「そっか。とりあえずアンタ名前は?
あたしは茉莉花(まりか)」
学校では、どちらかといえば、
おっとりした喋り方と
やわらく微笑む彼女。
きっと、今のこのサバサバした感じが、
ニカっと笑うこの笑顔が、
彼女の素の顔なんだろう。
うん、どっちもかわいい。
「わたしは蓮(れん)、よろしく」
「ん」
素っ気なく右手を差し出す彼女。
わたしも右手を差し出して
握手を交わす。
「呼び捨てでいいわよ。
蓮はこの後予定あるの?」
「雑貨屋さんに行く以外は、特に無いよ」
「そ。ならお茶でもしよーよ」
そう言って更衣室へ向かった。
その後は、近場の喫茶店で
おしゃべりして、
一緒に雑貨屋さんに行って、
妹に間違われた茉莉花が不機嫌になって。
不貞腐れた茉莉花も可愛かった。
飾らずに、格好つけることもなく、
素の自分でいられたの、
すごい久しぶりだった気がする。
本当の茉莉花は負けん気が強くて、
男勝りだったけど、
そこも可愛く見えてしまう、わたし。
まるで、恋する乙女だね。