四章 超能力者達(夏生視点)38
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山道を走っていくと建物が見えてきた。廃倉庫で学校の体育館を二つ並べたような広さだった。無機質な白を基調とした外観で、一部の外壁が剥がれ、寂れた雰囲気を醸し出していた。
夏生は両親を亡くした直後の自宅を思い出す。やはり人がいない建物は寂しさを感じさせる。
正面入り口の他には左右に、二階へと続く階段があった。入り口付近には一本の屋外用の水栓が設置されていた。夏生はどの入り口から向かおうか、と考える。
まずは廃倉庫に手を向け、ソナーを放射する。外壁を通り、倉庫内を這うように巡らせていく。周囲に狙う者たちがいないのはわかっており、黒田達も西田が見張っているため背後から追いかけてくることはない。深くまで意識を集中させ、ゾーン状態に入り込む。
建物内の中心に、二人の人間を捉えた。座っている方が恐らくは山岸で、近くで倒れているのが秋菜だろう。手錠か何かで手足が拘束されているようだった。
左右の壁沿いにはパイプの束のような物が立てかけられている。以前は水道関係の配管を在庫、製造していたのだろうか。二階は吹き抜けで、壁に沿って一階が見下ろされるようになっている。
夏生が飛び込めないのは理由があった。正面入り口に罠、恐らくは爆弾が仕掛けられていたからだ。駆けつけた夏生の不意をつき、深手を負わせるつもりなのだろう。
夏生は入り口から離れ、片手を向ける。意識を集中させ、入り口を吹き飛ばすイメージをした。めきめき、ばきばき、と音を鳴らしドアが一気に吹き飛んだ。爆発音が響き渡り、煙が吹き荒れる。歩きながら、夏生は髪留めを解き、髪を下ろした。爆風で髪が乱れる。赤、黄色、青のビー玉が夏生の周りで浮遊させた。部屋の中心で山岸が椅子に腰掛けている。
突然の爆発に驚きもせず、むしろ嬉しそうに笑みを浮かべ、拍手までしていた。「来たか……」と山岸が腰を上げ、立ち上がった。
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正面入り口の他には左右に、二階へと続く階段があった。入り口付近には一本の屋外用の水栓が設置されていた。夏生はどの入り口から向かおうか、と考える。
まずは廃倉庫に手を向け、ソナーを放射する。外壁を通り、倉庫内を這うように巡らせていく。周囲に狙う者たちがいないのはわかっており、黒田達も西田が見張っているため背後から追いかけてくることはない。深くまで意識を集中させ、ゾーン状態に入り込む。
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夏生は入り口から離れ、片手を向ける。意識を集中させ、入り口を吹き飛ばすイメージをした。めきめき、ばきばき、と音を鳴らしドアが一気に吹き飛んだ。爆発音が響き渡り、煙が吹き荒れる。歩きながら、夏生は髪留めを解き、髪を下ろした。爆風で髪が乱れる。赤、黄色、青のビー玉が夏生の周りで浮遊させた。部屋の中心で山岸が椅子に腰掛けている。
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