四人でリビングに戻ったものの、さっきの話の続きを改めて始めるのは気恥ずかしくて、誰も何も言えずにいた。
コーヒーをすする音だけが、リビングに響く。これを飲み終えると、きっとナオヤくんはおかわりを淹れに行く。すると今の均衡が崩れてしまう。
なんとか、その前に何か話し始めないと……!
「……先ほどの話ですが」
口火を切ったのは、なんとナオヤくん。しかも、一番気にしている話題だ。
「さ、先ほどの話って何だよ?」
「天宮さんと普通に友達でいる……と言っていた件です」
「深海くんも聞いてたの?」
「お二人は声が大きいので」
それもあるけれど、ナオヤくんの気配が薄すぎるのも原因の一つだとは思う。
そして動揺する空気を切り裂くように、ナオヤくんは続けた。
「お二人は、天宮さんがクローンか否か関係なく友達でいると、そういうことですよね?」
「え、あぁ……うん」
こうもはっきり言われてしまうと、肯定してもらってるのにお互い目を合わせられなくなる……。不思議な空気だ。
「そこに、僕は含まれるでしょうか?」
「……へ?」
目を逸らせていた私を含む三人が、全員、一斉にナオヤくんを見た。自分が不思議なことを言った自覚がないらしいナオヤくんは、まじまじと三人を見つめ返している。
「えーと……当たり前っていうか……」
「深海くんのことは、話題に上がってなかったから、言うまでもなかったっていうか?」
と言うより、どうして今までの話で、自分だけのけ者にされると思ったんだろう。
「そうですか。ありがとうございます。これからも、どうぞよろしくお願いします」
「こ、こちらこそ」
加地くんと弓槻さんが、きょとんとしながら恭しく頭を下げた。何でお辞儀をしているのか、よくわかっていないみたいだ。
私も、よくわからない。