#23
ー/ー 朱理が怯えてしまわないように。かと言って、朱理を格下相手に扱わないように、優しく声をかける。
「私は、円佳の友達かな?」
朱理は、顔を真っ赤にしている。
「友達だよ。それも、大切な友達」
考える間もなく、私は即答した。
「うん……ありがとう」
嬉しそうに、朱理が笑った。
そんな朱理に手を差し伸べると、朱理は一瞬躊躇して、唇を噛み締めてから私の手を握った。
「ほら、大丈夫じゃない。今の朱理は、凄く優しい目をしてるよ」
手を握っても、朱理は暴れずに落ち着いたままである。
「だって、キスをされた相手だから、キスをするのに比べたら、手を触れるぐらい」
「それもそうだね」
「円佳の手って、暖かい」
「朱理の手も、暖かいよ」
私達は見つめ合って微笑み、そのまま手を繋ぎ保健室に戻った。
◇
机に向かい、目的のない受験勉強をしていると、睡魔に襲われてきた。
少し休憩しようとBGM感覚でかけている音楽に耳を傾け、椅子にもたれてしまったら、いつものパターンどおり眠ってしまうだろう。
同じ轍を踏まないように、椅子にもたれずに立ち上がった。
お風呂に入って、目でも覚まそう。
一度お風呂に入り髪を洗っているので、髪を濡らさないようにダンゴを作る。
お風呂に入る支度を進めていると、スマホが鳴った。この着信音は舞からの電話を伝えるもの。
ここのところ、受験勉強ばかりの舞とは言葉を交わす機会がなかったので、この機会を逃してはいけないなと、お風呂に入るのは中断して電話に出る。
「あっ、円佳。どういうことよ?」
開口一番、舞は強い口調で問いかけてきた。
「何が?」
脈絡のない問いだったので、私は問いに対し問いで返した。
「カオルの怪我よ」
「あぁ、もう知ってるんだ」
「るんから聞いた」
私と朱理が保健室に戻ると、保健室には誰もいなかった。カオルやるんはおろか、塚本先生もいなかった。
誰もいないので仕方なく帰ることにした私達は、私が送る形で朱理の家まで行ったので、あの事件以降私は朱理以外の人と連絡を取っていない。
朱理と別れた後、二人と連絡を取ろうとしたけれど、二人ともスマホが繋がらない状態が続いた。
「誰が、カオルを襲ったの?」
ボソッと呟くと、堰を切ったように舞は言葉を並べる。
「カオルを襲った奴って、誰なの! 何の恨みがあって、そんな事をしたの!」
「私は、円佳の友達かな?」
朱理は、顔を真っ赤にしている。
「友達だよ。それも、大切な友達」
考える間もなく、私は即答した。
「うん……ありがとう」
嬉しそうに、朱理が笑った。
そんな朱理に手を差し伸べると、朱理は一瞬躊躇して、唇を噛み締めてから私の手を握った。
「ほら、大丈夫じゃない。今の朱理は、凄く優しい目をしてるよ」
手を握っても、朱理は暴れずに落ち着いたままである。
「だって、キスをされた相手だから、キスをするのに比べたら、手を触れるぐらい」
「それもそうだね」
「円佳の手って、暖かい」
「朱理の手も、暖かいよ」
私達は見つめ合って微笑み、そのまま手を繋ぎ保健室に戻った。
◇
机に向かい、目的のない受験勉強をしていると、睡魔に襲われてきた。
少し休憩しようとBGM感覚でかけている音楽に耳を傾け、椅子にもたれてしまったら、いつものパターンどおり眠ってしまうだろう。
同じ轍を踏まないように、椅子にもたれずに立ち上がった。
お風呂に入って、目でも覚まそう。
一度お風呂に入り髪を洗っているので、髪を濡らさないようにダンゴを作る。
お風呂に入る支度を進めていると、スマホが鳴った。この着信音は舞からの電話を伝えるもの。
ここのところ、受験勉強ばかりの舞とは言葉を交わす機会がなかったので、この機会を逃してはいけないなと、お風呂に入るのは中断して電話に出る。
「あっ、円佳。どういうことよ?」
開口一番、舞は強い口調で問いかけてきた。
「何が?」
脈絡のない問いだったので、私は問いに対し問いで返した。
「カオルの怪我よ」
「あぁ、もう知ってるんだ」
「るんから聞いた」
私と朱理が保健室に戻ると、保健室には誰もいなかった。カオルやるんはおろか、塚本先生もいなかった。
誰もいないので仕方なく帰ることにした私達は、私が送る形で朱理の家まで行ったので、あの事件以降私は朱理以外の人と連絡を取っていない。
朱理と別れた後、二人と連絡を取ろうとしたけれど、二人ともスマホが繋がらない状態が続いた。
「誰が、カオルを襲ったの?」
ボソッと呟くと、堰を切ったように舞は言葉を並べる。
「カオルを襲った奴って、誰なの! 何の恨みがあって、そんな事をしたの!」
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