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42話 心の麻痺(2)

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 生き残りは三組までに減った。
 俺と小春。翔と凛。そしてあと一組。小田くんと内藤さん。
 その現実に俺はまた込み上げるものを抑えることが出来ず、トイレに駆け込む。

 吐くのって体力いるんだな。
 廊下の暑さも相まって、小春と俺は壁に背を預け脱力する。
 このまま二人で消えてしまえたら。
 気付けば俺の指は、俺達を地獄に誘う指輪へと向かっていく。力を入れるとスルスルと抜けていく指輪は、第一関節までいった。
 そこで気付く、視界の端にある視線。目を向けると、そこには弱々しい眼差しがあった。

「……なーんてな。驚いただろー?」

 普段言わない冗談に、声が裏返る。だが指だけはしっかり動き、指輪を奥に押し込んだ。

「うん」

 力無く頷いた小春は自分の指輪を掴み、俺を真似るように指輪を引き抜こうとする。

「こうゆうのは、一回だから面白いんだ」
「……そうだね」

 小春の手首を掴み、動きを止める。
 こちらに顔を向け俺に目を見たかと思えば、また指輪に視線を戻し押し込んでいた。

 心が麻痺している。
 おそらくそれは、今の俺達の状態だろう。
 小春の目を見つめると、あの澄んだ瞳は濁り、血色の良い肌は青白くなってしまった。

「私……、何で生きてるんだろう……?」

 パラパラパラと音を鳴らしながら過っていくヘリコプターを窓から眺めながら、俺ではなく自身に問うようだった。
 あの時も、同じ思いだったのだろうか。
 ズンっとしたものが全身に押し寄せ、俺から言葉を失わせる。

「あの時はごめん」

 こんな時だからこそ言わないといけないのに、どんどんと喉の奥へと消えていってしまった。


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 生き残りは三組までに減った。
 俺と小春。翔と凛。そしてあと一組。小田くんと内藤さん。
 その現実に俺はまた込み上げるものを抑えることが出来ず、トイレに駆け込む。
 吐くのって体力いるんだな。
 廊下の暑さも相まって、小春と俺は壁に背を預け脱力する。
 このまま二人で消えてしまえたら。
 気付けば俺の指は、俺達を地獄に誘う指輪へと向かっていく。力を入れるとスルスルと抜けていく指輪は、第一関節までいった。
 そこで気付く、視界の端にある視線。目を向けると、そこには弱々しい眼差しがあった。
「……なーんてな。驚いただろー?」
 普段言わない冗談に、声が裏返る。だが指だけはしっかり動き、指輪を奥に押し込んだ。
「うん」
 力無く頷いた小春は自分の指輪を掴み、俺を真似るように指輪を引き抜こうとする。
「こうゆうのは、一回だから面白いんだ」
「……そうだね」
 小春の手首を掴み、動きを止める。
 こちらに顔を向け俺に目を見たかと思えば、また指輪に視線を戻し押し込んでいた。
 心が麻痺している。
 おそらくそれは、今の俺達の状態だろう。
 小春の目を見つめると、あの澄んだ瞳は濁り、血色の良い肌は青白くなってしまった。
「私……、何で生きてるんだろう……?」
 パラパラパラと音を鳴らしながら過っていくヘリコプターを窓から眺めながら、俺ではなく自身に問うようだった。
 あの時も、同じ思いだったのだろうか。
 ズンっとしたものが全身に押し寄せ、俺から言葉を失わせる。
「あの時はごめん」
 こんな時だからこそ言わないといけないのに、どんどんと喉の奥へと消えていってしまった。