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終焉

ー/ー



 ◯

 翌朝、常盤は行きつけの花屋にて、桜の好きだったひまわりと線香を買って、あの墓地に戻った。
 頭上は朗らかな上天気だった。
 まるで、昨日の惨事が嘘のようだな、と常盤は思う。夜の間に憎んでいた相手が消えて、滞っていた日々の続きが始まったような気がした。

「あの廃屋、常世に続く噂あり、馬鹿にしていた男が消えた。あいつの最期を詠むなら、こんな感じかな」

 花筒に新しい向日葵を生けながら、常盤は呟き、笑う。木戸が行方不明になったことも、友を貶めたことも、常盤は露ほども気にしていない。
 因果応報という言葉があるように、人がよい行いをすればよいことがあるように、悪い行いをすれば悪い報いがあると信じているからだ。
 常盤が鼻歌混じりに線香を供え、手を合わせているところでポケットが振動した。スマホを取り出して確認すると、画面には千景の名前が表示されている。

『復讐は上手くいったかい? よければ私にも、彼の最期の短歌を聞かせてくれないか』

 返事を打つ常盤の後ろで、向日葵がさやさやと風に歌っていた。



(終)


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 ◯
 翌朝、常盤は行きつけの花屋にて、桜の好きだったひまわりと線香を買って、あの墓地に戻った。
 頭上は朗らかな上天気だった。
 まるで、昨日の惨事が嘘のようだな、と常盤は思う。夜の間に憎んでいた相手が消えて、滞っていた日々の続きが始まったような気がした。
「あの廃屋、常世に続く噂あり、馬鹿にしていた男が消えた。あいつの最期を詠むなら、こんな感じかな」
 花筒に新しい向日葵を生けながら、常盤は呟き、笑う。木戸が行方不明になったことも、友を貶めたことも、常盤は露ほども気にしていない。
 因果応報という言葉があるように、人がよい行いをすればよいことがあるように、悪い行いをすれば悪い報いがあると信じているからだ。
 常盤が鼻歌混じりに線香を供え、手を合わせているところでポケットが振動した。スマホを取り出して確認すると、画面には千景の名前が表示されている。
『復讐は上手くいったかい? よければ私にも、彼の最期の短歌を聞かせてくれないか』
 返事を打つ常盤の後ろで、向日葵がさやさやと風に歌っていた。
(終)