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【4】②

ー/ー



「ありがと! わあ、キレイ!」
 艶めいた可愛らしいピンクに染まる爪。ほんのちょっとベージュがかってるけど、おばさんぽいイメージじゃないの。上品で素敵なカラー。
 (セレモニー)だからこれくらい優しい色のほうがいいよね。真っ赤やショッキングピンクじゃ変だもん。

 両手を宙に浮かせたまま、背もたれに身体預けて一息ついた私はふと気づいた。
 ううん。ようやく、っていうべきかもね。

 もしかして、このネイル私のために買ってくれたんじゃない? だって最近はしないのなら、ママの持ってたのはきっともう使えなくなってるよね?
 そうよ、色だってきっと私に合わせてくれたんだ。十八歳の新入生に相応しい、いかにも若向きのピンク。
 自分用だったらもう少し落ち着いたの選ぶはずだし。

 顔の前に手を広げてじっくり眺める。むらなくきちんと塗られたネイルで、美しく彩られた十の爪。
 心まで温かな色に染まって行くみたい。これからの新生活が、希望に満ちた明るいものだって信じさせてくれる。

 小学生のころ描いてたようなお姫様にはなれてない。それ以前に、別にお姫様になんかなりたくないわ。

 ──だけど私は、あの頃憧れたキラキラ輝く星の欠片を手に入れた気分なの。

  ~END~



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「ありがと! わあ、キレイ!」
 艶めいた可愛らしいピンクに染まる爪。ほんのちょっとベージュがかってるけど、おばさんぽいイメージじゃないの。上品で素敵なカラー。
 |式《セレモニー》だからこれくらい優しい色のほうがいいよね。真っ赤やショッキングピンクじゃ変だもん。
 両手を宙に浮かせたまま、背もたれに身体預けて一息ついた私はふと気づいた。
 ううん。ようやく、っていうべきかもね。
 もしかして、このネイル私のために買ってくれたんじゃない? だって最近はしないのなら、ママの持ってたのはきっともう使えなくなってるよね?
 そうよ、色だってきっと私に合わせてくれたんだ。十八歳の新入生に相応しい、いかにも若向きのピンク。
 自分用だったらもう少し落ち着いたの選ぶはずだし。
 顔の前に手を広げてじっくり眺める。むらなくきちんと塗られたネイルで、美しく彩られた十の爪。
 心まで温かな色に染まって行くみたい。これからの新生活が、希望に満ちた明るいものだって信じさせてくれる。
 小学生のころ描いてたようなお姫様にはなれてない。それ以前に、別にお姫様になんかなりたくないわ。
 ──だけど私は、あの頃憧れたキラキラ輝く星の欠片を手に入れた気分なの。
  ~END~