モノマネのまにまに
誰かを真似るってのは、その誰かの人生をも重ねることなんだな
なかなか売れることができないでいる、ものまね芸人『鹿江結仁(かのえゆうじん)』
顔面は無理やりのメイクで似通わせることはできるものの、どんなモノマネをしてもニアピン、「似てる……ような気がするけどうぅん??」という反応ばかり(たまにハマる人はいる)。
首都圏にある、ものまね劇場のショーにはかろうじて出演はできているが、前座や繋ぎ役ばかりだった。
小学生の頃、クラスのお遊戯会でやったモノマネがウケたという栄光を引きずり早30年……同棲中だった彼女と喧嘩をして家を飛び出し、深夜の繁華街を酒に酔って彷徨っていたところ、通り魔によって刺されてしまう。
苦しむ声を上げる結仁だったが、自分が上げたその声にハッとする……「俺にはリアリティ足りが無かった」のだ、と。己の断末魔のものまねをしながら、最高のものまねができたと……息絶えた。
かに思えた。
なぜか目をあけ、瞬きができる。
清々しい風が吹き抜ける草原で目を覚ました結仁に聞こえた声。
「推しがキターーーッ」
こじらせ女神によって女神管轄の世界に囚われた結仁。
女神の加護で進化した『モノマネ』の力を駆使して世界を旅する冒険が始まる!
※短編です。
※この作品は小説家になろうにも掲載しています。
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