#19
ー/ー 塚本先生と目が合ったので、私の方から声をかけると、ベッドの方から勢いよくカーテンが開かれる音がする。
「円佳」
カーテンを開けた朱理は、嬉しそうに私の名を呼ぶ。勢い良く開けられはしたが、カーテンは完全には開いていないので、カーテンが視界を遮りカオルとるんが見えていない。
「なに? 円佳の友達?」
返事をしようとした私の肩にもたれるように、カオルが朱理のベッドを覗き込む。
カオルの姿を見た朱理は、慌ててカーテンを閉めようとしたが、焦りからカーテンがうまく閉まらず数ミリしか動かない。
「そんなに怖がらなくてもいいじゃない。同じ円佳の友達同士なんだから」
怖がられているのに、カオルは腹を立てずに、穏やかな口調で朱理に近づく。
「来ないで!」
閉まらないカーテンを必死に引っ張り、朱理が叫ぶ。
涙を浮かべ怖がっているのに、私はカオルを止められなかった。
来ないでと軽蔑されても穏やかな表情を変えないカオルを見ていると、カオルが朱理を救ってくれるのではないかと期待してしまう。
叫ぶ朱理にカオルが近づく。そんな二人を映画でも見るように干渉せず傍観していると、二人の肌が触れ合った。
カオルが朱理の手に触れたのである。
それは、スイッチが入ったように同時のことだった。
カオルが朱理の手に触れた瞬間に、朱理は奇声を発し暴れ始めたのである。
髪を振り乱しながら乱暴にカオルを吹き飛ばし、朱理は自分の足に足を絡ませベッドからずり落ちた。
「朱理!」
私は事態の深刻さに焦り叫んだが、朱理は錯乱状態に陥り私の声が届いていないのか、ふらつきながら立ち上がり塚本先生に近付く。
「落ち着いて、本条さん。ここには、あなたを責める人はいないわ」
塚本先生は、冷静に対応しようと勤めているが、声が震えている。これでは、自分が恐れられていると朱理がショックを受けるかもしれない。
そんな塚本先生を責める資格が私にはなかった。
私なんてさっき叫んだだけで、今は震えから声すら出ないのだ。
るんに関しては問題外で、腰を抜かし、へたり込んでしまっている。
塚本先生を襲うと思われた朱理は、そのまま塚本先生の横を抜け、塚本先生の机に突っ伏すようにして倒れた。
「大丈夫?」
そう言葉を発し朱理に近づいたのは、起き上がったカオルだった。直接暴力を振るわれたのに、一番物怖じしていない。
「円佳」
カーテンを開けた朱理は、嬉しそうに私の名を呼ぶ。勢い良く開けられはしたが、カーテンは完全には開いていないので、カーテンが視界を遮りカオルとるんが見えていない。
「なに? 円佳の友達?」
返事をしようとした私の肩にもたれるように、カオルが朱理のベッドを覗き込む。
カオルの姿を見た朱理は、慌ててカーテンを閉めようとしたが、焦りからカーテンがうまく閉まらず数ミリしか動かない。
「そんなに怖がらなくてもいいじゃない。同じ円佳の友達同士なんだから」
怖がられているのに、カオルは腹を立てずに、穏やかな口調で朱理に近づく。
「来ないで!」
閉まらないカーテンを必死に引っ張り、朱理が叫ぶ。
涙を浮かべ怖がっているのに、私はカオルを止められなかった。
来ないでと軽蔑されても穏やかな表情を変えないカオルを見ていると、カオルが朱理を救ってくれるのではないかと期待してしまう。
叫ぶ朱理にカオルが近づく。そんな二人を映画でも見るように干渉せず傍観していると、二人の肌が触れ合った。
カオルが朱理の手に触れたのである。
それは、スイッチが入ったように同時のことだった。
カオルが朱理の手に触れた瞬間に、朱理は奇声を発し暴れ始めたのである。
髪を振り乱しながら乱暴にカオルを吹き飛ばし、朱理は自分の足に足を絡ませベッドからずり落ちた。
「朱理!」
私は事態の深刻さに焦り叫んだが、朱理は錯乱状態に陥り私の声が届いていないのか、ふらつきながら立ち上がり塚本先生に近付く。
「落ち着いて、本条さん。ここには、あなたを責める人はいないわ」
塚本先生は、冷静に対応しようと勤めているが、声が震えている。これでは、自分が恐れられていると朱理がショックを受けるかもしれない。
そんな塚本先生を責める資格が私にはなかった。
私なんてさっき叫んだだけで、今は震えから声すら出ないのだ。
るんに関しては問題外で、腰を抜かし、へたり込んでしまっている。
塚本先生を襲うと思われた朱理は、そのまま塚本先生の横を抜け、塚本先生の机に突っ伏すようにして倒れた。
「大丈夫?」
そう言葉を発し朱理に近づいたのは、起き上がったカオルだった。直接暴力を振るわれたのに、一番物怖じしていない。
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