
「マティアス司令官! これはどういうことなんだぜ!?」
「何を言っている。約束通りビデオ撮影を手伝ってやるんだぞ? ただし、
調教されるのはお前たちだがな!」
「ファッ!?」
「最高のビデオを完成させたければ私に従うのだ!」
「俺が調教されるとかウッソだろお前!」
今までクッソキツい任務や試練を乗り越えてきたってのにこれは無いダルルオ!?
……いや、マティアス司令官は今までに「ビデオ撮影を手伝う」とは言っていたが「ビデオモデルになる」とは一言も言っていなかった。クソッ! やられたぜ!
「ハンニバル、エーリッヒ大佐、ナイト軍曹、ハイド伍長、ライナスもビデオ撮影に協力するのだ」
「何だかよく分からねぇが、面白くなってきたな!」
「えぇ!? 私たちもビデオモデルになるんですか!?」
「これって鎧脱がないといけない系だよな……?」
「じゃあ俺、イナリ君連れてくるから!」
「待ってくれ、兄貴! もうあんな無様な姿を晒されるのは懲り懲りだ!」
さすがマティアス司令官、軍人ホモビを作るという約束は守ってくれたようで安心したぜ。
ハンニバル中将はこれから何をやるのか全く分かってなさそうだ。
エーリッヒ大佐はあまり乗り気じゃ無いようだ。だが、こんなイケメン軍人にやることはもう分かってるよなぁ?
ナイト軍曹、ついに素顔を見られる時が来たようだな。この男は撮影しがいのある屈強なナイスガイに間違いないぜ。
ハイド伍長はイナリ君を連れてきてくれるそうだ。イナリ君との出来事の再現を撮影できたら最高だぜオラァ〜。
ライナスはめっちゃ嫌がってるな。俺たちで再び調教するか、それとも……?
早速、俺たちはマティアス司令官と共に撮影シーンのネタを考えた。
この後、マティアス司令官指揮の元でビデオ撮影が行われることとなった。
軍から豪華な撮影器具を借りたぜ。これは爆売れ間違いなしだよなぁ?
そしていつも通りミカエルとヨウスケが撮影係に入った。
――木が生い茂る場所で、木と木の間にロープで手足を縛られるエーリッヒ大佐。

「おー! 良いカッコだぜぇ?」
「タツヤ君、何をするつもりなんだ!?」
「お前を芸術品に仕立てや……仕立てあげてやんだよ~」
俺は
鞭でエーリッヒ大佐の身体を鞭打つ。
ペチンッ! ペチンッ!
「ぐっ……」
(どうしてこんなシーンを……マティアス司令官はGOサイン出したんだ……!?)
「こんなイケメンがさぁ、顔歪めてさぁ、最高だぜオラァ〜」
「タツヤさん、エーリッヒ大佐にやることと言ったらアレでしょ~」
「お、そうだな〜」
「……!? タツヤ君、まさか……!?」
俺はバリカンと散髪刀を取り出す。
「エーリッヒ大佐~。ツルッパゲになるのはこれで何度目だっけなぁ~?」
「タツヤ君、それは台本に無かったじゃないか!」
「うるせぇ! 髪なんて自分の技ですぐ治せるだろーがオラァ!」
「そうだそうだ~。髪なんか必要ねぇんだよ!」
――シュパパパッ!
「ワオ! こんな惨めな姿のエーリッヒ大佐は初めてだぜ!」
エーリッヒ大佐がハゲさせられる姿を見て驚くハイド伍長。こいつ、絶対に楽しんでるぜ。
「エーリッヒ大佐が気の毒すぎる……」
「おれたち、撮影係で良かったねー……」
エーリッヒ大佐の無残な姿を見てドン引きするミカエルとヨウスケ。
「ん~、こんなツルッパゲで売れるかなぁ……」
(自分でやっておいてめちゃくちゃすぎないか!?)
こうしてエーリッヒ大佐の調教&ツルッパゲショーは無事に終わりましたとさ。
――次はハイド伍長の和室での撮影だ。
かつてイナリ君がいなり寿司をつまみ食いした出来事の再現、つまりイナリ君リターンズだ。
「いなりが入ってないじゃん! どうしてくれんのこれ (憤怒)」
「や……すいません」
「いなりを食べたかったから注文したの! 何で無いの?」
「僕がさっき食べちゃいました……」
「食べたぁ?」
「すいません……」
「よりによっていなりを食べたの?」
「はい……」
憤りながらスマホを取り出すハイド伍長。
「店に連絡させてもらうね」
「や、それだけは……本当にやめてください!」
ハイド伍長が電話を掛けるのを必死で止めようとするイナリ君。
ハイド伍長は困惑しつつも、先ほどより穏やかな表情になる。
「はぁ~もうこんな若い子に土下座されたら……。じゃあ今から一緒にいなりを作ってくれたら、今回のことを店には内緒にしてあげる」
「え、そんなことでいいんですか!?」
「ちゃんと一緒に作ってくれる?」
「はい!」
「わかった、今回は許してあげる。中に入って」
「ありがとうございます!」
ハイド伍長はイナリ君を部屋にいれ、座布団に座らせた。
そして温かい緑茶を湯呑みに入れ、座っているイナリ君に差し出す。
「とりあえず気を抜いて、これでも飲みなよ」
「わーい、頂きます!」
イナリ君は美味しそうにお茶を飲み干す。ところがその瞬間、イナリ君は意識を失い倒れてしまった。
――と、ここまではハイド伍長の休日の完全再現なのだが、ここから先は俺たちではなくハイド伍長の出番だぜ。
目を覚ましたイナリ君は服を脱がされた状態でベッドに寝かされ、両腕を手錠で拘束されていた。
「お目覚めかい、イナリ君? これから楽しいパーティーの始まりだよ」
ハイド伍長は右手に黒いゴム手袋を装着している。五指ごとにそれぞれ違う突起が付いている。
ハイド伍長、いつのまにそんなグッズを手に入れていたんだ!?
レーティングの関係上、生々しい描写はできないぜ。ここは台詞だけで楽しんで見とけよ見とけよ〜。
「こいつで君をイジメてやるよ。まずは小指だ。小指は、ぐりぐりドリル型!」
「アァ……」
「どうだ〜ドリル入ってくぞ〜」
「アッ!」
「今度は薬指だ。こいつは内部にフィットする! ホラ入っていくぞ〜」
「ンアッー」
「次は中指だ。こいつはポイントを直撃する」
「アァッ!」
「次は人差し指だ。無数のイボでほじほじしてやる」
「ワァ……」
「ホラ入ってくぞ~」
「キモチイイ……」
「最後は親指でやさしくほじほじ〜。……やさしくなぁ! (大嘘)」
「ンギモッヂィイイイイイイイイイイイイ!」
「これでどうだ! ……イナリ君も堕ちたなぁ!」
最後はハイド伍長のドヤ顔ガッツポーズで終了。右手に装着された黒いゴム手袋がシュールだぜ。
この日のためにホモビ撮影の予習をしてくれたハイド伍長とイナリ君に感謝だ。
――次はナイト軍曹とライナスのレスリング対決シーンの撮影。二人とも上半身裸でパンツ一丁の姿だ。
俺たちがナイト軍曹の素顔をお目にかかるのは今回が初めてだぜ。
フルアーマーを脱いだナイト軍曹の姿は、身長190cm程度の筋肉質でヒゲを生やしたワイルドな茶髪のナイスガイだ。
ヒゲを生やしているのでおっさんっぽく見えるが、年齢はライナスより若いと思われる。俺の予想通り、やっぱりホモ受けするナイスガイだったぜ。
ライナスもナイト軍曹に負けないほど良いガタイしてるぜぇ~。
「お前のパンツは俺がもらう!」
「荒野でのリベンジ、ここで果たしてやるぜ!」
このレスリングのルールは、相手のパンツを奪ったら勝ちだ。ガタイの良い男同士のパンツ奪い合いレスリングはたまんねぇぜ~。
ナイト軍曹とライナスが取っ組み合いになる。そこでナイト軍曹がライナスを押し倒した。
「もらったぁー!」
ナイト軍曹は馬乗りになりながらライナスのパンツを脱がそうとするが……。
「隙ありだ」
ライナスは押し倒された状態ながらも、ナイト軍曹の股間を殴った!
「アァッ!」
ナイト軍曹が怯んだ隙にライナスがナイト軍曹を押し倒し、一転攻勢。
今度はライナスがナイト軍曹をうつ伏せに押し倒し、馬乗りになる。
「形勢逆転だな。ちょっくら遊んでやるぜ」
ライナスはナイト軍曹のパンツの上からアレを強く握りしめた!
「アッー!」
痛みのあまり声を上げるナイト軍曹。その隙にライナスがナイト軍曹のパンツを脱がしていく。
だがナイト軍曹も負けじとライナスのパンツを脱がす。
激戦 (意味深)の末、勝利を手にしたのは――?
「よっしゃー! リベンジ果たしたぜ!」
「ちくしょう……! あと少しだったのによぉ……」
結果はライナスの勝利だ。自分のパンツがほぼ脱がされた状態で、ドヤ顔でナイト軍曹のパンツを持ち上げる姿はなかなかシュールだぜ。
観客席からハイド伍長が両手で○を作って「合格」サインを出す一方、エーリッヒ大佐は丸刈り頭を帽子で隠しつつ、台本に無いアドリブの多さに溜め息をついていた。
――次はマティアス司令官とハンニバル中将の撮影だ。マティアス司令官、監督役のみでビデオモデルになってくれないかと思いきや、しっかり役目を果たしてくれたぜ。
場所は軍事基地内の広々とした芝生広場。そこでマティアス司令官とハンニバル中将が武器を持って戦闘体勢に入っていた。
マティアス司令官は最後の試験の時と同じく、パワードスーツを着用している。
「久々に手合わせといこうか。ハンニバル」
「望むところだ!」
戦闘が始まると、最後の試験の時とは比べ物にならないほどの素早い動きと力強い攻撃を、マティアス司令官とハンニバル中将は披露した。
俺たちの目では追えないスピードで、この2人は激しい戦いを繰り広げる。
マティアス司令官はハンニバル中将よりも素早い動きでハンニバル中将の攻撃を避けながら近接攻撃と遠距離攻撃を繰り返していた。
「やるな、ハンニバル」
「お前もな、マティアス。俺が扱えない装備をお前は軽々と使いこなしているんだからな。羨ましいぜ」
「これも力と体力で私に勝るお前と対等になりたいが故に身に着けた技術だ」
軍のトップ2人の激闘。こいつら、これがホモビ撮影だってこと忘れてないだろうな……?
しばらく続く激闘の中、ハンニバル中将が大ジャンプ。飛行中のマティアス司令官に飛び掛かった!
「ぐっ……!」
「やっと捕まえたぜ!」
ハンニバル中将は空中でマティアス司令官にのしかかりながら地上へ落下。
「悪いな。捕まえちまえば、例え相手がマティアスだろうと負ける気はしねぇぜ」
「あぁ、分かってる。力勝負でお前に勝てる奴はいない。降参だ」
「……だが、お楽しみはこれからだぜ?」
ハンニバル中将は馬乗りになりながらマティアス司令官のパワードスーツを脱がせていく。すると、マティアス司令官の普段の戦闘服が露出した。
「くっ……!」
あのクッソ強いマティアス司令官が、今はハンニバル中将の手によって押さえつけられている。
普段は自信に満ちた落ち着いた表情のマティアス司令官が、珍しく緊迫の表情を見せている。
これは……マティアス司令官を調教できるチャンスじゃね!?
「マティアス司令官、俺らに調教されてもらうぜぇ~!」
「そうだ! とっととオレたちの犬になりやがれオラァ! YO!」
俺とレイさんは台本にはないアドリブで
鞭と竹刀でマティアス司令官をペチペチ叩く。
だが、マティアス司令官は倒れた状態のまま
鞭と竹刀を掴んだ。
「調教が必要なのはお前たちのようだな。ハンニバル、一旦どいてもらおうか」
「あ?」
ハンニバル中将はマティアス司令官に言われるがまま立ち上がる。
その後、マティアス司令官が俺とレイさんから
鞭と竹刀を奪い、そのまま俺とレイさんを叩いてきた!
「「オォン!? アォン!?」」
その後、俺とレイさんはマティアス司令官に押し倒され、踏みつけられながら
鞭と竹刀のお仕置きプレイを受けるのであった……。
俺が調教される姿を撮影されるとかウッソだろお前!
こんなこともあったけど、こうして俺達は「屈強な軍人を使って最高のホモビデオを作る」という目的を達成したぜ!
「よーし、最高のホモビデオは完成したし、そろそろBAR Tatsuyaに帰ろうぜ!」
「ん? 誰が帰って良いと言った? お前たちの仕事はまだまだこれからだ!」
「ファッ!?」
マティアス司令官の命により、俺たちはBAR Tatsuyaをアメリカ軍基地の中へ移転することになった。
BAR Tatsuyaはアメリカ軍の中でも好評だった。元居たホモの町を離れることになったのは寂しいが、軍のみんなの役に立てるなら嬉しいぜ。
BAR Tatsuyaの常連客だったレイさんはもちろん、ミカエルとヨウスケもBAR Tatsuyaで働いてくれることになった。
調教師の仕事、それはSM好きのお客様を精一杯おもてなしすること、悪人を調教して改心させ更生させること、そして国を守るために戦う兵士たちの士気を高めることなのだ。めでたしめでたし。
――タツヤさんの悶絶調教物語〈完〉