いったいどこをどう歩いたのか……
気がついたとき、わしはアクタを入院させている闇医者の診療所の前にいた。
「アクタ……」
「実験」の話でしばらくアクタとは離れていたからな。
とにかく一刻も早く会いたい、そう思ったよ。
さきほどのおそろしい事件のことなど、すっかり忘れてな。
「アクタ――」
……死んでいたよ……彼女は……
「子」を産んだ、そのショックでな……
「あ……があああああっ!」
衰弱しきった体での出産……しかも、よりによって「双子」……
それに、肉体も精神も、耐えられなかったのだ……
「ああああああああああっ!」
わしは叫んだ……
ひたすら、むせび泣いた……
アクタの死……
それによって誕生した、「わが子」を抱きしめてな……
そしてすっかり涙が枯れ果てたころ……
またわしに、悪魔がささやいた……
あるおそろしい考えが、頭に浮かんだのだ……
(『第63話 呪われた存在』へ続く)