7頭目 印の国はインド
ー/ー『ーー次のニュースです。インド軍・シドゥン参謀長が殴殺されました。犯人は同軍所属のバラン軍曹とみられ、参謀長殺害後に逃走。既に亡命を謀ったとされ、インド政府は彼を国際指名手配。現在も行方を追っています』
上官を殴殺……テレビ画面越しに、何とも物騒なニュースが飛び込んできた。俺も若い頃にサラリーマンを経験しているが、確かに上司の顔面を殴り飛ばしたいくらいに殺意を抱いたことがある。
この感情、サラリーマンを経験している人間なら誰しも一度は抱いたことがあるだろう。かと言って、暴力で解決することはいけない。まして殺すなんてもっての外だ。
「……」
牛郎は何か思うところがあるのか、画面を食い入るように見ている。この事件、今の小学生はどう思うのだろうか?
「このおじさん、牛の被り物をしているの? 変なのーっ!」
牛郎、お前が注目していたのはそっちか。むしろ、牛頭そのものであるお前が言えた義理ではない。
ただ、この男の被り物は妙にリアルなんだよな。何と言うか、まさにミノタウルスじゃないかってくらいに。
それに、どことなく牛郎と顔の輪郭も似ているような気がする。もしや、牛郎と生き別れた父親……? いや、そんなわけないか。
仮にそいつが牛郎の父親だとして、みのりとどういう接点があったのだろうか。真実は追求するほど混迷していく。
『これは都市伝説に近い話ですが……どうやらバラン軍曹は、水上を駆けるという噂がSNS上で一人歩きしているようですね』
軍事評論家と評されるコメンテーターが、何やら奇天烈な話題を持ち出してきた。水上を駆ける……水走りのことか?
「水を上を走る? 忍者だ、すごーいっ!!」
こういう話題、子供は真っ先に食いつくんだよな。特に忍者は別格、空想するだけでも無限の彼方へ行けてしまう。
だとしたら、バランという男は忍者なのか? この男も、忍者に負けず劣らず空想が捗るものだなぁ。
「ニンニンっ! ニンニンっ!」
バランの都市伝説に興奮した牛郎は、よく分からないオリジナルの印を結んでいる。それ、印と言うよりカンチョーの構えだと思うぞ??
「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前!」
見かねた俺は、牛郎の前で九字護身法を披露した。甥っ子よ、印とはこうやって結ぶのだ!!
「……! おじさん、すごーいっ!!」
俺の九字切りを見た牛郎は大興奮。子供の頃に意味もなく勉強したが、思わぬところで役立った。
忍者の里は伊賀と甲賀、印の国はインド。さて、忍者の国はどこにあるのだろうか……?
上官を殴殺……テレビ画面越しに、何とも物騒なニュースが飛び込んできた。俺も若い頃にサラリーマンを経験しているが、確かに上司の顔面を殴り飛ばしたいくらいに殺意を抱いたことがある。
この感情、サラリーマンを経験している人間なら誰しも一度は抱いたことがあるだろう。かと言って、暴力で解決することはいけない。まして殺すなんてもっての外だ。
「……」
牛郎は何か思うところがあるのか、画面を食い入るように見ている。この事件、今の小学生はどう思うのだろうか?
「このおじさん、牛の被り物をしているの? 変なのーっ!」
牛郎、お前が注目していたのはそっちか。むしろ、牛頭そのものであるお前が言えた義理ではない。
ただ、この男の被り物は妙にリアルなんだよな。何と言うか、まさにミノタウルスじゃないかってくらいに。
それに、どことなく牛郎と顔の輪郭も似ているような気がする。もしや、牛郎と生き別れた父親……? いや、そんなわけないか。
仮にそいつが牛郎の父親だとして、みのりとどういう接点があったのだろうか。真実は追求するほど混迷していく。
『これは都市伝説に近い話ですが……どうやらバラン軍曹は、水上を駆けるという噂がSNS上で一人歩きしているようですね』
軍事評論家と評されるコメンテーターが、何やら奇天烈な話題を持ち出してきた。水上を駆ける……水走りのことか?
「水を上を走る? 忍者だ、すごーいっ!!」
こういう話題、子供は真っ先に食いつくんだよな。特に忍者は別格、空想するだけでも無限の彼方へ行けてしまう。
だとしたら、バランという男は忍者なのか? この男も、忍者に負けず劣らず空想が捗るものだなぁ。
「ニンニンっ! ニンニンっ!」
バランの都市伝説に興奮した牛郎は、よく分からないオリジナルの印を結んでいる。それ、印と言うよりカンチョーの構えだと思うぞ??
「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前!」
見かねた俺は、牛郎の前で九字護身法を披露した。甥っ子よ、印とはこうやって結ぶのだ!!
「……! おじさん、すごーいっ!!」
俺の九字切りを見た牛郎は大興奮。子供の頃に意味もなく勉強したが、思わぬところで役立った。
忍者の里は伊賀と甲賀、印の国はインド。さて、忍者の国はどこにあるのだろうか……?
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