ノンコと✕✕✕
ー/ー のんこ。
ノンコ。
起きて。
「ノンコ、起きて」
声がして、目を開けると、そこにはお母さんがいた。
お母さんはノンコのほっぺを触って、ゆっくり撫でてくれる。
「ほら、ノンコ、お水をのんで」
お母さんはそう言って、ノンコの体を起こした。
とてもだるい。
お母さんが支えてくれなきゃ、体を起こすこともできない。
お母さんは水の入ったコップをノンコの口にあてて、少し開いていたノンコの口に水を流し込む。
だけど、上手に飲み込むことができなくて、むせた。
苦しい。
咳が止まらない。
「何で飲まないの!」
お母さんが怒鳴る。
「ご、ごめん、なざい……げほっ、ごほっ!」
咳をしながら謝った。
でも、お母さんはいつも許してくれない。
お母さんは顔を真っ赤にして、ノンコの事を突き飛ばした。
「アンタみたいな子、産まなきゃよかった! せっかく水をあげたのに、そんな反抗的な態度!」
お母さんが怒鳴る。
ごめんなさい、ごめんなさい、お母さん、怒らないで。
お母さんは両手を顔にあてて、泣き声をあげながら膝をつく。
「なんで上手くいかないのよ!?」
声を震えさせながら、お母さんは泣いていた。
ごめんなさい、ノンコが悪い子だから……泣かないで、お母さん。
喋ろうとするけど、咳のせいで上手く喋れない。
お母さんが泣いていると、ピンポーンと音がする。
ああ、きっと、あの人が来たんだ。
お母さんはノンコに背中を向けて、玄関のドアを開ける。
そこには男の人がいた。
お母さんが大好きな、あの人。
お母さんはあの人が来たら急に元気になった。
笑いながらカバンを持って、あの人の腕に抱きつく。
とても幸せそうな顔で……。
「おがぁざん」
声を絞り出す。
咳は止まったけど、喉が痛くて、口がかわいて、上手く声が出なかった。
「ガキまだ生きてんのかぁ?」
あの人が言う。
「仕方ないじゃない、そろそろ死ぬだろうから、気にしないで、早く行きましょ」
お母さんは、とっても嬉しそう。
ドアが閉まって、鍵をかける音がした。
ひとりぼっち。
毎日、ひとりぼっち。
寂しい。
ひとりは怖い。
外から声が聞こえてくる。
楽しそうな声が。
ノンコと同じくらいの歳かな?
多分、同じくらいの子達の声。
いいなぁ、ノンコも遊びたい。
でも、遊んだらお母さんに怒られるよね。
仕方ないね、ノンコが悪い子だからだよね。
目がぼやっとする。
そんな中で、棚の上に置かれた、白い入れ物に視線がいく。
あれは、お父さん。
去年死んじゃった、お父さん。
あの白い入れ物の中に、お父さんは閉じ込められている。
嫌だ。
怖い。
ノンコもいつか、燃やされて、あの中に入るの?
嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ!
怖いよう、焼かれたくない、あの中に入りたくない!
助けて……。
誰か……。
涙で前が見えなくなる。
怖くて、怖くて、奥歯がカチカチ音を鳴らす。
怖いことから逃げたくて、ノンコは目を閉じた。
ノンコ。
起きて。
「ノンコ、起きて」
声がして、目を開けると、そこにはお母さんがいた。
お母さんはノンコのほっぺを触って、ゆっくり撫でてくれる。
「ほら、ノンコ、お水をのんで」
お母さんはそう言って、ノンコの体を起こした。
とてもだるい。
お母さんが支えてくれなきゃ、体を起こすこともできない。
お母さんは水の入ったコップをノンコの口にあてて、少し開いていたノンコの口に水を流し込む。
だけど、上手に飲み込むことができなくて、むせた。
苦しい。
咳が止まらない。
「何で飲まないの!」
お母さんが怒鳴る。
「ご、ごめん、なざい……げほっ、ごほっ!」
咳をしながら謝った。
でも、お母さんはいつも許してくれない。
お母さんは顔を真っ赤にして、ノンコの事を突き飛ばした。
「アンタみたいな子、産まなきゃよかった! せっかく水をあげたのに、そんな反抗的な態度!」
お母さんが怒鳴る。
ごめんなさい、ごめんなさい、お母さん、怒らないで。
お母さんは両手を顔にあてて、泣き声をあげながら膝をつく。
「なんで上手くいかないのよ!?」
声を震えさせながら、お母さんは泣いていた。
ごめんなさい、ノンコが悪い子だから……泣かないで、お母さん。
喋ろうとするけど、咳のせいで上手く喋れない。
お母さんが泣いていると、ピンポーンと音がする。
ああ、きっと、あの人が来たんだ。
お母さんはノンコに背中を向けて、玄関のドアを開ける。
そこには男の人がいた。
お母さんが大好きな、あの人。
お母さんはあの人が来たら急に元気になった。
笑いながらカバンを持って、あの人の腕に抱きつく。
とても幸せそうな顔で……。
「おがぁざん」
声を絞り出す。
咳は止まったけど、喉が痛くて、口がかわいて、上手く声が出なかった。
「ガキまだ生きてんのかぁ?」
あの人が言う。
「仕方ないじゃない、そろそろ死ぬだろうから、気にしないで、早く行きましょ」
お母さんは、とっても嬉しそう。
ドアが閉まって、鍵をかける音がした。
ひとりぼっち。
毎日、ひとりぼっち。
寂しい。
ひとりは怖い。
外から声が聞こえてくる。
楽しそうな声が。
ノンコと同じくらいの歳かな?
多分、同じくらいの子達の声。
いいなぁ、ノンコも遊びたい。
でも、遊んだらお母さんに怒られるよね。
仕方ないね、ノンコが悪い子だからだよね。
目がぼやっとする。
そんな中で、棚の上に置かれた、白い入れ物に視線がいく。
あれは、お父さん。
去年死んじゃった、お父さん。
あの白い入れ物の中に、お父さんは閉じ込められている。
嫌だ。
怖い。
ノンコもいつか、燃やされて、あの中に入るの?
嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ!
怖いよう、焼かれたくない、あの中に入りたくない!
助けて……。
誰か……。
涙で前が見えなくなる。
怖くて、怖くて、奥歯がカチカチ音を鳴らす。
怖いことから逃げたくて、ノンコは目を閉じた。
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