④ 頁 ところてん 様part
ー/ー
雨宿りしている……そんな現状を表す言葉に、女の子は可愛らしく首を傾げ、不思議そうにこちらを見つめている。
「でもお兄ちゃん、傘持ってるよね。それ、使ったらいいのに」
「……えっ?」
一瞬、彼女から何を言われたのか分からなかった。きょとんとした自分の姿は、傍から見たらとんでもない間抜け面だったかもしれない。
少しして落ち着きを取り戻すと、彼女が指さしている先を追っていき、そこでようやく合点がいったのだ。
(そっか……。無意識的に、視界に入らないようにしていたんだな)
気づいたことへの喜びや不安など色んな感情が入り交じったボクは、自分自身でもどんな表情をしているのか分からなかった。そんなボクに、心配そうな顔をした彼女から思いがけないことを伝えられる。
「お兄ちゃん。……もしかして、泣いてるの?」
「えっ? ……あっ、ほんとだ。全然気づかなかったや」
どうやらボクの両目からは、涙が流れていたらしい。少しほど前から顔が濡れている感覚は確かにあった。てっきり、今なお降り続く大粒の雨が流されて顔にかかっているかと思っていたのだが、そうではなかったようだ。
「あはは。ごめんね。実は、これ大切な人からの預かり物なんだ」
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「でもお兄ちゃん、傘持ってるよね。それ、使ったらいいのに」
「……えっ?」
一瞬、彼女から何を言われたのか分からなかった。きょとんとした自分の姿は、傍から見たらとんでもない間抜け面だったかもしれない。
少しして落ち着きを取り戻すと、彼女が指さしている先を追っていき、そこでようやく合点がいったのだ。
(そっか……。無意識的に、視界に入らないようにしていたんだな)
気づいたことへの喜びや不安など色んな感情が入り交じったボクは、自分自身でもどんな表情をしているのか分からなかった。そんなボクに、心配そうな顔をした彼女から思いがけないことを伝えられる。
「お兄ちゃん。……もしかして、泣いてるの?」
「えっ? ……あっ、ほんとだ。全然気づかなかったや」
どうやらボクの両目からは、涙が流れていたらしい。少しほど前から顔が濡れている感覚は確かにあった。てっきり、今なお降り続く大粒の雨が流されて顔にかかっているかと思っていたのだが、そうではなかったようだ。
「あはは。ごめんね。実は、これ大切な人からの預かり物なんだ」