転移
ー/ー藤桜高校1-6。
それはどこにでもあるような、仲の良い、平和なクラスだ。
カーンコーンキーンコーン
四限目の終了を告げるチャイムが響き渡る。飯の時間だ。
この学校に入学してから早1ヶ月。桜は完全に花を散らし、夏が始まることを感じさせる絶妙な熱さと、定期テスト一週間前の張り紙が俺たちの気を下げていた。
「暁、飯食おうぜ!」
俺の友達が声をかけてきた。
「ああ、いいよ」
俺はそう言いながら弁当箱を取り出した。
「それんしても暁って、ほんと少食だよな」
「そうか?」
「だってその弁当、幼稚園の頃使ってたやつを高校生になって引っ張り出したんだろ?足りるのか?」
「足りるよ。俺目線だと清明の弁当の方が異常だと思うけど」
「まじ?」
「弁当5段は正直聞いたこともなかったぞ?」
「んなバカな」
俺と清明でそんな他愛のない会話をいつもしている。いや、ちょっと違うな。
「そういや来吾たち来ないけど、あいつらどうしたんだ?」
「来矢はパソコンのプログラミングがどうこう言って自席でパソコンカタカタやっている」
そういわれ来吾の席を見ると、たしかにパソコンをものすごい勢いでカタカタしている。心なしか、あいつの周りだけ少し暗く見える。
「じゃあ、牧原さんは?」
「紫音なら、音ゲーの方で推しのメインイベントが来たらしいからそっちやってる」
なるほど。
「要は二人ともカタカタ物たたいてると」
「そういうことだ」
教室の隅の方から、曲とノーツをたたく効果音が聞こえてくる。見なくてもそこにいるなと分かった。
「なぁ、暁は学校慣れたか?」
清明がいきなり聞いてきた。
「いきなりだな。まぁ、それなりには。清明は?」
「そんなにだ」
「へー、ちょっと意外」
数週間前の遠足の班決めで、清明が俺、来吾、牧原さんを進んで誘ってきた。なので俺からしたらコミュ力の化け物でしかない。なのにまだ慣れてないということには驚きを隠せなかった。
「だって遠足組のやつらにしかまだ下の名前で呼ばれてないんだぞ?他のやつらみんな零影呼びだぞ?」
「それ理論で言ったら俺遠足組からも春人なんて呼ばれないぞ」
「確かに。なんでだろうな」
「お前もその一人だろ」
「まぁなw」
「ちょっと俺お手洗い行ってくるわ」
「分かった。死ぬなよ」
「戦場にはいかないぞ」
そう言って俺は席を立ち、扉に向かった。
今日は珍しく、誰も教室から出てない。欠席者も0なのでこの教室に今、1-6全員がいる。20人もこんなに散らばってると、なんかいいな(?)
そうして俺は扉を開けた。その瞬間、外から白く光りだした。その光はすさまじく、目を開けていられなかった。教室中を白く染めた光は、やがて弱まっていき、俺は、いや、1-6の俺たちは視界を取り戻した。そして、扉の外にあったのは・・・
見覚えのない、知らない町だった
それはどこにでもあるような、仲の良い、平和なクラスだ。
カーンコーンキーンコーン
四限目の終了を告げるチャイムが響き渡る。飯の時間だ。
この学校に入学してから早1ヶ月。桜は完全に花を散らし、夏が始まることを感じさせる絶妙な熱さと、定期テスト一週間前の張り紙が俺たちの気を下げていた。
「暁、飯食おうぜ!」
俺の友達が声をかけてきた。
「ああ、いいよ」
俺はそう言いながら弁当箱を取り出した。
「それんしても暁って、ほんと少食だよな」
「そうか?」
「だってその弁当、幼稚園の頃使ってたやつを高校生になって引っ張り出したんだろ?足りるのか?」
「足りるよ。俺目線だと清明の弁当の方が異常だと思うけど」
「まじ?」
「弁当5段は正直聞いたこともなかったぞ?」
「んなバカな」
俺と清明でそんな他愛のない会話をいつもしている。いや、ちょっと違うな。
「そういや来吾たち来ないけど、あいつらどうしたんだ?」
「来矢はパソコンのプログラミングがどうこう言って自席でパソコンカタカタやっている」
そういわれ来吾の席を見ると、たしかにパソコンをものすごい勢いでカタカタしている。心なしか、あいつの周りだけ少し暗く見える。
「じゃあ、牧原さんは?」
「紫音なら、音ゲーの方で推しのメインイベントが来たらしいからそっちやってる」
なるほど。
「要は二人ともカタカタ物たたいてると」
「そういうことだ」
教室の隅の方から、曲とノーツをたたく効果音が聞こえてくる。見なくてもそこにいるなと分かった。
「なぁ、暁は学校慣れたか?」
清明がいきなり聞いてきた。
「いきなりだな。まぁ、それなりには。清明は?」
「そんなにだ」
「へー、ちょっと意外」
数週間前の遠足の班決めで、清明が俺、来吾、牧原さんを進んで誘ってきた。なので俺からしたらコミュ力の化け物でしかない。なのにまだ慣れてないということには驚きを隠せなかった。
「だって遠足組のやつらにしかまだ下の名前で呼ばれてないんだぞ?他のやつらみんな零影呼びだぞ?」
「それ理論で言ったら俺遠足組からも春人なんて呼ばれないぞ」
「確かに。なんでだろうな」
「お前もその一人だろ」
「まぁなw」
「ちょっと俺お手洗い行ってくるわ」
「分かった。死ぬなよ」
「戦場にはいかないぞ」
そう言って俺は席を立ち、扉に向かった。
今日は珍しく、誰も教室から出てない。欠席者も0なのでこの教室に今、1-6全員がいる。20人もこんなに散らばってると、なんかいいな(?)
そうして俺は扉を開けた。その瞬間、外から白く光りだした。その光はすさまじく、目を開けていられなかった。教室中を白く染めた光は、やがて弱まっていき、俺は、いや、1-6の俺たちは視界を取り戻した。そして、扉の外にあったのは・・・
見覚えのない、知らない町だった
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