商談48 忍者の国
ー/ー
今回、俺は珍しく海外に来ている。ここがどこかって? ここは豊臣皇国、南半球に位置する国だ。おそらく、この国を知る人物はそうそういないだろう。現に俺も、秋子から出張を頼まれるまでこんな国があるなんて知らなかった。さて、仕事の前に今一度この国についておさらいしようか。
ええっと......確か豊臣皇国は世界で唯一日本語を公用語にしているんだっけ。つまり日本語が通じるんだな? これは非常にありがたい。日本で通用する言葉は言うまでもなく日本語だが、それ故に我が国は公用語を定義していないらしい。
それと、豊臣皇国は歴史的にも実に興味深い。この国の成立は、大坂夏の陣で敗走した豊臣秀頼が南半球で定住したことによるらしいが、それを裏付ける史実は残念ながら散逸してしまっているそうだ。現代では国家元首が代々『豊臣皇』を襲名するという慣習のみが残されている。あと、首都が豊臣藩淀だったな。
忘れてはいけない、この国の産業は忍術だ。豊臣皇国は忍術の最高峰と呼ばれる軍事国家。海外に忍者を派遣して、世界各国の戦争や紛争に介入しているそうだ。軍需産業は国策として推進され、それが国家の経済を下支えしているようだ。
忍術が産業っていうのも何だか奇妙だよな。こんなハイテクな時代に忍者なんて実にアナログで時代錯誤な気もするが?
おさらいはここまでにしておこう。さて、本題は何だったか? 俺は秋子のメッセージを見返してみる。
「何々......『幸せの砂の仕入れルートを確保してほしい』? 迷信めいた何かだろうか」
正直言うと、俺はそんなものに心当たりもなければ興味もない。だが、秋子なりに何か確信があるのだろう。昔から秋子の目の付け所は一般人のそれとはえらく違うのだ。
もちろん、俺だって何の思惑もなしにこの国へ来たわけじゃない。俺は知っている、この国にはGTと呼ばれるオセアニアの主がいることを。というより、ついさっきそれを知った俺は興奮を抑えられないんだ!!! こんな時、俺の腹の底から言葉に出来ない感情が込み上げてくる......!
「......あーーーっ!!!」
俺は感情のままに雄叫びを上げてしまった。この胸の高鳴り、どうすればいいんだ!!!
「なんやねんあいつ......。阿保ちゃうか??」
俺の雄叫びを聞いた周囲の人間がざわついてしまった。自分が白い目で見られていることに気付き、気持ちはようやく収まった。いけない、ここはまだ街中だってことを忘れていた。
......さて、まずはGTの情報収集から始めるか。
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ええっと......確か豊臣皇国は世界で唯一日本語を公用語にしているんだっけ。つまり日本語が通じるんだな? これは非常にありがたい。日本で通用する言葉は言うまでもなく日本語だが、それ故に我が国は公用語を定義していないらしい。
それと、豊臣皇国は歴史的にも実に興味深い。この国の成立は、大坂夏の陣で敗走した豊臣秀頼が南半球で定住したことによるらしいが、それを裏付ける史実は残念ながら散逸してしまっているそうだ。現代では国家元首が代々『豊臣皇』を襲名するという慣習のみが残されている。あと、首都が豊臣藩淀だったな。
忘れてはいけない、この国の産業は忍術だ。豊臣皇国は忍術の最高峰と呼ばれる軍事国家。海外に忍者を派遣して、世界各国の戦争や紛争に介入しているそうだ。軍需産業は国策として推進され、それが国家の経済を下支えしているようだ。
忍術が産業っていうのも何だか奇妙だよな。こんなハイテクな時代に忍者なんて実にアナログで時代錯誤な気もするが?
おさらいはここまでにしておこう。さて、本題は何だったか? 俺は秋子のメッセージを見返してみる。
「何々......『|幸せの砂《・・・・》の仕入れルートを確保してほしい』? 迷信めいた何かだろうか」
正直言うと、俺はそんなものに心当たりもなければ興味もない。だが、秋子なりに何か確信があるのだろう。昔から秋子の目の付け所は一般人のそれとはえらく違うのだ。
もちろん、俺だって何の思惑もなしにこの国へ来たわけじゃない。俺は知っている、この国にはGTと呼ばれるオセアニアの主がいることを。というより、ついさっきそれを知った俺は興奮を抑えられないんだ!!! こんな時、俺の腹の底から言葉に出来ない感情が込み上げてくる......!
「......あーーーっ!!!」
俺は感情のままに雄叫びを上げてしまった。この胸の高鳴り、どうすればいいんだ!!!
「なんやねんあいつ......。阿保ちゃうか??」
俺の雄叫びを聞いた周囲の人間がざわついてしまった。自分が白い目で見られていることに気付き、気持ちはようやく収まった。いけない、ここはまだ街中だってことを忘れていた。
......さて、まずはGTの情報収集から始めるか。