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【3】

ー/ー



 ──私を好きだってしつこかった男が、私の誘導で邪魔な今野を殺してくれた。

 きっかけは大学の友達に誘われた飲み会。別の大学だし、その場限りの筈だったのよ。
 そいつが私を好きになって、纏わりついて来るようになっただけ。

 「面識がある」ってわかったとしても特に困らないけどね。だって私はただの一言も「今野を殺して」なんて口にしてないんだから。もちろん文字にも。

「俺に任せて! 琴ちゃんを苦しめる奴なんて許せない! 来週の月曜にから、琴ちゃんはその日は一人にならないようにね!」

「中学時代に私をイジメてた男が、『くだらないことで土下座させられた』とか言ってたって聞いたの。私はこんなにつらいのに……」
 何度断っても振り払っても諦めない男に、じゃあ「強制的に」離れてもらおうじゃない、ってだけだった。

 どうせすぐに捕まるだろうと思ってたのに、まさかここまですべてが上手くいくなんてね。心配する必要もなかったわ。

 「これで私と付き合える!」って舞い上がってうちに来たところにあの修羅場で、思わず私を庇おうとしたんだろうね。もう死んだから訊けないけど。

 この先間違いなく私の足手纏いになった筈のあの男も、やっぱり邪魔だったあのババアが殺してくれた。

 何も知らないまま、息子の敵取ったんだよ、お前。よかったじゃない。

 これでもう、私を苛む重たい雲は消えたのよ。

 雲の切れ間から差し込む光を見上げて、大きく深呼吸する。こういうのも「天使の梯子(Angel's Ladder)」っていうのかしら。

 本当に綺麗よね。まるで今の私の心を表してるみたい。

 ああ、なんて清々しいんだろう!

                            ~END~



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 ──私を好きだってしつこかった男が、私の誘導で邪魔な今野を殺してくれた。
 きっかけは大学の友達に誘われた飲み会。別の大学だし、その場限りの筈だったのよ。
 そいつが私を好きになって、纏わりついて来るようになっただけ。
 「面識がある」ってわかったとしても特に困らないけどね。だって私はただの一言も「今野を殺して」なんて口にしてないんだから。もちろん文字にも。
「俺に任せて! 琴ちゃんを苦しめる奴なんて許せない! 来週の月曜に《《やる》》から、琴ちゃんはその日は一人にならないようにね!」
「中学時代に私をイジメてた男が、『くだらないことで土下座させられた』とか言ってたって聞いたの。私はこんなにつらいのに……」
 何度断っても振り払っても諦めない男に、じゃあ「強制的に」離れてもらおうじゃない、ってだけだった。
 どうせすぐに捕まるだろうと思ってたのに、まさかここまですべてが上手くいくなんてね。心配する必要もなかったわ。
 「これで私と付き合える!」って舞い上がってうちに来たところにあの修羅場で、思わず私を庇おうとしたんだろうね。もう死んだから訊けないけど。
 この先間違いなく私の足手纏いになった筈のあの男も、やっぱり邪魔だったあのババアが殺してくれた。
 何も知らないまま、息子の敵取ったんだよ、お前。よかったじゃない。
 これでもう、私を苛む重たい雲は消えたのよ。
 雲の切れ間から差し込む光を見上げて、大きく深呼吸する。こういうのも「|天使の梯子《Angel's Ladder》」っていうのかしら。
 本当に綺麗よね。まるで今の私の心を表してるみたい。
 ああ、なんて清々しいんだろう!
                            ~END~