9話 午後の部 年長組
ー/ー 玄関の靴箱やロッカーに付けてある動物のイラストを外し、次は平仮名で書かれた名前を貼り付けていく。それらはマジックテープで簡単に取り替え出来るように、新年度に一人一人に作っている物だ。
次はチューリップ組と呼ばれるグループで、知的障害はないと判断されている年長さんだけで形成されている。
時間的には三時から四時までの一時間。みんな幼稚園や保育園を早帰りして療育に来ている。
幼稚園は二時で終わることから直接来る子は三時まで行く場所がなく、それは不自由だと遊戯室や室内遊具で遊んで良いと園で決まっている。だけど当然ながら見守りが必要となり、保育士九人を二グループに分け、三十分ずつ休憩を取ると決まっている。
夕方の療育に来る子は比較的落ち着いていて、一見すると問題ないように見える。
だけどよくよく関わると、小林先生が前で話をしているのに立ち上がってフラフラ歩く子。
言われている意味が分からず、周囲をキョロキョロ見渡す子。
困ったことがあっても体を硬直させてしまい、俯いてしまう子。
それぞれ問題を抱えて、生きづらさを感じている。
最近分かってきた、支援が必要とされる子供達だ。
チューリップ組の子達は社会生活の中心を保育園や幼稚園に置いており、「加配制度」を利用している。
加配とは発達に遅れや病気や身体障害などで、通常の園生活が送るのが難しいと思われる子供を支援する制度。
保護者が府に申請し認められたら、三人に一人の先生が付いてくれ、困っている時のみサポートしてくれる「関与し過ぎない」を根底に置いた支援制度だ。
そんな子達が療育園に通うのは週一程度。保育園や幼稚園だけで充分と思われそうだけど、ここでは八人ほど小集団の為に静かな環境で集団生活を学べる良さがある。
あれほどしていた視覚支援をあえて止め、耳からの情報を得る訓練。
個人に直接話すのではなく、前に立った先生が子供達全員に向かって話をする「全体指示」と呼ばれる指導方法を多くして、話を聞かないといけないと意識付けする訓練。
今までは椅子に座るだけだったけど、勉強机を出してきて簡単な迷路や色塗り、自分の名前書きをしてもらう訓練。
これらは全ては半年後に控えた就学に向けての支援であり、学校生活が少しでも円満にいく為にしている。
耳から情報を得ること、全体指示を聞いて動くこと、机に向かって鉛筆や色鉛筆で紙に字や色を塗ること。
その習慣をつけてもらう為に、通ってもらっている。
午後のクラスは穏やかに過ぎていき、四時にみんなを見送り片付けと明日の準備をする。
今日の療育での記録をまとめて他の先生との意見交換会が終わり、ただ今四時半。
まだ、一日は終わらない。
次はチューリップ組と呼ばれるグループで、知的障害はないと判断されている年長さんだけで形成されている。
時間的には三時から四時までの一時間。みんな幼稚園や保育園を早帰りして療育に来ている。
幼稚園は二時で終わることから直接来る子は三時まで行く場所がなく、それは不自由だと遊戯室や室内遊具で遊んで良いと園で決まっている。だけど当然ながら見守りが必要となり、保育士九人を二グループに分け、三十分ずつ休憩を取ると決まっている。
夕方の療育に来る子は比較的落ち着いていて、一見すると問題ないように見える。
だけどよくよく関わると、小林先生が前で話をしているのに立ち上がってフラフラ歩く子。
言われている意味が分からず、周囲をキョロキョロ見渡す子。
困ったことがあっても体を硬直させてしまい、俯いてしまう子。
それぞれ問題を抱えて、生きづらさを感じている。
最近分かってきた、支援が必要とされる子供達だ。
チューリップ組の子達は社会生活の中心を保育園や幼稚園に置いており、「加配制度」を利用している。
加配とは発達に遅れや病気や身体障害などで、通常の園生活が送るのが難しいと思われる子供を支援する制度。
保護者が府に申請し認められたら、三人に一人の先生が付いてくれ、困っている時のみサポートしてくれる「関与し過ぎない」を根底に置いた支援制度だ。
そんな子達が療育園に通うのは週一程度。保育園や幼稚園だけで充分と思われそうだけど、ここでは八人ほど小集団の為に静かな環境で集団生活を学べる良さがある。
あれほどしていた視覚支援をあえて止め、耳からの情報を得る訓練。
個人に直接話すのではなく、前に立った先生が子供達全員に向かって話をする「全体指示」と呼ばれる指導方法を多くして、話を聞かないといけないと意識付けする訓練。
今までは椅子に座るだけだったけど、勉強机を出してきて簡単な迷路や色塗り、自分の名前書きをしてもらう訓練。
これらは全ては半年後に控えた就学に向けての支援であり、学校生活が少しでも円満にいく為にしている。
耳から情報を得ること、全体指示を聞いて動くこと、机に向かって鉛筆や色鉛筆で紙に字や色を塗ること。
その習慣をつけてもらう為に、通ってもらっている。
午後のクラスは穏やかに過ぎていき、四時にみんなを見送り片付けと明日の準備をする。
今日の療育での記録をまとめて他の先生との意見交換会が終わり、ただ今四時半。
まだ、一日は終わらない。
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