ep144 魔剣使いvs狂戦士⑤
ー/ー 俺はスッと腰を落とし、攻撃に移る姿勢を見せる。
一気に空気が緊迫する。
飛び込めばすぐに一太刀届かせられる距離。しかしそれは相手も同じ。
「そんじゃあ続きをおっ始めるか」
ジェイズが拳を上げかけた時。
俺はドンッと跳び出した。前方ではなく、後方に。
「!」
ジェイズは意表を突かれたようだ。俺は一定の距離を空けてから再び腰を落とすと、若干の溜めを作り…大きく振り抜く。
「〔発閃〕」
シュバァァァァッ!
奴の体よりも大きい剣気の衝撃波が奴に向かって飛翔していく。
「ああ?」
ジェイズはわけなくそのまま体で受け止めた。ガードするまでもないといった具合だ。だがそんなことは想定内。俺はすでに奴に向かって突進していた。
「なんだ? さっきのオレの真似かぁ?」
ジェイズはつまらなそうな表情を浮かべた。
このまま奴に突っ込む…と見せかけて、俺はビタッと急停止した。
「止まった?」
この動きも奴の予想外。俺はそのわずかな隙に若干の溜めを作り…大きく放つ。
「〔発閃〕」
剣気の衝撃波は一瞬で奴に届く。やはり奴はわけなく受け止めた。これも想定内。ここからが本番だ。
「〔ニュンパギャッシュ〕」
跳びこみながら発動した。
斬閃は風を切って弧を描く。
「!」
ガギィィィン!
剣と拳が交錯する。瞬時に拳の金属部分で剣を受ける奴の技量は見事としか言いようがない。
同じことを繰り返している?
違う。これも想定内!
「?」
ジェイズの片足が地面から離れた。すなわち、奴がバランスを崩した。
ここだ!
「〔ニュンパグレイズ〕」
すかさず次撃の技を発動した。この早さでの連撃は正確性を欠く可能性がある。今までなら!
「ハァァァッ!」
狭い範囲を激しい旋風の如く熾烈に舞う。
ズババババァッ!
斬閃は複雑な弧を描く。
「!!」
奴は序盤の数撃のみ拳で防いだが、それだけだった。
「ハァァァァァァッ!!」
ジェイズの全身を膾切りに斬り刻む。奴の血が霧のように舞う。
〔ニュンパグレイズ〕は攻防一体の技。そして今放っているそれは…完全攻撃型!
奴の拳は恐ろしく危険。しかし、撃てなくさせれば問題ない!
「……」
攻撃が終わる。
無理くり振るった拳をうっかり喰らう可能性もあるため、俺は一歩退がった。
奴は全身血まみれで突っ立っている。どう考えてもダメージ大だろう。立っているのが奇跡と言える。
俺は最後通告を突きつけるように剣尖を突きつけた。
「シヒロを返してもらうぞ! ジェイズ!」
奴はじろりと俺を睨むと、
「なるほど。そういうことか……」
ゆっくりと口をひらいた。
「気づいたな。そうだ。俺の〔発閃〕は、ただの発閃じゃない。〔魔斬発閃〕だ」
そう。俺が放つは、あらゆる魔法を斬り裂く〔魔斬発閃〕。
さっき俺は、あえて大きい発閃を放った。その上で威力を下げ、速さと確実性を上げた。それは奴の体全体に確実に発閃を浴びせるため。
「そうか。それでテメー特有の〔魔斬発閃〕とやらを受けて、俺の身体に施した錬金魔術が無効化されたってわけか。二回やったのも、より確実にしたかったってところか? つまり目的はダメージを与えることでも牽制でもなく、当てることそのものだった。なるほど……やっぱりテメーはおもしれえな」
ジェイズは不気味に「ククク」と笑いだした。
俺は妙に思う。なんでそんなに普通に立って喋っていられるんだ?
一気に空気が緊迫する。
飛び込めばすぐに一太刀届かせられる距離。しかしそれは相手も同じ。
「そんじゃあ続きをおっ始めるか」
ジェイズが拳を上げかけた時。
俺はドンッと跳び出した。前方ではなく、後方に。
「!」
ジェイズは意表を突かれたようだ。俺は一定の距離を空けてから再び腰を落とすと、若干の溜めを作り…大きく振り抜く。
「〔発閃〕」
シュバァァァァッ!
奴の体よりも大きい剣気の衝撃波が奴に向かって飛翔していく。
「ああ?」
ジェイズはわけなくそのまま体で受け止めた。ガードするまでもないといった具合だ。だがそんなことは想定内。俺はすでに奴に向かって突進していた。
「なんだ? さっきのオレの真似かぁ?」
ジェイズはつまらなそうな表情を浮かべた。
このまま奴に突っ込む…と見せかけて、俺はビタッと急停止した。
「止まった?」
この動きも奴の予想外。俺はそのわずかな隙に若干の溜めを作り…大きく放つ。
「〔発閃〕」
剣気の衝撃波は一瞬で奴に届く。やはり奴はわけなく受け止めた。これも想定内。ここからが本番だ。
「〔ニュンパギャッシュ〕」
跳びこみながら発動した。
斬閃は風を切って弧を描く。
「!」
ガギィィィン!
剣と拳が交錯する。瞬時に拳の金属部分で剣を受ける奴の技量は見事としか言いようがない。
同じことを繰り返している?
違う。これも想定内!
「?」
ジェイズの片足が地面から離れた。すなわち、奴がバランスを崩した。
ここだ!
「〔ニュンパグレイズ〕」
すかさず次撃の技を発動した。この早さでの連撃は正確性を欠く可能性がある。今までなら!
「ハァァァッ!」
狭い範囲を激しい旋風の如く熾烈に舞う。
ズババババァッ!
斬閃は複雑な弧を描く。
「!!」
奴は序盤の数撃のみ拳で防いだが、それだけだった。
「ハァァァァァァッ!!」
ジェイズの全身を膾切りに斬り刻む。奴の血が霧のように舞う。
〔ニュンパグレイズ〕は攻防一体の技。そして今放っているそれは…完全攻撃型!
奴の拳は恐ろしく危険。しかし、撃てなくさせれば問題ない!
「……」
攻撃が終わる。
無理くり振るった拳をうっかり喰らう可能性もあるため、俺は一歩退がった。
奴は全身血まみれで突っ立っている。どう考えてもダメージ大だろう。立っているのが奇跡と言える。
俺は最後通告を突きつけるように剣尖を突きつけた。
「シヒロを返してもらうぞ! ジェイズ!」
奴はじろりと俺を睨むと、
「なるほど。そういうことか……」
ゆっくりと口をひらいた。
「気づいたな。そうだ。俺の〔発閃〕は、ただの発閃じゃない。〔魔斬発閃〕だ」
そう。俺が放つは、あらゆる魔法を斬り裂く〔魔斬発閃〕。
さっき俺は、あえて大きい発閃を放った。その上で威力を下げ、速さと確実性を上げた。それは奴の体全体に確実に発閃を浴びせるため。
「そうか。それでテメー特有の〔魔斬発閃〕とやらを受けて、俺の身体に施した錬金魔術が無効化されたってわけか。二回やったのも、より確実にしたかったってところか? つまり目的はダメージを与えることでも牽制でもなく、当てることそのものだった。なるほど……やっぱりテメーはおもしれえな」
ジェイズは不気味に「ククク」と笑いだした。
俺は妙に思う。なんでそんなに普通に立って喋っていられるんだ?
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