孤児院
ー/ー 老女の手が勇斗の頬をそっと撫でた。その仕草に、勇斗は体をこわばらせた。
「ああ、やっぱりアルトだ。帰ってきたんだねぇ。こんなに立派になって」
「院長、アルトって、もしかして」
槍を持った中年の男が声を弾ませた。
「そう。三年前に勇者としてこの村を出ていった、うちの子だよ」
「なんと、あのやんちゃ坊主か。大きくなったな」
「ここで立ち話もなんだし、孤児院まで来ておくれ。ずっと女の子をおぶっているのも大変だろうに」
この人たちは、自分のことをアルトだと思っている。今ここで人違いだと告げたら、話はこじれそうだった。だが、黙ったままでいるのも苦しかった。
迷っていると、ミュールがそっと耳元に顔を寄せた。
「話を合わせた方がいいんじゃない?」
勇斗は無言でうなずいた。
「何言ってんだ、コイツの名前は――ムグッ」
ミュールが素早くランパの口を塞いだ。
「おや、そちらの方々はアルトの友達かい?」
「え、ああ、旅の途中で出会ったんだ。僕の大事な仲間です」
嘘ではなかった。
「アルトーっ!」
砦から青髪の少年が飛び出してきた。
「ひっさしぶりだなー! オレ、自警団に入ったんだぜ!」
得意げに胸を張る少年を、中年の男がたしなめた。
「こら、トンキ。話は仕事が済んでからだ」
「すんません、団長。じゃ、アルト。また後でな」
トンキは手を振って砦へ戻っていった。
老女は孤児院の院長だった。彼女に案内され、勇斗たちは村の中を歩いた。
素朴な村だった。木造の小さな家が点々と建ち、農地では何人もの村人が働いている。風は冷たかったが、静かで落ち着く場所だった。
「さあ、着いたよ。みんな驚くだろうね」
孤児院は村の端に建っていた。古びてはいたが、手入れは行き届いていた。敷地には花畑があり、色とりどりの花が咲いている。
「みんな、アルトが帰ってきたよ」
院長が扉を開けると、子供たちが一斉に飛び出してきた。
「アルトにいちゃん!」
「スッゲー、本物の剣だ!」
「よろい、ピカピカ!」
「それってお嫁さんー?」
子供たちに囲まれ、勇斗はおろおろした。
「アルトにいちゃん」と呼ばれるたび、勇斗は戸惑った。喜ばれているのに、少しも嬉しくなれなかった。
「こらこら、アルトが困ってるだろ。話は中でするよ!」
子供たちが中へ駆け込んでいく。
「さあ、アルトも入りな。お仲間さんもどうぞ」
孤児院の中は暖かかった。壁には子供の絵が貼られ、食堂には大きなテーブルと暖炉があった。暮らしの気配がそこかしこにあった。
落ち着く場所のはずなのに、自分だけが場違いのような気がした。
「そのお嬢さん、大丈夫なのかい?」
院長は勇斗の背中の少女を見て、表情を引き締めた。
「この子、魔族に捕まってたんです。助けたんですけど、まだ目を覚まさなくて」
「それは大変だ。まずは休ませよう。話はあとで聞くよ」
個室に案内され、勇斗は少女をベッドに寝かせた。
「大変だったろうに。よく連れてきてくれたね」
「あ、ありがとうございます」
運んできただけなのに、礼を言われると落ち着かなかった。
「さっきから気になってたんだけどね、どうしてそんなによそよそしいんだい? 昔みたいに話してくれていいんだよ?」
「ちょっと、いろいろあって」
「まったく、王国ってのはきちんとしすぎなんだよ。あのアルトがこんなに丁寧な言葉遣いになるなんてね」
院長は冗談めかして笑った。
「別人みたいだよ」
背筋を冷たいものが流れた。
ひと息ついたあと、勇斗は庭に出た。花畑の端でランパがしゃがみ込んでいる。珍しくしょげた顔をしていた。
「どうしたの、ランパ」
「ユートか。この花だけ枯れてるんだ。周りは元気なのに」
ランパは枯れた二輪の花に手をかざした。
「ほんとだ……」
「おや、食事の用意ができたよ。アルトも緑の子も、中に入ってお食べ」
「メシー!」
ランパは嬉しそうに孤児院の中へ駆け込んでいった。
再び花畑を見ると、枯れていた二輪の花は見当たらず、代わりに黄金色の花が一輪だけ咲いていた。
勇斗は目をこすったが、見間違いではなかった。
食卓は賑やかだった。ランパは騒がしく、子供たちはミュールにじゃれついていた。トンキも子供たちの相手をしながら笑っている。
「すぐ出ていっちまうのは寂しいけど、仕方ないねぇ」
明日には村を出ることを、院長はあっさり了承してくれた。
「それで、あの女の子は預かってていいんだね?」
「はい、お願いします」
「任せな。それにしても、あの子の髪は珍しい色をしていたねぇ」
「珍しいの?」
「ああ。あの霞みたいな色は、伝説の勇者ルークの恋人と同じ色なのさ」
ガタッと奥の部屋から音がした。
「あら、目を覚ましたのかしら」
勇斗と院長は部屋へ向かった。
少女はベッドに腰掛け、虚ろな目で自分の体に触れていた。
「きみ、大丈夫?」
少女の肩がびくりと震えた。勇斗の顔を見て、それから鎧へ視線を移した瞬間、表情がみるみる強張る。
「いやああああっ!」
少女は悲鳴を上げ、頭を抱えた。
「相当怖い思いをしたんだろうね。大丈夫、アンタは助かったのさ」
院長が少女の背中をさする。
「アンタ、名前は?」
「……ソーマ」
「ソーマね。どうして魔族に捕まったのか覚えてる? ご両親は?」
ソーマは首を横に振った。
「思い出せないんです。覚えているのは、自分の名前と……勇者を探している、ということだけで」
場の空気が止まった。
「勇者ならここにいるよ。勇者アルト。アンタの命の恩人さ」
院長が勇斗の頭に手を置く。勇斗の耳が熱くなった。
「えっ?」
ソーマは目を見開き、再び頭を抱えた。
「まだ休んでいた方がよさそうだね」
その夜、寝つけなかった勇斗は、孤児院の裏にある椅子に座って二つの月を見上げていた。
「眠れないのか?」
振り向くと、トンキが立っていた。細い葉巻をくわえている。少し驚いたが、この世界には飲酒も喫煙も年齢制限がないことを思い出した。
「トンキ、煙草吸うの?」
「支給されてる安物だけどな。お前は吸わないの?」
「僕は、吸わないよ」
「王国で太いのでも吸ってるのかと思ってた。オレな、王国の騎士団に入ろうと思ってるんだ。いっぱい稼いで、孤児院に恩返しするんだよ」
トンキは煙を吐いた。
「ちょっとだけど、お前の顔が見られて嬉しかった。頑張れよ。オレも頑張るからさ」
葉巻を灰皿に置いたあと、トンキは暗闇に姿を消した。
勇斗は葉巻の残り香を嗅ぎながら、また月を見上げた。
「ちょっといいかい」
食堂には一本の蝋燭だけが揺れていた。勇斗と院長は向かい合って座る。
「アルト、ここに来た頃のことを覚えているかい」
「いや、覚えてない」
当たり前だ。
「だろうね。赤ん坊の頃、アンタは若い女に連れられてこの村へ来た。あれがアンタの母親だったんだろうね。彼女はアンタを私に預けたあと、すぐに死んじまった」
アルトの母親。
「代わりにアタシが育てたのさ。ここにいるみんな、アタシの大切な子だ。だからアンタが王国に連れていかれるとき、猛反対したよ。でもね、子供はいつか旅立つ。そう思ったら、急に誇らしくなってさ」
どうして自分が、こんな話を聞いているのだろう。
「だから胸を張って行っておいで。そして、いつでも帰ってきな。ここはアンタの家だからね」
勇斗はすぐに返事ができなかった。
ここはアルトの家だ。自分の帰る場所ではない。それなのに、院長の言葉はあまりにも温かかった。
「……うん。ありがとう」
早朝、勇斗たちは村を出る支度をしていた。自警団の団長が好意で小型のマンウーを貸してくれたおかげで、旅はだいぶ楽になりそうだった。
初めて見るマンウーは、馬に似ていた。長い首、長い脚、長い尻尾。唯一違ったのは、全身に渦巻き模様が入っていることだった。じっと眺めていると目が回りそうになった。
ミュールの指導で、マンウーに乗る練習をしていると、後ろから澄んだ声が飛んできた。
「みなさま!」
振り向くと、ソーマが裾を乱しながら走ってきていた。
「ど、どうしたの?」
「まだお礼を言ってなかったので。あなたが、わたくしを助けてくれたのですよね。ありがとうございます」
ソーマは勇斗の手をぎゅっと握った。
「いや、僕はきみを運んだだけだから」
「それでも、助けてくれたことに違いはありませんわ」
ソーマは勇斗の顔をじっと見た。
「わたくしを連れて行ってくださいませ!」
思ってもいなかった言葉に、勇斗は固まった。
「……孤児院にいた方がいいと思うよ」
「あなたのそばにいると、何か思い出せそうな気がするのです。それに、今は一人になるのが怖いのです」
ランパとミュールは反対したが、ソーマは一歩も引かなかった。
勇斗は迷った。この子をここに置いていくのが、本当に安全なのだろうか。なぜか、そうは思えなかった。
「……わかった」
勇斗がうなずくと、ソーマはほっとしたように笑った。
「ありがとう。嬉しいですわ」
ソーマはすがるように勇斗へ抱きついた。
「うわっ」
体が熱くなった。けれど、それ以上に必死さが伝わってきて、勇斗は彼女を引きはがせなかった。
「ああ、やっぱりアルトだ。帰ってきたんだねぇ。こんなに立派になって」
「院長、アルトって、もしかして」
槍を持った中年の男が声を弾ませた。
「そう。三年前に勇者としてこの村を出ていった、うちの子だよ」
「なんと、あのやんちゃ坊主か。大きくなったな」
「ここで立ち話もなんだし、孤児院まで来ておくれ。ずっと女の子をおぶっているのも大変だろうに」
この人たちは、自分のことをアルトだと思っている。今ここで人違いだと告げたら、話はこじれそうだった。だが、黙ったままでいるのも苦しかった。
迷っていると、ミュールがそっと耳元に顔を寄せた。
「話を合わせた方がいいんじゃない?」
勇斗は無言でうなずいた。
「何言ってんだ、コイツの名前は――ムグッ」
ミュールが素早くランパの口を塞いだ。
「おや、そちらの方々はアルトの友達かい?」
「え、ああ、旅の途中で出会ったんだ。僕の大事な仲間です」
嘘ではなかった。
「アルトーっ!」
砦から青髪の少年が飛び出してきた。
「ひっさしぶりだなー! オレ、自警団に入ったんだぜ!」
得意げに胸を張る少年を、中年の男がたしなめた。
「こら、トンキ。話は仕事が済んでからだ」
「すんません、団長。じゃ、アルト。また後でな」
トンキは手を振って砦へ戻っていった。
老女は孤児院の院長だった。彼女に案内され、勇斗たちは村の中を歩いた。
素朴な村だった。木造の小さな家が点々と建ち、農地では何人もの村人が働いている。風は冷たかったが、静かで落ち着く場所だった。
「さあ、着いたよ。みんな驚くだろうね」
孤児院は村の端に建っていた。古びてはいたが、手入れは行き届いていた。敷地には花畑があり、色とりどりの花が咲いている。
「みんな、アルトが帰ってきたよ」
院長が扉を開けると、子供たちが一斉に飛び出してきた。
「アルトにいちゃん!」
「スッゲー、本物の剣だ!」
「よろい、ピカピカ!」
「それってお嫁さんー?」
子供たちに囲まれ、勇斗はおろおろした。
「アルトにいちゃん」と呼ばれるたび、勇斗は戸惑った。喜ばれているのに、少しも嬉しくなれなかった。
「こらこら、アルトが困ってるだろ。話は中でするよ!」
子供たちが中へ駆け込んでいく。
「さあ、アルトも入りな。お仲間さんもどうぞ」
孤児院の中は暖かかった。壁には子供の絵が貼られ、食堂には大きなテーブルと暖炉があった。暮らしの気配がそこかしこにあった。
落ち着く場所のはずなのに、自分だけが場違いのような気がした。
「そのお嬢さん、大丈夫なのかい?」
院長は勇斗の背中の少女を見て、表情を引き締めた。
「この子、魔族に捕まってたんです。助けたんですけど、まだ目を覚まさなくて」
「それは大変だ。まずは休ませよう。話はあとで聞くよ」
個室に案内され、勇斗は少女をベッドに寝かせた。
「大変だったろうに。よく連れてきてくれたね」
「あ、ありがとうございます」
運んできただけなのに、礼を言われると落ち着かなかった。
「さっきから気になってたんだけどね、どうしてそんなによそよそしいんだい? 昔みたいに話してくれていいんだよ?」
「ちょっと、いろいろあって」
「まったく、王国ってのはきちんとしすぎなんだよ。あのアルトがこんなに丁寧な言葉遣いになるなんてね」
院長は冗談めかして笑った。
「別人みたいだよ」
背筋を冷たいものが流れた。
ひと息ついたあと、勇斗は庭に出た。花畑の端でランパがしゃがみ込んでいる。珍しくしょげた顔をしていた。
「どうしたの、ランパ」
「ユートか。この花だけ枯れてるんだ。周りは元気なのに」
ランパは枯れた二輪の花に手をかざした。
「ほんとだ……」
「おや、食事の用意ができたよ。アルトも緑の子も、中に入ってお食べ」
「メシー!」
ランパは嬉しそうに孤児院の中へ駆け込んでいった。
再び花畑を見ると、枯れていた二輪の花は見当たらず、代わりに黄金色の花が一輪だけ咲いていた。
勇斗は目をこすったが、見間違いではなかった。
食卓は賑やかだった。ランパは騒がしく、子供たちはミュールにじゃれついていた。トンキも子供たちの相手をしながら笑っている。
「すぐ出ていっちまうのは寂しいけど、仕方ないねぇ」
明日には村を出ることを、院長はあっさり了承してくれた。
「それで、あの女の子は預かってていいんだね?」
「はい、お願いします」
「任せな。それにしても、あの子の髪は珍しい色をしていたねぇ」
「珍しいの?」
「ああ。あの霞みたいな色は、伝説の勇者ルークの恋人と同じ色なのさ」
ガタッと奥の部屋から音がした。
「あら、目を覚ましたのかしら」
勇斗と院長は部屋へ向かった。
少女はベッドに腰掛け、虚ろな目で自分の体に触れていた。
「きみ、大丈夫?」
少女の肩がびくりと震えた。勇斗の顔を見て、それから鎧へ視線を移した瞬間、表情がみるみる強張る。
「いやああああっ!」
少女は悲鳴を上げ、頭を抱えた。
「相当怖い思いをしたんだろうね。大丈夫、アンタは助かったのさ」
院長が少女の背中をさする。
「アンタ、名前は?」
「……ソーマ」
「ソーマね。どうして魔族に捕まったのか覚えてる? ご両親は?」
ソーマは首を横に振った。
「思い出せないんです。覚えているのは、自分の名前と……勇者を探している、ということだけで」
場の空気が止まった。
「勇者ならここにいるよ。勇者アルト。アンタの命の恩人さ」
院長が勇斗の頭に手を置く。勇斗の耳が熱くなった。
「えっ?」
ソーマは目を見開き、再び頭を抱えた。
「まだ休んでいた方がよさそうだね」
その夜、寝つけなかった勇斗は、孤児院の裏にある椅子に座って二つの月を見上げていた。
「眠れないのか?」
振り向くと、トンキが立っていた。細い葉巻をくわえている。少し驚いたが、この世界には飲酒も喫煙も年齢制限がないことを思い出した。
「トンキ、煙草吸うの?」
「支給されてる安物だけどな。お前は吸わないの?」
「僕は、吸わないよ」
「王国で太いのでも吸ってるのかと思ってた。オレな、王国の騎士団に入ろうと思ってるんだ。いっぱい稼いで、孤児院に恩返しするんだよ」
トンキは煙を吐いた。
「ちょっとだけど、お前の顔が見られて嬉しかった。頑張れよ。オレも頑張るからさ」
葉巻を灰皿に置いたあと、トンキは暗闇に姿を消した。
勇斗は葉巻の残り香を嗅ぎながら、また月を見上げた。
「ちょっといいかい」
食堂には一本の蝋燭だけが揺れていた。勇斗と院長は向かい合って座る。
「アルト、ここに来た頃のことを覚えているかい」
「いや、覚えてない」
当たり前だ。
「だろうね。赤ん坊の頃、アンタは若い女に連れられてこの村へ来た。あれがアンタの母親だったんだろうね。彼女はアンタを私に預けたあと、すぐに死んじまった」
アルトの母親。
「代わりにアタシが育てたのさ。ここにいるみんな、アタシの大切な子だ。だからアンタが王国に連れていかれるとき、猛反対したよ。でもね、子供はいつか旅立つ。そう思ったら、急に誇らしくなってさ」
どうして自分が、こんな話を聞いているのだろう。
「だから胸を張って行っておいで。そして、いつでも帰ってきな。ここはアンタの家だからね」
勇斗はすぐに返事ができなかった。
ここはアルトの家だ。自分の帰る場所ではない。それなのに、院長の言葉はあまりにも温かかった。
「……うん。ありがとう」
早朝、勇斗たちは村を出る支度をしていた。自警団の団長が好意で小型のマンウーを貸してくれたおかげで、旅はだいぶ楽になりそうだった。
初めて見るマンウーは、馬に似ていた。長い首、長い脚、長い尻尾。唯一違ったのは、全身に渦巻き模様が入っていることだった。じっと眺めていると目が回りそうになった。
ミュールの指導で、マンウーに乗る練習をしていると、後ろから澄んだ声が飛んできた。
「みなさま!」
振り向くと、ソーマが裾を乱しながら走ってきていた。
「ど、どうしたの?」
「まだお礼を言ってなかったので。あなたが、わたくしを助けてくれたのですよね。ありがとうございます」
ソーマは勇斗の手をぎゅっと握った。
「いや、僕はきみを運んだだけだから」
「それでも、助けてくれたことに違いはありませんわ」
ソーマは勇斗の顔をじっと見た。
「わたくしを連れて行ってくださいませ!」
思ってもいなかった言葉に、勇斗は固まった。
「……孤児院にいた方がいいと思うよ」
「あなたのそばにいると、何か思い出せそうな気がするのです。それに、今は一人になるのが怖いのです」
ランパとミュールは反対したが、ソーマは一歩も引かなかった。
勇斗は迷った。この子をここに置いていくのが、本当に安全なのだろうか。なぜか、そうは思えなかった。
「……わかった」
勇斗がうなずくと、ソーマはほっとしたように笑った。
「ありがとう。嬉しいですわ」
ソーマはすがるように勇斗へ抱きついた。
「うわっ」
体が熱くなった。けれど、それ以上に必死さが伝わってきて、勇斗は彼女を引きはがせなかった。
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