ep76 意外な事実
ー/ー 【1】
「なあダンナ。これからどこ行くつもりなんだ?」
「おれはメシのうまいところがいいな〜」
「おいブーストのデブ。テメーには聞いてねえ」
「ああ? おれもチビのテメーには言ってねえ」
「ああ?」
「ああ?」
「ちょちょちょ! ケンカはやめてください!」
「ちげえんだ嬢ちゃん、そのデブがわりーんだ」
「そっちのチビがわりーんだろうが」
「ああ?」
「ああ?」
「お前らすこし黙れ」
「す、すんません! ダンナ」
「悪気はねえんだ! ダンナ!」
「まあいい」
俺たちは今、川沿いの木立の中を歩いている。
国際平和維持軍にも見つからず無事ロットンを脱出することに成功。そのままある方角へ向かい歩を進めているのだが……。
「トレブル、ブースト。お前らは〔サンダース」に行ったことはあるか?」
「てえことはダンナ。目的地はサンダースになんだな?」
「マジか。行ったことあるもなにも、おれたちはサンダースからロットンに流れて来たんだぜ!」
「そうなのか。シヒロはどうなんだ?」
「待ってくれよダンナ! リアクション薄すぎやしねえか!?」
「そうだぜ! たぶん嬢ちゃんよりおれたちの方がよく知ってるぜ?」
「うるさい。俺はシヒロにきいているんだ」
「なんだよ冷てーよダンナぁ!」
「おれたちも部下なんだからやさしくしてくれよぉ!」
「めんどくさ……」
「そりゃあ嬢ちゃんはダンナのオンナだから優先するのはわかるけどよぉ」
「もうちょっとちゃんと扱ってくれてもいーじゃねえかぁ」
「ぼ、ぼく、クローさんの、おおおオンナじゃないですからぁ! じゃなくて! あの!」
シヒロが割って入ってきた。何かを言いたげだ。
「シヒロ?」
「と、トレブルさんとブーストさんに、ちょっと気になっていたことがあって……」
意外なことに、シヒロはチンピラ二人に水を向けた。当の二人も意外そうな顔を少女に向ける。
「嬢ちゃん?」
「なんだ?」
「旅の安全上の理由から、ぼく、パッと見では女の子とわからないようにしているんですけど」と前置きしてからシヒロは言った。
「お二人は最初から気づいていたような気がしていて」
トレブルとブーストはきょとんとする。
「嬢ちゃんが女かどうかだって? んなもん最初に屋敷で見たときから気づいているに決まってんじゃねーか。なあブースト?」
「ああ、トレブルの言うとおりだぜ嬢ちゃん」
「や、屋敷の時からですか? ええと……声、ですか?」
おそるおそる尋ねるシヒロに対し、二人はあっけらかんと答える。
「いや、ニオイだな」
「そうそうニオイだ」
「えっ、キモ」と、思わず俺は引いた。
「ひっ、ひぃぃ」とシヒロも蒼ざめて後ずさる。
「いやいや! そーゆーんじゃねえ!」
あわてて否定するトレブル。
「おれたち魔族はオスかメスかはニオイでわかるんだよ!」
あわてて説明するブースト。
「えっ??」
「魔族??」
俺とシヒロは鳩が豆鉄砲を打たれたように固まった。
「なあダンナ。これからどこ行くつもりなんだ?」
「おれはメシのうまいところがいいな〜」
「おいブーストのデブ。テメーには聞いてねえ」
「ああ? おれもチビのテメーには言ってねえ」
「ああ?」
「ああ?」
「ちょちょちょ! ケンカはやめてください!」
「ちげえんだ嬢ちゃん、そのデブがわりーんだ」
「そっちのチビがわりーんだろうが」
「ああ?」
「ああ?」
「お前らすこし黙れ」
「す、すんません! ダンナ」
「悪気はねえんだ! ダンナ!」
「まあいい」
俺たちは今、川沿いの木立の中を歩いている。
国際平和維持軍にも見つからず無事ロットンを脱出することに成功。そのままある方角へ向かい歩を進めているのだが……。
「トレブル、ブースト。お前らは〔サンダース」に行ったことはあるか?」
「てえことはダンナ。目的地はサンダースになんだな?」
「マジか。行ったことあるもなにも、おれたちはサンダースからロットンに流れて来たんだぜ!」
「そうなのか。シヒロはどうなんだ?」
「待ってくれよダンナ! リアクション薄すぎやしねえか!?」
「そうだぜ! たぶん嬢ちゃんよりおれたちの方がよく知ってるぜ?」
「うるさい。俺はシヒロにきいているんだ」
「なんだよ冷てーよダンナぁ!」
「おれたちも部下なんだからやさしくしてくれよぉ!」
「めんどくさ……」
「そりゃあ嬢ちゃんはダンナのオンナだから優先するのはわかるけどよぉ」
「もうちょっとちゃんと扱ってくれてもいーじゃねえかぁ」
「ぼ、ぼく、クローさんの、おおおオンナじゃないですからぁ! じゃなくて! あの!」
シヒロが割って入ってきた。何かを言いたげだ。
「シヒロ?」
「と、トレブルさんとブーストさんに、ちょっと気になっていたことがあって……」
意外なことに、シヒロはチンピラ二人に水を向けた。当の二人も意外そうな顔を少女に向ける。
「嬢ちゃん?」
「なんだ?」
「旅の安全上の理由から、ぼく、パッと見では女の子とわからないようにしているんですけど」と前置きしてからシヒロは言った。
「お二人は最初から気づいていたような気がしていて」
トレブルとブーストはきょとんとする。
「嬢ちゃんが女かどうかだって? んなもん最初に屋敷で見たときから気づいているに決まってんじゃねーか。なあブースト?」
「ああ、トレブルの言うとおりだぜ嬢ちゃん」
「や、屋敷の時からですか? ええと……声、ですか?」
おそるおそる尋ねるシヒロに対し、二人はあっけらかんと答える。
「いや、ニオイだな」
「そうそうニオイだ」
「えっ、キモ」と、思わず俺は引いた。
「ひっ、ひぃぃ」とシヒロも蒼ざめて後ずさる。
「いやいや! そーゆーんじゃねえ!」
あわてて否定するトレブル。
「おれたち魔族はオスかメスかはニオイでわかるんだよ!」
あわてて説明するブースト。
「えっ??」
「魔族??」
俺とシヒロは鳩が豆鉄砲を打たれたように固まった。
みんなのリアクション
まだリアクションはありません。最初の一歩を踏み出しましょう!
おすすめ作品を読み込み中です…
作者の他の作品
この作者の他作品はありません。
この作品と似た作品
似た傾向の作品は見つかりませんでした。
この作品を読んだ人が読んでいる作品
読者の傾向からおすすめできる作品がありませんでした。
おすすめ作品は現在準備中です。
おすすめ作品の取得に失敗しました。時間をおいて再度お試しください。