ep114 エレサ
ー/ー「え? え? なんなの? わたしはどうなるの?」
唖然とするエレサだったが、シヒロはきゃっきゃと無邪気にはしゃいだ。
「改めて、ぼくはシヒロです! ねえエレサさん! ぼくの書いている小説にダークエルフを登場させてもいいですか??」
一方で、トレブルとブーストはやや引き気味だった。
「ま、マジかよ……」
「お、おいダンナ。本当にいいのか?」
トレブルが不安を隠せず確認を求めてくる。だが俺にとっては大したことではなかった。
「なぜそんなに心配なんだ? お前らだって元は敵だっただろう?」
「いや、だってよ、闇の力を持ったダークエルフだぜ?」
トレブルの言葉にエレサが敏感にピクッと反応する。
「……確かにわたしはダークエルフ。多くの人間にも、魔族にも、エルフにさえも危険な存在だと認識されていると思う。でも…」
エレサは自らを説明した。彼女はシヒロの手をやさしく解くと言葉を続ける。
「ダークエルフは、本当は誰よりも義に厚い。ゆえに戦乱の中で利用されてきた悲しい歴史もある。現にわたしもキラースにそれを利用された。キラースは最低なヤツだ。けど、ヤツは奴隷に身を堕としていたわたしを解放してくれた。だからわたしはあんなヤツにでも恩義があった。それをヤツに利用されたんだ。そうして気がついた時には爆破魔術を施され、もはや誰にも迷惑をかけずに死ぬことすらも許されず、どうすることもできず絶望しかけていた……。そんな時だ。今度はクローがわたしを解放してくれたんだ。シヒロ、お前はわたしの命を救ってくれた。わたしはクローとシヒロに恩義がある。たとえお前たちに何らかの意図があろうとも、わたしからは裏切らない。これはわたしのダークエルフとしての最後の誇り。その誇りさえも失ったら、わたしはもう、生きられない……」
切ないまでに言い放ったエレサ。俺は彼女の美しくも悲しい紫色の瞳を見て、なんとなく思った。あの時、俺が彼女を呼び覚まそうとかけた言葉……
『たとえ苦しみばかりでも、人生を諦めきれないのなら……生きろ! 悪あがきでもいい、生きてみろ!』
彼女は確かに聞いていたのだろう。
「ま、まあべつに、なあ…」
「ダンナがいいってんなら、おれたちはかまわねえよ」
トレブルとブーストはバツが悪そうにしながら、渋々エレサの仲間入りを承諾した。
唖然とするエレサだったが、シヒロはきゃっきゃと無邪気にはしゃいだ。
「改めて、ぼくはシヒロです! ねえエレサさん! ぼくの書いている小説にダークエルフを登場させてもいいですか??」
一方で、トレブルとブーストはやや引き気味だった。
「ま、マジかよ……」
「お、おいダンナ。本当にいいのか?」
トレブルが不安を隠せず確認を求めてくる。だが俺にとっては大したことではなかった。
「なぜそんなに心配なんだ? お前らだって元は敵だっただろう?」
「いや、だってよ、闇の力を持ったダークエルフだぜ?」
トレブルの言葉にエレサが敏感にピクッと反応する。
「……確かにわたしはダークエルフ。多くの人間にも、魔族にも、エルフにさえも危険な存在だと認識されていると思う。でも…」
エレサは自らを説明した。彼女はシヒロの手をやさしく解くと言葉を続ける。
「ダークエルフは、本当は誰よりも義に厚い。ゆえに戦乱の中で利用されてきた悲しい歴史もある。現にわたしもキラースにそれを利用された。キラースは最低なヤツだ。けど、ヤツは奴隷に身を堕としていたわたしを解放してくれた。だからわたしはあんなヤツにでも恩義があった。それをヤツに利用されたんだ。そうして気がついた時には爆破魔術を施され、もはや誰にも迷惑をかけずに死ぬことすらも許されず、どうすることもできず絶望しかけていた……。そんな時だ。今度はクローがわたしを解放してくれたんだ。シヒロ、お前はわたしの命を救ってくれた。わたしはクローとシヒロに恩義がある。たとえお前たちに何らかの意図があろうとも、わたしからは裏切らない。これはわたしのダークエルフとしての最後の誇り。その誇りさえも失ったら、わたしはもう、生きられない……」
切ないまでに言い放ったエレサ。俺は彼女の美しくも悲しい紫色の瞳を見て、なんとなく思った。あの時、俺が彼女を呼び覚まそうとかけた言葉……
『たとえ苦しみばかりでも、人生を諦めきれないのなら……生きろ! 悪あがきでもいい、生きてみろ!』
彼女は確かに聞いていたのだろう。
「ま、まあべつに、なあ…」
「ダンナがいいってんなら、おれたちはかまわねえよ」
トレブルとブーストはバツが悪そうにしながら、渋々エレサの仲間入りを承諾した。
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