#26
ー/ー 私は優劣をつけていないと答えたが、今はどうなのだろう? 学校に行くと決めた時点で、優劣をつけたことになってしまうのではないか?
そう思うと、どちらの選択も出来なくなってしまう。
ノック音無しに、部屋のドアが開いた。
「あら、起きてたの?」
いつも下りてくる時間に顔を見せない私を、母は寝坊していると勘違いしたらしく、起こしに来てくれた。
「ごめん、ちょっと支度に手間取って」
「それぐらい、前の日に済ましておきなさい」
「勉強が終わったらしようと思ったんだけど、いつの間にか寝てて」
「早くしないと、ご飯を食べる時間がなくなるわよ」
お母さんは、特に怒った素振りを見せずに階段を下りていく。
そうだ、家族のために学校へ行こう。
不登校になったら家族を困らせ、悲しませてしまう。そうならないように、家族のために学校に行こう。
これなら、友達に優劣をつけないで済む。
決断を下しても、言い訳がましい結論なのでそれほど気分が優れないが、せっかく下した決断だ。動かなくては意味がない。
私は鞄を持ち、階段を下りる。
キッチンからは卵焼きのいい匂いが漂ってくる。
「あっ、お母さん。今日は朝ごはんいいや」
朝食の用意をしてくれたお母さんに申し訳ない気分で告げると、お母さんは心配そうに私の体調を聞いていた。
その問いを曖昧な返答で誤魔化し、家を出る。
外に出ると、多少気分が良くなった。舞との電話以降、私の部屋は嫌な空気で充満しているような感じだったが、外は開放的でいい。
通学は一人でしているので、気分が楽だった。カオルや舞と一緒だったら気まずかっただろうし、気まずさを避けるために今日だけ一人で通学すると、後々不穏な空気になってしまう。
るんが一緒だったら、相談に乗ってもらえて……いや、相談に乗ってもらえなくても、不安ぐらいを聞いてもらえて良かったかもしれないな。
学校に着くと、突然足に鉛をつけられたように足取りが重たくなった。
今日は、高くそびえ立つ校舎に異様な威圧感を覚えてしまう。
気を引き締め校舎に入り、保健室に向けて足を進めた。
朱理は学校に、保健室に来ているだろうか?
ノックをし、塚本先生の返事を待ってから保健室に入る。
朱理がいつも眠っているベッドは、カーテンが閉まっているので、誰かがいるかどうか分からない状態だった。
そう思うと、どちらの選択も出来なくなってしまう。
ノック音無しに、部屋のドアが開いた。
「あら、起きてたの?」
いつも下りてくる時間に顔を見せない私を、母は寝坊していると勘違いしたらしく、起こしに来てくれた。
「ごめん、ちょっと支度に手間取って」
「それぐらい、前の日に済ましておきなさい」
「勉強が終わったらしようと思ったんだけど、いつの間にか寝てて」
「早くしないと、ご飯を食べる時間がなくなるわよ」
お母さんは、特に怒った素振りを見せずに階段を下りていく。
そうだ、家族のために学校へ行こう。
不登校になったら家族を困らせ、悲しませてしまう。そうならないように、家族のために学校に行こう。
これなら、友達に優劣をつけないで済む。
決断を下しても、言い訳がましい結論なのでそれほど気分が優れないが、せっかく下した決断だ。動かなくては意味がない。
私は鞄を持ち、階段を下りる。
キッチンからは卵焼きのいい匂いが漂ってくる。
「あっ、お母さん。今日は朝ごはんいいや」
朝食の用意をしてくれたお母さんに申し訳ない気分で告げると、お母さんは心配そうに私の体調を聞いていた。
その問いを曖昧な返答で誤魔化し、家を出る。
外に出ると、多少気分が良くなった。舞との電話以降、私の部屋は嫌な空気で充満しているような感じだったが、外は開放的でいい。
通学は一人でしているので、気分が楽だった。カオルや舞と一緒だったら気まずかっただろうし、気まずさを避けるために今日だけ一人で通学すると、後々不穏な空気になってしまう。
るんが一緒だったら、相談に乗ってもらえて……いや、相談に乗ってもらえなくても、不安ぐらいを聞いてもらえて良かったかもしれないな。
学校に着くと、突然足に鉛をつけられたように足取りが重たくなった。
今日は、高くそびえ立つ校舎に異様な威圧感を覚えてしまう。
気を引き締め校舎に入り、保健室に向けて足を進めた。
朱理は学校に、保健室に来ているだろうか?
ノックをし、塚本先生の返事を待ってから保健室に入る。
朱理がいつも眠っているベッドは、カーテンが閉まっているので、誰かがいるかどうか分からない状態だった。
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