102の涙を超えて

102の涙を超えて


こんな景色、見た事ない……瞬きさえ惜しいと感じるんだ




騎手三田幸次(さんだこうじ)は競馬学校史上最高の天才と謳われた天才ジョッキーだった。1年目には新人最多勝記録を塗り替え、レジェンド神樹(じんいつき)に賞賛される。

周囲の悪意にやられてしまい、再起不能になりかけるも神と調教師の狩野に助けられて騎手として再起を果たす。

相棒のサウザンドナイト号はデビューから三連勝を飾り、生涯無敗で現役を終わる馬と評されながらも、牡馬クラシックレースで惨敗を喫しその後全く勝てなくなる。

そこから狩野厩舎に移籍し、三田の献身的なお世話と調教で課題を克服し連戦連勝。八歳にして三田とともに初めて有馬記念に挑む。

対するは神が鞍上のビッグサーバー号。他馬が止まってしまったと見える程のスピードと切れ味を武器に、秋の中長距離G1を2連勝引退レースの有馬記念で秋古馬三冠を狙う。


かつて天才だった二人が、レジェンドと最強のコンビに一世一代の勝負を挑む、師走が舞台の感動競馬小説をご覧あれ!


表紙:私が5年前に小倉競馬場で撮った写真



新着レビュー

清涼なる風のような作品

競馬の小説は初めてで、あまり知識もないまま読み始めたが 気がつくとどっぷりとハマっていた。 用語とか千メートル◯秒とかすごいのなどうかわかないけれど 馬とジョッキー能登の関係性、駆け引きの緊迫感。 悪意ある人と、優しい人の対比。 虚飾のない素直な感情の吐露…… 全体を通して爽やかにも感じる作品でした。

雨月 秋水