粉雪……いつの間に?
でも、気に止める余力はない。
向こうから、ピンクのコートの女が私を見ている気がする。
でも、やはり気に止める余力はない。
虚ろに、フラフラと歩き続ける。
気がついたら、部屋に戻っていた。
12月24日を示す日めくりカレンダーには目もくれず、ベッドに顔を埋める。
私……何人にヤラれた?
何回ヤラれた?
汚い……怖い。
彼奴らの、薄ら笑いを浮かべた顔……悪魔のような顔が何度もフラッシュバックして……私をドンドン蝕んでゆく。
どんなにオヤジから金をむしり取ろうと、『初めての相手は自分の好きな人』と決めていたのに……。
私、もう、生きていけない。
死のう……。
天井からロープをぶら下げて輪をつくり、自分の首にかける。
こんなことになるなんて……
頭は真っ白。
何も考えられない。
踏み台を倒す。
ロープが首に食い込む!
『ギー、ギー』と音を立てる。
く……苦しい!
助けて!
口から涎が溢れる。
小便が漏れる……
その時……
ドアが開き照明が点き、悲鳴を上げる『私』と目が合った。
汚れを知らない『私』は美しく……私は、涙ながらに訴える。
助けて!
苦しい……
行かないで!
『私』は凍りついた驚愕の表情を浮かべ、そのまま部屋から出た。
行かないでぇ!!
一瞬、目の前が真っ白になった。
12月25日を示す日めくりカレンダーの置かれた部屋で、私は絶命した。