重力操作をすることも可能です』

 「ミカはちゃんとできる…… アリスの?はなんなんだ……」
 セイが疑問に思っている間に、案内の職員はどこかに行ってしまっていた。
 「案内とは……?」
 3人は呆れつつ、セイの[鑑定]で見学を続けた。


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 ミカがリベル拠点潰しに参加し、手分けするようになったことにより、拠点潰しは順調になっていっていた。セイは15歳、アリスは14歳、ミカは18歳になったある日、セイの家のベルが鳴る。
 「神話級【|永氷《アイシクル》|の《・》|支配者《ドミネーター》】セイ様ですね?」
 突然、スーツを着た2,30代の男性が問いかける。セイはきょとんとした。
 「……はい、そうですが」
 男性は続ける。
 「よかったです。私はベルクリア科学館、副館長を務めております。リカットと申します」
 リカットと名乗った男は丁寧に礼をし、名刺をセイに手渡し、続けた。
 「今回伺ったのは……」
 セイは気付いた。
 「あっ、ここでは何ですので中へどうぞ……」
 「では、お邪魔させていただきます」
 リカットは再び大きく礼をし、家に上がった。
 アリスがお茶を出し、ミカは隣で話を聞いた。
 「改めまして……今回は、科学館がリベルの襲撃の予告を受けた件についてです。セイ様方は、リベルの討伐を積極的に行っていると耳にし、ぜひ依頼をさせていただきたく……」
 セイ達は、リベルの拠点を潰した後、第2次元の警察である、ベルクリア警備隊に後始末を任せており、その噂も広がっていた。
 「分かった。話を聞こう。概要は?」
 依頼と聞くと、セイは態度を改めた。リカットは一瞬困惑したが、すぐに続けた。
 「先日、リベルより脅迫のような襲撃の予告を受けまして、この次元の数少ない神話級であるセイ様に警護を依頼したいのです」
 しかしセイは腕を組む。
 「そもそもベルクリア科学館とはなんだ?」
 「ベルクリア科学館とは、ベルクリア地区にある、科学次元の発明品の展示などを行う科学館です。科学技術の最先端であるここ、科学次元の中でも更に最新技術や最先端の発明品を展示しております! その中には、スキルを覆すような物も少なくなく、リベルはそれを狙っていると予想されています」
 「……報酬は?」
 セイは静かに報酬の内容を訊いた。
 「私の権限を最大限活用し、セイ様に1つ最新の発明品を差し上げます!」
 「よし乗った!!」
 セイは一瞬で了承し、詳しい内容を尋ねる。
 「詳しい内容は、明後日、襲撃当日に科学館にてお伝えさせていただきます。では、今日は失礼します」
 こうして、リカットは帰っていった。
 2日後、セイとアリス、そしてミカは、科学館に行っていた。するとリカットともう1人、女性が立っていた。
 「お待ちしておりました! こちら、館長のファナスです」
 すると女性は深々をお辞儀をした。
 「どうも、ベルクリア科学館館長の、ファナスと申します。本日はよろしくお願いします」
 「こちらこそ」
 セイは軽く挨拶をすると、科学館の奥の部屋に招待されていった。
 5人は座り、事情の詳しい説明が始まった。
 「前回リカットが説明した事がほとんどですが、時間は夜8~9時だと予想されます。それから、襲撃があるという情報だけで、何の展示品を狙っているのかは分かっていません。もしかしたら手あたり次第奪っていく可能性がありますね」
 セイは2人に尋ねた。
 「展示品のセキュリティはどうなってる? セキュリティに関する装置もないことはないだろう?」
 するとリカットは頭を抱える。
 「そこが問題なのです。なぜかここ数週間、そのセキュリティが全く作動しないのです」
 (リベルが使うスキルのような物の効果か?)
 「なので、警備隊と共に警護をお願いさせていただいたのです」
 しかしセイはある疑問があった。
 「神話級なら、科学館が信頼する研究所にいるだろう? なぜ俺なんだ?」
 「ああ、研究所長様ですね。ブラト様は……多忙でして、今回は直接の手助けは難しいとお返事をいただきました」
 「なるほどなぁ。分かった。とりあえず施設内の案内を誰かに頼めるか?」
 するとリカットが勢いよく応えた。
 「はい! すぐに手配します!」
 数分後、職員が駆け付けた。
 「この方々を案内しなさい」
 すると職員はすぐに相手が神話級であると分かったのか、
 「はい!」
 勢いよく応えると、さっそく移動を始めた。
 展示品エリアでは、様々な発明品がみられた。
 「こちらは通常の天体望遠鏡とは違い、特殊な技術により、更に遠くの星を観測できるようになりました。光の速度の問題で、観測距離と時間に課題がありましたが……」
 職員は説明を続けるが、セイ達はもはや何を言っているのかいまいち理解できていなかった。
 「システムゥ~なんか良いスキルない~?」
 『レベル3スキル[鑑定]を取得しました。物体及び生命体の概要を確認することができます』
 「へぇ~ じゃあこの地図は?」
 『転送図
 この地図に載っている好きな場所に即時ワープできます。魔力は消費しませんが、36時間の充電で一回使用できます』
 (なるほど。……そういえば生命体も鑑定できると言っていたな)
 「[鑑定]」
 セイはアリスに向け、[鑑定]を発動した。
 『アリス・アインシトル
 種族、???
 出身、???
 年齢、14歳
 適正属性、風
 所有スキル、[|静夜を呼ぶ者《グランド・スラスター》]
 対象の性質を無視して、斬る事が可能になります』
 (ん? なぜ種族と出身が???になってるんだ? ていうかアリスって苗字あったんだな)
 「ミカもやってみるか。[鑑定]」
 『ミカ・フィンダー
 種族、人間
 出身、第2次元
 年齢、18歳
 適正属性、闇
 所有スキル、[|重力《グラビティ》|の《・》|奇術師《マジシャン》]
 重力を操ることができます。また、一部の重力だけを操作したり、対象にだけ重力操作をすることも可能です』
 「ミカはちゃんとできる…… アリスの?はなんなんだ……」
 セイが疑問に思っている間に、案内の職員はどこかに行ってしまっていた。
 「案内とは……?」
 3人は呆れつつ、セイの[鑑定]で見学を続けた。