エリシアはコロシアムに足を運んでいた。
もちろん、戦うためではなく賭けを楽しむためだ。
しかし、今日はいつもとは雰囲気が違う。
会場内はざわつき、観客たちの声があちこちで飛び交っている。
「なんだよこの倍率……。」
「あり得ねえ……。」
「マジかよ。」
エリシアは興味を惹かれ、オッズ表を手に取る。そこには驚くべき数字が並んでいた。
全ての選手に割り当てられた倍率が100倍近く。
誰が勝者になるかを的中させれば、途方もない金額を手にできる状況だ。
選手リスト:
バーサーカー:
戦うことだけを生きる目的としている危険人物。
双剣を自在に操り、狂気的な動きで敵の首を刎ねる姿が恐れられている。
しかし、本人は血を見ると倒れてしまう。
僧侶:
神の力を引き出す能力を持つ伝説的存在。
かつて「神の雷」で魔王軍を滅ぼした功績はあまりにも有名だが、宗教上の理由で相手を傷つけることができない。
傭兵:
戦場を渡り歩き、「死の風」と恐れられていた伝説の傭兵。
だが、その名声が語られていたのは50年前。
現在は老齢に達しており、杖なしでは立てないという噂もある。
魔術師:
魔法学校を主席で入学した若き天才。
学生でありながら単独でレッドドラゴンを討伐した逸材。
あらゆる組織からスカウトされている将来有望な存在だが、貴族の家庭に育ったため、コロシアムのような場に出ることは家の規律上許されない。
エリシアはこのリストを見て困惑した。
「えぇ……」