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@83話

ー/ー





「禾几、諺……アイツの『難しく言う言葉』に俺たちは騙されていたんだ」


 


「どういうこと?」


 


 恭吾には何が分かって、どこがファインプレーに繋がったのかも分からない恋実。


 試しにシャーロックホームズハンドを真似てみるも、何か女子力が上がったような可愛い仕草だな、と感じる恋実。


 


 


「今日衒学の授業で禾几は優香ちゃんのカフェの話をしたんだよな?!」


「うん……みんなの前で……酷いよ禾几先生……」


 


 慌てて手を放して後ろ手に隠す。


 


 


 


「その時禾几は何て言ったって言った?」


 


「『粗暴者たちが参集するような舎屋に学校帰途に出向くとは言語道断です』とか」


 


「違う、その後だ。『修道院で夜業する時飲むものだ』と言った?!」


 


 その話しぶり、その頬の緩み、そして目の力……自信に満ち溢れている。


 


 


「うん……」


「違うだろ?! 修道院で『喫する』ものだと言ったはずだ」


 


「喫する……?」


 


 思い返す、確かにそう言った。


 


 


 


「そう『きっする』だ」


「キスする?」


「……俺たちは大きな勘違いをしていたんだ」




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「禾几、諺……アイツの『難しく言う言葉』に俺たちは騙されていたんだ」
「どういうこと?」
 恭吾には何が分かって、どこがファインプレーに繋がったのかも分からない恋実。
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「今日衒学の授業で禾几は優香ちゃんのカフェの話をしたんだよな?!」
「うん……みんなの前で……酷いよ禾几先生……」
 慌てて手を放して後ろ手に隠す。
「その時禾几は何て言ったって言った?」
「『粗暴者たちが参集するような舎屋に学校帰途に出向くとは言語道断です』とか」
「違う、その後だ。『修道院で夜業する時飲むものだ』と言った?!」
 その話しぶり、その頬の緩み、そして目の力……自信に満ち溢れている。
「うん……」
「違うだろ?! 修道院で『喫する』ものだと言ったはずだ」
「喫する……?」
 思い返す、確かにそう言った。
「そう『きっする』だ」
「キスする?」
「……俺たちは大きな勘違いをしていたんだ」