来年から受験生。そんな時期の三月はもちろん勉強しないといけなかった。
春休みとは言えどもやる気は起きず、ダラダラと過ごして勉強時間は二,三時間。高二の終わりにしては少ない量だ。
それに焦りを感じたのが昨日で、焦りに身を任せた結果は八時間。昨日以外でも勉強時間は着実と伸びていっており、ちょっと嬉しかった。
今日も勉強をする。まだ午前だというのに二時間もした。しかもぶっ通しで。別に、偉いとかそういうわけじゃない。それなりに疲れもきて、私は休憩をすることにした。
漫画を読んだ。今日更新されたweb上のものだ。前までの私なら起きてすぐにササッと読んでしまっていただろう。頑張った達成感とご褒美という貴重さがページをスライドする私の指を遅くしていた。
ガチャ。ドアを開く音がして、父が入ってきた。私のパソコンの画面をみた。
「勉強やってないじゃん。」
たったその一言は私を絶望に追いやるには十分だった。
「やっぱりしてなかった。もうあかんわー」
父も父で本気で咎めようとしていたわけじゃない。少し怒るようにしてふざけていってるだけ。
でも本気でやった私にはそんなコト関係ない。
頑張って、その結果休憩を勝ち取った。それだけ
私の親は普段から部屋を覗きに来る。目的は勉強の監視。私がサボってないか、真面目にやっているのかを確認しに来るのだ。
だからといって、やられっぱなしではいかないのが私だ。机には勉強用にも使うパソコンを置き、耳を済まして来るか来ないかとドキドキしながら漫画のページをスライドする。来たらそっとタブを閉じ、静かに勉強へと変換して平然を装うのだ。故に怒られない。完璧だから。
耳への配慮が足りていなかった。理由は分かっている。これはサボりではないからだ。罪悪感など微塵もない、必要な休息。
でも父はそうは思わなかったのだろう。だっていつもはサボっていたことを隠すために、父の前ではずっと勉強していたから、父にとってはサボっていた時の私こそが偉い私だ。
自分も悪いのは承知の上だから反論はしない。でもムカついたから、父の言葉は無視した。