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25話 生徒会カップルの秘密(4)

ー/ー




『いやあ、あまりにもバカにされたものだと笑いが込み上げてしまいまして、大変失礼しました。ではSNSでこのアカウントを検索してみてください』

 立会人の俺達に拒否権なんてあるはずもなく、促される通りに不快なアカウント名を検索させられる。
 すると確かにあのアカウントは存在し、音霧さんと同様の投稿は多数見られるが、その殆どが中高生と思われるセーラー服姿の女子ばかりで、俺達と同世代ぐらいだとなんとなく察してしまう。
 ……これって、普通に犯罪だよな?
 なんでこんなの野放しにしてんだよと怒りすら湧いてくるが、このSNSは俺達が知っているものではない裏アプリのようで、規制も何もないようだった。
 売る方と買う方、どっちが悪いんだ?
 俺には到底辿り着けない答えを探していると、見つかったのは例の画像と書き込み。
 本当にあったんだ。
 深い溜息があちこちで漏れているのはそうゆうことかと、ただ頭を抱えて俯くことしか出来なかった。

『このアカウントは実在し、あの画像が投稿されたのはちょうど一年前です。それ以前の投稿も多数あり、それを私が逐一やっていたとでも言う気ですか? そんな暇ではありませんよー。大体このゲームを計画したのだって、ここ半年ぐらいの話なんですからぁ』

 半年前から計画されてた!?
 AIうんぬんより、そっちが気になってしまった俺は、この討論が全く耳に入ってこない。

「そんなの証拠にならないだろ! 良いから証拠出せよ! ないからって、はぐらかして、ごまかして。そんなの俺の前では通用しないからなぁ!」
『証拠を出せ? ふふ、良いでしょう。まあ完全なものは出せませんが、私がどのようにこの画像が本物かを推定したかを説明していきましょう。まずは制服ですが、シャツに縫われている紋章は、間違いなくあなた方が通う高校のものです。ここまでクッキリ写るのは、AIでは難しいというあくまで予想です。次に見たのは音霧さんの顔です。AIは自然な表情を出すのが難しく、「どこか硬い」の印象を受けます。しかしこの画像はどこまでも奔放で、音霧さんの素の姿というものが伺えます』
「……っ!」

 腕をプルプルと震わせた北条くんが手を握り締めると、血管がクッキリと浮かび上がってきた。
 彼女の潔白証明の為とはいえ、ここまで辱めを浴びせられるのかと、俺の心までヒリヒリとしたものが湧き上がってくる。

『決め手となったのは背景です。AIは背景まで気が回っていないことがあり、どこか単調になりやすいです。しかしこの画像は、背景の夜景にホテルの内装がやたらしっかり写っていて、AIには難しいのではないかと思いました。おまけにこの場所、どこか分かります? あなた方が住む地域に佇む高級ホテル、と言えば分かりますか?』

 よくよく画像を見れば、確かに俺達が住む地域に見られる店や、駅舎、大学などがライトアップされており、さすがにそこまで作り出せるのかと疑問も浮かんでくる。

『勿論、この背景に合わせて音霧さんの画像を合成したのかとかも考えましたが、それにしては空間とかに違和感がないんですよねー』
「……そんなの、お前の勝手な考察だろっ! いい加減に証拠出せって言ってんだよ!」

 いくら北条くんでも我慢には限界があったようで、声を荒らげ主催者に詰め寄っていく。


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『いやあ、あまりにもバカにされたものだと笑いが込み上げてしまいまして、大変失礼しました。ではSNSでこのアカウントを検索してみてください』
 立会人の俺達に拒否権なんてあるはずもなく、促される通りに不快なアカウント名を検索させられる。
 すると確かにあのアカウントは存在し、音霧さんと同様の投稿は多数見られるが、その殆どが中高生と思われるセーラー服姿の女子ばかりで、俺達と同世代ぐらいだとなんとなく察してしまう。
 ……これって、普通に犯罪だよな?
 なんでこんなの野放しにしてんだよと怒りすら湧いてくるが、このSNSは俺達が知っているものではない裏アプリのようで、規制も何もないようだった。
 売る方と買う方、どっちが悪いんだ?
 俺には到底辿り着けない答えを探していると、見つかったのは例の画像と書き込み。
 本当にあったんだ。
 深い溜息があちこちで漏れているのはそうゆうことかと、ただ頭を抱えて俯くことしか出来なかった。
『このアカウントは実在し、あの画像が投稿されたのはちょうど一年前です。それ以前の投稿も多数あり、それを私が逐一やっていたとでも言う気ですか? そんな暇ではありませんよー。大体このゲームを計画したのだって、ここ半年ぐらいの話なんですからぁ』
 半年前から計画されてた!?
 AIうんぬんより、そっちが気になってしまった俺は、この討論が全く耳に入ってこない。
「そんなの証拠にならないだろ! 良いから証拠出せよ! ないからって、はぐらかして、ごまかして。そんなの俺の前では通用しないからなぁ!」
『証拠を出せ? ふふ、良いでしょう。まあ完全なものは出せませんが、私がどのようにこの画像が本物かを推定したかを説明していきましょう。まずは制服ですが、シャツに縫われている紋章は、間違いなくあなた方が通う高校のものです。ここまでクッキリ写るのは、AIでは難しいというあくまで予想です。次に見たのは音霧さんの顔です。AIは自然な表情を出すのが難しく、「どこか硬い」の印象を受けます。しかしこの画像はどこまでも奔放で、音霧さんの素の姿というものが伺えます』
「……っ!」
 腕をプルプルと震わせた北条くんが手を握り締めると、血管がクッキリと浮かび上がってきた。
 彼女の潔白証明の為とはいえ、ここまで辱めを浴びせられるのかと、俺の心までヒリヒリとしたものが湧き上がってくる。
『決め手となったのは背景です。AIは背景まで気が回っていないことがあり、どこか単調になりやすいです。しかしこの画像は、背景の夜景にホテルの内装がやたらしっかり写っていて、AIには難しいのではないかと思いました。おまけにこの場所、どこか分かります? あなた方が住む地域に佇む高級ホテル、と言えば分かりますか?』
 よくよく画像を見れば、確かに俺達が住む地域に見られる店や、駅舎、大学などがライトアップされており、さすがにそこまで作り出せるのかと疑問も浮かんでくる。
『勿論、この背景に合わせて音霧さんの画像を合成したのかとかも考えましたが、それにしては空間とかに違和感がないんですよねー』
「……そんなの、お前の勝手な考察だろっ! いい加減に証拠出せって言ってんだよ!」
 いくら北条くんでも我慢には限界があったようで、声を荒らげ主催者に詰め寄っていく。