ep79 サンダース

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 翌日の昼に俺たちは〔サンダース〕に到着した。

「しっかし、まさかダンナが祭りに興味あるったぁ思わなかったぜ」

 軒を連ねる飲み屋や屋台を物色しながらブーストが言った。

「オンナでもひっかけようってのか? ダンナ」

 トレブルがイヤラシイ笑みを浮かべた。

「く、クローさんはそんなことしません!」

 なぜかシヒロが怒り出した。

「そりゃあ嬢ちゃんの前では見せねえだけだろ。なあダンナ?」

 俺はトレブルの質問に取り澄まして応じない。ハッキリと否定すればいいわけだが、旅に出る前までの己(ヤリチン)を振り返るとそれができなかった。おそらくシヒロがドン引きするぐらい盛りまくっていたから……。

「あの、クローさん? まさか本当は……」

 シヒロがひどく不安そうに俺の顔をのぞきこんできた。

「シヒロ。俺はシヒロの前でそんな素振りを見せたことあったか?」

「ありませんけど……」

「ならそれでいいじゃないか。さあ、まずは宿屋を探すぞ!」

 テキトーに誤魔化して俺はすたこらさっさと歩きだした。ボロが出る前に。

「クローさん!? 結局どっちなんですか??」

 どうやらシヒロは納得がいっていないらしい。

「てゆーかよ? そもそも嬢ちゃんはダンナに抱かれてねえのか?」

 トレブルが余計なことを口走った。

「なっ! そ、そそそそんなこと、しししししてませんよぉ!」

 シヒロの顔がゆでダコのように真っ赤になった。

「そうなのか? おれはてっきりダンナはロリコン趣味で嬢ちゃんを連れてると思ってたんだが、そういうわけでもねえのか」

「ななななにを言ってるんですかぁぁ!」

「あっ、わかったぜ! ダンナは嬢ちゃんを育てようとしてんだな? そうだろ? そんで発育の様を近くで眺めながら、嬢ちゃんがすっかり大人のオンナに育ったときに頂こうってわけだ! 貴族なんかで聞く話だぜ!」

「オイ!」

 さすがに看過できなくなった俺はつかつかとトレブルに近寄っていって、その頭にゴンと一発ゲンコツをくれてやった。

「てえ! な、なにすんだよダンナ!」

「俺がそんなことするわけあるか。つまらんこと言ってる暇あったらお前がさっさと宿屋探してこい!」

 俺はトレブルの背中を突き飛ばして先に行かせた。トレブルは何度か振り返りながらトボトボと先へ歩いていった。

「うめえうめえ」

 みんなの後ろでブーストはいつの間にか屋台で買った大量の食物をバクバクと頬張っていた。


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 翌日の昼に俺たちは〔サンダース〕に到着した。
「しっかし、まさかダンナが祭りに興味あるったぁ思わなかったぜ」
 軒を連ねる飲み屋や屋台を物色しながらブーストが言った。
「オンナでもひっかけようってのか? ダンナ」
 トレブルがイヤラシイ笑みを浮かべた。
「く、クローさんはそんなことしません!」
 なぜかシヒロが怒り出した。
「そりゃあ嬢ちゃんの前では見せねえだけだろ。なあダンナ?」
 俺はトレブルの質問に取り澄まして応じない。ハッキリと否定すればいいわけだが、旅に出る前までの己(ヤリチン)を振り返るとそれができなかった。おそらくシヒロがドン引きするぐらい盛りまくっていたから……。
「あの、クローさん? まさか本当は……」
 シヒロがひどく不安そうに俺の顔をのぞきこんできた。
「シヒロ。俺はシヒロの前でそんな素振りを見せたことあったか?」
「ありませんけど……」
「ならそれでいいじゃないか。さあ、まずは宿屋を探すぞ!」
 テキトーに誤魔化して俺はすたこらさっさと歩きだした。ボロが出る前に。
「クローさん!? 結局どっちなんですか??」
 どうやらシヒロは納得がいっていないらしい。
「てゆーかよ? そもそも嬢ちゃんはダンナに抱かれてねえのか?」
 トレブルが余計なことを口走った。
「なっ! そ、そそそそんなこと、しししししてませんよぉ!」
 シヒロの顔がゆでダコのように真っ赤になった。
「そうなのか? おれはてっきりダンナはロリコン趣味で嬢ちゃんを連れてると思ってたんだが、そういうわけでもねえのか」
「ななななにを言ってるんですかぁぁ!」
「あっ、わかったぜ! ダンナは嬢ちゃんを育てようとしてんだな? そうだろ? そんで発育の様を近くで眺めながら、嬢ちゃんがすっかり大人のオンナに育ったときに頂こうってわけだ! 貴族なんかで聞く話だぜ!」
「オイ!」
 さすがに看過できなくなった俺はつかつかとトレブルに近寄っていって、その頭にゴンと一発ゲンコツをくれてやった。
「てえ! な、なにすんだよダンナ!」
「俺がそんなことするわけあるか。つまらんこと言ってる暇あったらお前がさっさと宿屋探してこい!」
 俺はトレブルの背中を突き飛ばして先に行かせた。トレブルは何度か振り返りながらトボトボと先へ歩いていった。
「うめえうめえ」
 みんなの後ろでブーストはいつの間にか屋台で買った大量の食物をバクバクと頬張っていた。