#09
ー/ー 残り少なくなった貴重な一日一日を大切に使い、思い出を作りたい。
「遊びに行くのはいいけど、予算がないよ」
るんが、財布を広げ嘆く。
「お金がなくたって、遊べるよ。校庭で体を動かすとか」
「えー 運動は苦手だな」
「苦手で嫌いなの?」
「嫌いじゃないけど、疲れるから」
「疲れたって、いいじゃん。私は、みんなで遊べればそれだけで楽しいんだ」
確かに、私も今月はお金に余裕がなく、るんと同様に運動は苦手だけれど、スピード感のあるスポーツはやっていて楽しい。
でも、私にも主張があった。
「文化祭で、劇をやらない?」
うちの高校には演劇部がなく、吹奏楽部もないので、文化祭の時に体育館の使用許可を得るのは大して難しくない。
「なるほど、劇の練習ならお金がかからないし、高校最後の良い思い出になるね」
「私、人前でお芝居するのはちょっと」
カオルは文句なく賛成だけれど、引っ込み思案のるんは乗り気じゃない。
「全てを手作りでやるの。劇中の音楽もCDを使わないで、ピアノ演奏にする。その役がるんってのはどうかな?」
「演技をしなくていいなら、いいよ」
「そうなると、どんな劇をやるかだね」
俄然やる気を出したカオルが、机の上にノートを広げる。
「やっぱり、やるとしたらシェイクスピアとかかな? 名前をよく聞くだけで、肝心の内容は知らないけど」
と言うるんと同様に、私もシェイクスピアの話をまったく知らない。そもそも、私は活字を読むのが苦手だ。
「シェイクスピアの話を劇にするとしたら、登場キャラが多いから人数集めが大変だよ」
どうやら、カオルは知っているようだ。
「四十人いても足りない?」
「それだけいれば足りるけど、劇はクラスの催し物としてはできないよ。みんな受験を控えてるから、文化祭は息抜き程度に考えてる。何日も稽古が必要な劇をすると言ったら、誰も賛成しない」
なるほど、遊ぶのが好きな舞が、誘いを断ってまで勉強しているんだ。三年で文化祭に力を入れるクラスは少ないだろう。
「そうなると、自分達で演劇部を立ち上げなくっちゃいけないんだ」
クラスの催し物と、部の催し物以外の催し物は禁止されている。劇をしたいのなら演劇部を作る以外に方法はなさそうだ。
「部を作るには、どうすればいいんだろう? 漫画とかだと、五人の部員と顧問の先生がいれば大丈夫なケースが多いけど」
「そうだね」
「遊びに行くのはいいけど、予算がないよ」
るんが、財布を広げ嘆く。
「お金がなくたって、遊べるよ。校庭で体を動かすとか」
「えー 運動は苦手だな」
「苦手で嫌いなの?」
「嫌いじゃないけど、疲れるから」
「疲れたって、いいじゃん。私は、みんなで遊べればそれだけで楽しいんだ」
確かに、私も今月はお金に余裕がなく、るんと同様に運動は苦手だけれど、スピード感のあるスポーツはやっていて楽しい。
でも、私にも主張があった。
「文化祭で、劇をやらない?」
うちの高校には演劇部がなく、吹奏楽部もないので、文化祭の時に体育館の使用許可を得るのは大して難しくない。
「なるほど、劇の練習ならお金がかからないし、高校最後の良い思い出になるね」
「私、人前でお芝居するのはちょっと」
カオルは文句なく賛成だけれど、引っ込み思案のるんは乗り気じゃない。
「全てを手作りでやるの。劇中の音楽もCDを使わないで、ピアノ演奏にする。その役がるんってのはどうかな?」
「演技をしなくていいなら、いいよ」
「そうなると、どんな劇をやるかだね」
俄然やる気を出したカオルが、机の上にノートを広げる。
「やっぱり、やるとしたらシェイクスピアとかかな? 名前をよく聞くだけで、肝心の内容は知らないけど」
と言うるんと同様に、私もシェイクスピアの話をまったく知らない。そもそも、私は活字を読むのが苦手だ。
「シェイクスピアの話を劇にするとしたら、登場キャラが多いから人数集めが大変だよ」
どうやら、カオルは知っているようだ。
「四十人いても足りない?」
「それだけいれば足りるけど、劇はクラスの催し物としてはできないよ。みんな受験を控えてるから、文化祭は息抜き程度に考えてる。何日も稽古が必要な劇をすると言ったら、誰も賛成しない」
なるほど、遊ぶのが好きな舞が、誘いを断ってまで勉強しているんだ。三年で文化祭に力を入れるクラスは少ないだろう。
「そうなると、自分達で演劇部を立ち上げなくっちゃいけないんだ」
クラスの催し物と、部の催し物以外の催し物は禁止されている。劇をしたいのなら演劇部を作る以外に方法はなさそうだ。
「部を作るには、どうすればいいんだろう? 漫画とかだと、五人の部員と顧問の先生がいれば大丈夫なケースが多いけど」
「そうだね」
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