SCENE153 樹海ダンジョンを突き進め
ー/ー 樹海ダンジョンを突き進んでいく私たちは、小刻みに休憩を取りながらモンスターを倒している。
今のところ、アンデッドの連中は、物理系も精神系もまったく問題なく倒せている。というか、私の大太刀もきっちりゴーストどもを斬り捨てている。どういうことなのかは分からんが、これは楽でいい。
自分たちの出番の少なさに、色と兎波は安心しているようだが、そんな状態じゃ困るんだよな。
「だいぶ進んできたが、まったくもって方向が分からんな」
「ですね。コンパスもスマホも役に立たないんじゃ、本当にやってられないってもんですよ」
剛力さんもさすがに方向感覚を失ってきているようだ。
なんといっても、地場とマナの両方が強く乱れている場所だからな。それこそ、空でも飛ばないと状況を把握するのは無理だ。
普通の人間にはそれは到底無理だから、このダンジョンの中でさまよい続けるしかないってわけだな。
「だが、この中でも私たちは意外と正気を保っていられる。ちょっとだけだが、ぞわぞわとした感じを受け始めているから、ボス部屋には近づいてきていると思うよ」
「ああ、そうだな」
私が話をすると、剛力さんも同じように感じているみたいだ。ただ、色たちは首を傾げているので、ある程度の実力がないと感じ取れないことってことなんだろうからな。
少し休憩に入ったところで、私は瞬からもらったうろこを取り出してみる。
(うん?)
うろこを見ていると、色が少しくすんできたように見える。
「なんだ、それは」
剛力さんが声をかけてくる。
「いや、瞬にもらったうろこなんですけどね。なんだか、最初に比べて、輝きが失われてきてるみたいなんですよ」
「どれどれ……、ああ、本当だな」
質問に答えていると、剛力さんもポケットからうろこを取り出して確認している。剛力さんの持っているうろこも、私のよ同じように色がくすんできていた。
「なるほど、うろこが俺たちの代わりになって、精神汚染を防いでくれているのか。さすがはダンジョンマスターのドロップ品だな。まだこの程度で済んでいるのなら、ものすごいことだぜ」
「そうですね。瞬が聞いたら喜ぶと思いますよ」
剛力さんが褒めてくるので、私も嬉しくなってしまうな。
それにしても、ここまで歩いてきたというのに、ボス部屋に近付いてきているという感覚が乏しい。そもそもこういうフィールドダンジョンは、日本ではこの樹海ダンジョンと砂丘ダンジョンの二か所しかない。数が少ないので、詳細はよく知られていないというわけだ。
だからこそ、私たちは突き進んでいくしかない。
休憩を終えると、私たちはさらに奥へと進んでいる。
方向感覚が狂い始めているので、本当に奥かは分からないがね。ただ、こっちから何かを感じるという気配があるから、多分合っているだろう。
「アアア……」
「ヒョロロ~……」
「ちっ、グールとレヴナントか。面倒な連中だな」
目の前からは、今までにはいなかった高レベルのアンデッドモンスターが出現する。動きも今までと違って、かなり素早さがある。
「ひぃぃっ、フラッシュ!」
びびった兎波が、光魔法を放っている。
「ガアッ?!」
突然の大閃光に、モンスターどもが怯んだ。
「ナイスだ、兎波!」
その隙を見逃さず、剛力さんと私が斬りかかる。
瞬のうろこがあるおかげか、幽体のレヴナントも私たちの武器であっさりと斬り捨てられた。本当に幽霊を斬るって不思議な感覚だよ。
だが、安心してもいられない。
「ふん、どうやら方向は合っているようだな」
「ですね。ずいぶんと手荒い歓迎ですけれど」
私たちが再び顔を向けると、そこには更なるアンデッドの群れが現れていた。
これでもかというくらいに、私たちを取り囲んでいる。
「必死な抵抗ってところか」
「さすがにこんなにいると……吐きそうになる」
「マジかよ、さっさと終わらせて帰りたいぜ……」
顔が引きつる剛力さんと、完全に引け腰になっている色と猪川。まったく、よくそんなのでここまでやってこれたな、色と猪川よ。
私も太刀を握る手に力が入る。
「とりあえず、こいつらをぶっ倒して、ボスの顔を拝んでやろうじゃないか」
「そうだな。攻略するためにやってきたんだから、ここで引き返すわけにはいかない。こいつらをぶっ倒すぞ」
「お、おおーっ」
剛力さんの命令で、私たちは襲い来るアンデッドの集団を次々とぶった切っていく。
アンデッドどもは気持ち悪いんだが、遠慮なく斬り捨てていけるというのはなかなかに爽快だ。
私たちはアンデッド包囲網をこれでもかというくらいに豪快に打ち破っていく。
こんな状況になっているのなら、ボス部屋までは本当にもう少しなのだろう。
さあ、ダンジョンブレイクを防ぐためにも、首を洗って待っていてもらおうか。まあ、こういう場所のボスなので、首があるかどうかは知らないがな。
ともかく、もう少しでダンジョンマスターにであるかと思うと、私は楽しくて仕方がない。
瞬やロックウェルのように、話の通じるダンジョンマスターかどうか、その面を拝ませてもらうとしよう。
今のところ、アンデッドの連中は、物理系も精神系もまったく問題なく倒せている。というか、私の大太刀もきっちりゴーストどもを斬り捨てている。どういうことなのかは分からんが、これは楽でいい。
自分たちの出番の少なさに、色と兎波は安心しているようだが、そんな状態じゃ困るんだよな。
「だいぶ進んできたが、まったくもって方向が分からんな」
「ですね。コンパスもスマホも役に立たないんじゃ、本当にやってられないってもんですよ」
剛力さんもさすがに方向感覚を失ってきているようだ。
なんといっても、地場とマナの両方が強く乱れている場所だからな。それこそ、空でも飛ばないと状況を把握するのは無理だ。
普通の人間にはそれは到底無理だから、このダンジョンの中でさまよい続けるしかないってわけだな。
「だが、この中でも私たちは意外と正気を保っていられる。ちょっとだけだが、ぞわぞわとした感じを受け始めているから、ボス部屋には近づいてきていると思うよ」
「ああ、そうだな」
私が話をすると、剛力さんも同じように感じているみたいだ。ただ、色たちは首を傾げているので、ある程度の実力がないと感じ取れないことってことなんだろうからな。
少し休憩に入ったところで、私は瞬からもらったうろこを取り出してみる。
(うん?)
うろこを見ていると、色が少しくすんできたように見える。
「なんだ、それは」
剛力さんが声をかけてくる。
「いや、瞬にもらったうろこなんですけどね。なんだか、最初に比べて、輝きが失われてきてるみたいなんですよ」
「どれどれ……、ああ、本当だな」
質問に答えていると、剛力さんもポケットからうろこを取り出して確認している。剛力さんの持っているうろこも、私のよ同じように色がくすんできていた。
「なるほど、うろこが俺たちの代わりになって、精神汚染を防いでくれているのか。さすがはダンジョンマスターのドロップ品だな。まだこの程度で済んでいるのなら、ものすごいことだぜ」
「そうですね。瞬が聞いたら喜ぶと思いますよ」
剛力さんが褒めてくるので、私も嬉しくなってしまうな。
それにしても、ここまで歩いてきたというのに、ボス部屋に近付いてきているという感覚が乏しい。そもそもこういうフィールドダンジョンは、日本ではこの樹海ダンジョンと砂丘ダンジョンの二か所しかない。数が少ないので、詳細はよく知られていないというわけだ。
だからこそ、私たちは突き進んでいくしかない。
休憩を終えると、私たちはさらに奥へと進んでいる。
方向感覚が狂い始めているので、本当に奥かは分からないがね。ただ、こっちから何かを感じるという気配があるから、多分合っているだろう。
「アアア……」
「ヒョロロ~……」
「ちっ、グールとレヴナントか。面倒な連中だな」
目の前からは、今までにはいなかった高レベルのアンデッドモンスターが出現する。動きも今までと違って、かなり素早さがある。
「ひぃぃっ、フラッシュ!」
びびった兎波が、光魔法を放っている。
「ガアッ?!」
突然の大閃光に、モンスターどもが怯んだ。
「ナイスだ、兎波!」
その隙を見逃さず、剛力さんと私が斬りかかる。
瞬のうろこがあるおかげか、幽体のレヴナントも私たちの武器であっさりと斬り捨てられた。本当に幽霊を斬るって不思議な感覚だよ。
だが、安心してもいられない。
「ふん、どうやら方向は合っているようだな」
「ですね。ずいぶんと手荒い歓迎ですけれど」
私たちが再び顔を向けると、そこには更なるアンデッドの群れが現れていた。
これでもかというくらいに、私たちを取り囲んでいる。
「必死な抵抗ってところか」
「さすがにこんなにいると……吐きそうになる」
「マジかよ、さっさと終わらせて帰りたいぜ……」
顔が引きつる剛力さんと、完全に引け腰になっている色と猪川。まったく、よくそんなのでここまでやってこれたな、色と猪川よ。
私も太刀を握る手に力が入る。
「とりあえず、こいつらをぶっ倒して、ボスの顔を拝んでやろうじゃないか」
「そうだな。攻略するためにやってきたんだから、ここで引き返すわけにはいかない。こいつらをぶっ倒すぞ」
「お、おおーっ」
剛力さんの命令で、私たちは襲い来るアンデッドの集団を次々とぶった切っていく。
アンデッドどもは気持ち悪いんだが、遠慮なく斬り捨てていけるというのはなかなかに爽快だ。
私たちはアンデッド包囲網をこれでもかというくらいに豪快に打ち破っていく。
こんな状況になっているのなら、ボス部屋までは本当にもう少しなのだろう。
さあ、ダンジョンブレイクを防ぐためにも、首を洗って待っていてもらおうか。まあ、こういう場所のボスなので、首があるかどうかは知らないがな。
ともかく、もう少しでダンジョンマスターにであるかと思うと、私は楽しくて仕方がない。
瞬やロックウェルのように、話の通じるダンジョンマスターかどうか、その面を拝ませてもらうとしよう。
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