#18
ー/ー 申し訳なくて二人の顔が見られず、花澤先生の顔も見れない私は、視線のやり場に困りうつむいてしまう。
「仕方ない……部員も揃い顧問の当てもあるのなら、部の設立をかけあって見よう。明日とはいかないが、近い内に良い報告が出来るだろう」
その時、花澤先生の言葉が私の耳には届いていなかった。ただ、るんが頭を下げ礼を言い、カオルが私に『やったよ』と抱きしめてくれたので、あぁ、良い返事が貰えたんだなと分かった。
今度は三人で頭を下げて、礼儀正しく退室する。
職員室を出た私達は、保健室に向かった。保健室に行く機会がほとんどないカオルが、顧問になってくれる塚本先生と会ってみたいと言っているのだ。
「なんか、話がうまく通ってくれると、それはそれで心苦しいね」
花澤先生は私達の作り物に過ぎない熱意に感動し、部の設立を認めてくれた。私達を思ってくれている花澤先生を騙しているようで心苦しい。
「嘘はついたけど、騙さなければいいんだよ」
カオルが、意味不明なことを言う。
「嘘をついた時点で、騙してるのと同じじゃない?」
「確かに私達は、るんが言ったような目的で演劇部を立ち上げようなんて思ってなかった。文化祭だけでいいと思ってたから、この時点で私達は花澤先生に嘘をついたことになる。
でもさ、事態は変ったんだ。私達は花澤先生と部を存続させるように努力すると約束をした。るんがついた嘘をそのまま実行して、部員の勧誘をして、部を存続させる努力をしながら文化祭以降も部の活動を続ければ、花澤先生を騙さなくてすむ」
「そっか、でも、そうなると一層舞を誘いづらくなるね」
「関係ないよ。舞は文化祭だけでいいって誘えばいいんだから。それにしても、さっきは驚いたな。るんがあんなによく喋って、機転が利くとは思わなかった」
「見知った仲なら、結構喋れるから。さっきと違って、今の方が緊張してるよ。塚本先生とはあまり顔を合わせてないんから」
確かに、るんは運動神経が悪く体力がないが、病気や怪我とは無縁である。
塚本先生とあまり面識がないのは仕方がない。
保健室に着いた。
保健室に入る前、るんは一度深呼吸をし、緊張を和らげようと努力している。
私が先頭に立ち保健室に入る。私より一歩引いたところにカオルがつき、カオルに寄り添うようにして、るんがついて来る。
「こんにちは」
「仕方ない……部員も揃い顧問の当てもあるのなら、部の設立をかけあって見よう。明日とはいかないが、近い内に良い報告が出来るだろう」
その時、花澤先生の言葉が私の耳には届いていなかった。ただ、るんが頭を下げ礼を言い、カオルが私に『やったよ』と抱きしめてくれたので、あぁ、良い返事が貰えたんだなと分かった。
今度は三人で頭を下げて、礼儀正しく退室する。
職員室を出た私達は、保健室に向かった。保健室に行く機会がほとんどないカオルが、顧問になってくれる塚本先生と会ってみたいと言っているのだ。
「なんか、話がうまく通ってくれると、それはそれで心苦しいね」
花澤先生は私達の作り物に過ぎない熱意に感動し、部の設立を認めてくれた。私達を思ってくれている花澤先生を騙しているようで心苦しい。
「嘘はついたけど、騙さなければいいんだよ」
カオルが、意味不明なことを言う。
「嘘をついた時点で、騙してるのと同じじゃない?」
「確かに私達は、るんが言ったような目的で演劇部を立ち上げようなんて思ってなかった。文化祭だけでいいと思ってたから、この時点で私達は花澤先生に嘘をついたことになる。
でもさ、事態は変ったんだ。私達は花澤先生と部を存続させるように努力すると約束をした。るんがついた嘘をそのまま実行して、部員の勧誘をして、部を存続させる努力をしながら文化祭以降も部の活動を続ければ、花澤先生を騙さなくてすむ」
「そっか、でも、そうなると一層舞を誘いづらくなるね」
「関係ないよ。舞は文化祭だけでいいって誘えばいいんだから。それにしても、さっきは驚いたな。るんがあんなによく喋って、機転が利くとは思わなかった」
「見知った仲なら、結構喋れるから。さっきと違って、今の方が緊張してるよ。塚本先生とはあまり顔を合わせてないんから」
確かに、るんは運動神経が悪く体力がないが、病気や怪我とは無縁である。
塚本先生とあまり面識がないのは仕方がない。
保健室に着いた。
保健室に入る前、るんは一度深呼吸をし、緊張を和らげようと努力している。
私が先頭に立ち保健室に入る。私より一歩引いたところにカオルがつき、カオルに寄り添うようにして、るんがついて来る。
「こんにちは」
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