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それいけ!エビルアイ!

ー/ー



 魔王城、エリシアの研究室——



「——ふぅ、完成しましたわ。」



 目の前のある物を見つめながら、エリシアは満足げにつぶやいた。



「これで魔王城の全てを知ることができますわよ……ふっふっふ……」



 次の日——



 ——エビルアイ。



 逆さまの手に目玉がついたようなデザインのモンスター(?) が、魔王城の通路をふわふわ漂いながら移動していた。



「……」



 しかし、すれ違う魔物たちは誰一人として気にしない。

 エビルアイは、ふわふわと進み、適当に開いている部屋へと入った。



 そこでは——



 二人の魔族がヒソヒソ話をしている。



「魔界の技術書をちょっとずつ……切れ端一枚だけでもすごい金額だぞ……」



「これを人間どもに売れば……俺たちは億万長者!」



「……!」



 やばい秘密を聞いてしまった。

 エビルアイはすぐにエリシアの元へ戻り、全力で報告しようとする。



 ——バサバサバサバサ!



「ん? なんですの!?」



 しかし——





 エビルアイには口がついてない!!





「……!〜〜〜!!!、〜〜〜〜〜〜!!」



 必死に身振り手振りで何かを伝えようとするが——



「おお! ダンスを覚えたんですね!」



「〜〜〜〜〜!!!」



 エビルアイ、絶望。

 こうして、魔王城の機密情報は宙を舞った。



 ある日——



 魔王の部屋。



 エリシアと魔王が、二人きりで話していた。



「……この戦争は終わらせてはいけませんわ。」



「わかっておる。だが、バランスも考えねばなるまい。」



「そのために、魔王様には頑張ってもらわないといけませんの。」



「……」



 ——チラッ

 ベッドの下から見つめるエビルアイ。



 ——とんでもない秘密を知ってしまった。



「……!」



 エビルアイは大急ぎで飛び出し、エリシアの部下であるミノタウロスのところへと向かった。



 ——バサバサバサバサ!!



「お前は……エリシア殿の……?」



「〜〜!〜〜〜!!」



 身振り手振りで何かを伝えようとするエビルアイ。



 しかし——



「……よくわからんな。」



「〜〜!!〜〜〜!!!」



 ——バシ! バシン!



「いて! ちょ! 痛ええ!」



 ——バシバシバシン!!



 エビルアイは、とにかく伝えようと必死にビンタしてくる。



(……なんでこんなの作ったんだ? エリシア殿は……)



「〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」



 ミノタウロスは、ただただ困惑するのだった——。



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 魔王城、エリシアの研究室——
「——ふぅ、完成しましたわ。」
 目の前のある物を見つめながら、エリシアは満足げにつぶやいた。
「これで魔王城の全てを知ることができますわよ……ふっふっふ……」
 次の日——
 ——エビルアイ。
 逆さまの手に目玉がついたようなデザインのモンスター(?) が、魔王城の通路をふわふわ漂いながら移動していた。
「……」
 しかし、すれ違う魔物たちは誰一人として気にしない。
 エビルアイは、ふわふわと進み、適当に開いている部屋へと入った。
 そこでは——
 二人の魔族がヒソヒソ話をしている。
「魔界の技術書をちょっとずつ……切れ端一枚だけでもすごい金額だぞ……」
「これを人間どもに売れば……俺たちは億万長者!」
「……!」
 やばい秘密を聞いてしまった。
 エビルアイはすぐにエリシアの元へ戻り、全力で報告しようとする。
 ——バサバサバサバサ!
「ん? なんですの!?」
 しかし——
 エビルアイには口がついてない!!
「……!〜〜〜!!!、〜〜〜〜〜〜!!」
 必死に身振り手振りで何かを伝えようとするが——
「おお! ダンスを覚えたんですね!」
「〜〜〜〜〜!!!」
 エビルアイ、絶望。
 こうして、魔王城の機密情報は宙を舞った。
 ある日——
 魔王の部屋。
 エリシアと魔王が、二人きりで話していた。
「……この戦争は終わらせてはいけませんわ。」
「わかっておる。だが、バランスも考えねばなるまい。」
「そのために、魔王様には頑張ってもらわないといけませんの。」
「……」
 ——チラッ
 ベッドの下から見つめるエビルアイ。
 ——とんでもない秘密を知ってしまった。
「……!」
 エビルアイは大急ぎで飛び出し、エリシアの部下であるミノタウロスのところへと向かった。
 ——バサバサバサバサ!!
「お前は……エリシア殿の……?」
「〜〜!〜〜〜!!」
 身振り手振りで何かを伝えようとするエビルアイ。
 しかし——
「……よくわからんな。」
「〜〜!!〜〜〜!!!」
 ——バシ! バシン!
「いて! ちょ! 痛ええ!」
 ——バシバシバシン!!
 エビルアイは、とにかく伝えようと必死にビンタしてくる。
(……なんでこんなの作ったんだ? エリシア殿は……)
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
 ミノタウロスは、ただただ困惑するのだった——。