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作者: REO=カジワラ





4話:引き合わせるは『カレーの奇跡』!そしてオディオ武地也ッ!!

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 藤村虎之助!

 猛虎のような猛々しい雄々しさ!

 高校球児のような熱き魂を持った男!!


 そ

 し

 て

 !


 プリヤがバイトするカレー店

『Socoイチバンや!』の店長であり…!


 プリヤが恋焦がれる想い人である!!


 ッ


 そんな雄々しい彼であるが…!

 もう少し詳しく、

 彼、藤村虎之助の事を語ろう。


 ・
 ・

 ・


「ワイはソコイチの藤村や!!」

「如何に条件良かろうと、

 引き抜きに応じるかい、

 こんダッホ!!」

 
 藤村虎之助。

 この時、18歳と半年。


 彼は高校を卒業してから、

 昔ながらのカレー店…ッ。

『Socoイチバンや!』で

 バイトをしていた。


 藤村はカレーが大好きだったし。

 カレーを美味しそうに食べてる、

 お客さんの顔を見てニコニコと、

 顔をゆがめる瞬間がこの上なく

 嬉しい気持ちになったからだ。


 そんな藤村を客は「良い店員だな!」と

 思ったし。店主からの覚えも抜群。


 お金はいつも厳しかったけど、

 体力と笑顔でやっていける。


 カレーを作り。

 カレーを食べてもらい。

 カレーで笑顔になってもらう。


 そ

 れ

 は


 幸せの形の一つであると、

 言える事…!!


 そ

 ん

 な

 ・
 ・

 ・


 ある日の事であった。


 ・
 ・

 ・


「ハッキャハッキャ!!」

「地上げだよ。」

「この土地は、

 俺達Solispia組が

 買い取ったー!!」

「ここはシャレオツな、

 喫茶店になるっちゅうワケさ!!」


 ま

 あ

 ・
 ・

 ・


「安心しな。」

「俺達Solispia組は、

 情が厚いんだ、ハッキャッキャ!!」


「雇ってやる。」

「ここよりも良い条件でだ。」


「金欲しいだろぉう?」

「さぁ、そんな流行らない

 カレー店なんざ辞めてよぉ。」

「洒落たお店で、

 シティーボーイになろうぜぇ?」


「ハーキャッキャッキャッキャッ!!」

 
 だ

 が

 !


 藤村は『先のセリフ』言い放つッ!


「 ワ イ は

  ソ コ イ チ の 藤 村 や ! ! 」


「 如 何 に 条 件 良 か ろ う と 、

  引 き 抜 き に 応 じ る か い 、

  こ ん ダ ッ ホ ! ! 」


 そ

 し

 て

 こ

 う

 言

 う

 !


「 店 が 無 く た っ て の ぉ !

  カ レ ー 屋 は 出 来 る ん や ! 」


「 野 良 カ レ ー 屋 か ら 始 め て 、

  立 派 な 店 作 っ た る わ い ! ! 」


 それから…!

 藤村のあくなき挑戦が

 始まったッ!!


 借金をし、購入した、

 キッチンカー!!


 型落ちの旧式だが、

 彼にとって十分な根城となる!!


 ここから、

 藤村の伝説が始まったのだ!!


 そ

 れ

 は

 !


「赤おたま?青おたま?

 ワイは『物干し竿』や!!」


 ッ


 藤村は客を呼び込む

 パフォーマンスの一環として、

『96cm』のおたまをあやつり、

 カレーを料理した…ッ!!


 キッチンカーと言う、

 決して広くはない場所にて、

 器用に操られるは『物干し竿』ッ!!


『物干し竿の“藤村”』と言えば、

 インド人もびっくりな

 カレー料理人として、

 名が知られるようになる…ッ!!


 そ

 れ

 か

 ら


 藤村の言わば、

 高校球児のような熱き魂は、

 売り上げへと繋がる。


 ッ


 瞬く間に、店を

 復活させるに至る。


 そ

 の

 店

 の

 名

 !


『 Socoイチバンや! 』


 彼にとって、ソコイチは

 原点にして頂点であった。


 かつての地上げにより、

 その店を失った店主はこう言う。



「新しい店な。藤村の好きに

 名前付けとくれ言うたん…。」


「けど、藤村は…。」



『この名前がええ。』

『この名前がええんや。』



「と、言うてくれた。」


「熱い…。」

「熱い…!」

「熱い魂を感じたわい…!!」


 そ

 う

 !


「藤村の青春は

『Socoイチバンや!』に

 あったんや!!」


「店を失って以降、

 自堕落な生活しとった、

 ワイやけど…!」


「ここで立ち上がらんと、

 男がすたる思うたわ!!」


 今

 じ

 ゃ

 あ

 ・
 ・

 ・

 !


「『Socoイチバンや!の影の店長』。」

「それはこのワイっちゅうワケや…!」

「ホンマ、藤村にゃあ頭が下がるで…!!」


 ・
 ・

 ・


 そうかつての店長が

 評する男。藤村…ッ!


 そ

 う

 だ

 !


 これがッ!

 藤村虎之助の経歴であるッ!


『ミスターソコイチ・藤村虎之助』…ッ!


 彼を知る者は皆そう呼称している…ッ!!


 ・
 ・

 ・


「ワッショイ……。」


 そんな藤村に想いを寄せる

 異国の女性…!

『プリヤ・シン』。


 彼女の事も…。

 もう少し詳しく、

 語っていこうか。


 ・
 ・

 ・


「ワッショイ…orz」


 プリヤ・シン。

 当時20歳。


 今でこそ、大好きな日本文化や勉強、

 バイトに励むエンジョイライフを

 送るプリヤであるが…。


 プリヤは悩んでいた。


 プリヤは、留学当初。

 慣れない日本文化と言語に、

 悩まされていた。


 ワッショイとしか、

 喋れない。


 それ故、彼女は、

 それを隠すように、

 無口になり…。



 その為、プリヤは

 ボッチになっていた。



「ワッショイ…。」


 何で、私は、

 ワッショイとしか、

 喋れないのだろう?


 プリヤの悩みは重く。

 そしてのしかかっていた。


 そ

 ん

 な

 時

 で

 あ

 っ

 た

 !


「ワッショイ…!」


 それは…!

 スパイシーな…!!

 スパイシーな香りであったッ!!


 プリヤの母国!

 インドのカリーとは、

 また違った、まろやかで

 スパイシーな香り!!


 そんなほうじゅんな香りを

 放つ場所…ッ!!


 そ

 こ

 に

 は

 !


『 Socoイチバンや! 』


 そう!

 看板に書いてある!!


 ッ


「ワッショイ!」

 プリヤはいざなわれるように、

『Socoイチバンや!』の店内へと、

 入店するッ!!


 まだ開店前と言うのに…!!


 け

 れ

 ど

 も

 !


「ワッショイ!」


 入店したプリヤは、

 無我夢中であった!


 開店前?営業妨害?

 知った事かよ!

 そんな事ぉう!!


 そ

 し

 て

 !


 カレーを『96cm』の

 おたまで調理する店長を

 見やり…!


 こう言う!!


「ワッショイ!」

「ワッショイワッショイ!!」


 ッ

 ッ


「 ワ ッ シ ョ ォ ォ イ ! 」


 普段の無口はどこにやらだ!

 必死にワッショイと訴える!!


 そ

 れ

 は

 !


 貴方のカレーを!

 食べてみたいと!!


 そう言った意味を込めて!!


 対

 し

 !


「懐かしいやないか。」

「異人さん、

『魔法少女プリティーワッショイ』

 のFANかい?」


 そう問う店長に!


「ワッショイ!」


 と答えるプリヤ!


「そうかい。それで…。

 ワイのカレー食いたい

 言うんやな?」


「ルーで良ければ、ええで!!」


 ビュ オ ン ! !


 物干し竿の如く長いおたまを

 器用に操る、その男・店長!


 プリヤはマグカップに

 そそがれた、カレールーを

 受け取った!!


「ワッショ~イ♪」


 そして飲んだッ!!


「ッッッッッッッ!!!??」


 ッ

   ッ

 ッ

   ッ

 ッ

   ッ

 ッ

   ッ

 ッ

   ッ



「 “ ワ ッ シ ョ ォ オ オ オ イ ” ! ! 」


 美味い!

 美味い!美味い!


 スパイシーで

 汗ばむのを覚える!!


 それで居て食欲を

 刺激し、次が欲しくなるッ!!


 まるで悪魔だ!

 悪魔の食べ物だ!!


 そ

 れ

 で

 い

 て

 !


 何とも心地良く、

 身体中を駆け巡る

 刺激物なのだッ!!


「ワッ…ショォイ……♪」


 プリヤは、

 ウットリと、

 その快楽におぼれた…!!


 そんなプリヤに。

 店長。即ちは。

『藤村虎之助』はこう言う。


「ねえちゃん、カワエエのぅ。」


「なあ、ねえちゃん。」

「今日、バイトさん、

 急な欠勤で困ってんねん。」

「良ければやけど…。」


「 バ イ ト な っ て は 、

  く れ へ ん か … ? 」


 それが…。

 プリヤと藤村の出会いであった。


 ・
 ・

 ・


 それから。

 プリヤは「ワッショイ!」としか

 喋れないコンプレックスは消え。


 むしろ個性!

『魔法少女プリティーワッショイ』が、

 流行っていた頃の日本!


 幼女はワッショイ!のみで、

 コミュニケーションを取っていた!!


 と。


 今のプリヤが形成されるに至る。


 そしてプリヤは…。

 自分のコンプレックスを消す

 きっかけを作ってくれた、

 藤村を恋焦がれるようになっていた。


 そんな藤村が会長を任された

 天神橋商店街青年会があるからこそ…。

 プリヤは最後の思い出にと。


『 ギ ャ ル 神 輿 』 に 、

  参 加 し て 祭 り を 盛 り 上 げ る ! !


 そんな気持ちもまた、

 秘めていたのだ。


 そう言う気持ちがある中。

 嘘でも「ワッショイ」と、

 オディオ武地也に色好い返事を

 する訳にはいかなかった。


 私は藤村が好きだからだ!!


 そんな藤村が…。


「あきまへんで!」

「ギャル神輿を邪魔したら、

 あきまへんで!!」


 と現れた!!


 貴方は何時だってそう。

 私を助けてくれる。


 恋する乙女のまなざしで、

 藤村を見つめるプリヤ…ッ。


 そのまなざしに

 オディオ武地也は

 気付く…ッ!!


 ・
 ・

 ・


 愛しくて。

 愛して…。

 気持ちの行き場が

 無くなって。


 憎悪をし、

 ボンバイエと

 言い放った、

 想い人…ッ!!


 け

 れ

 ど

 も


 勝負は…。

 最初から負けていたのだな。


 だ

 が

 !


 負けてでも!

 客を魅せる事が出来るのが!!


『 プ ロ レ ス と 言 う モ ノ だ ! ! 』


 ッ

 ッ


 恋に敗れた、この俺だが!

 プロレスとしては!

 プロレスでだけは!!

 アンタの気持ちを奪ってみせる!!


 負け役(ヒール)としてだがな!!

 ハハッ!!


 さ

 あ

 さ

 !


 最ッ高!!の

『格闘演劇(プロレス)』を、

 魅せてやるッ!!



 オディオ武地也は

 こう言い放つッ!!



「ギャル神輿杯 無制限1本勝負 ッ ! 」


「藤村ァ~!!」



「 俺 と 、

  プ ロ レ ス で

  勝 負 し ろ ッ ! ! 」



 恋路に敗れッ!


 退路を断った、その姿ッ!!



 男はただひたすらに、

 プロレスに殉じんと欲した…ッ!!





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次話:5話:竜虎の戦い! これが天神さんの喧嘩祭りや! カレーとプロレスの祭典やッ!!



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