ep75 魔法剣士

ー/ー



  【序章】



「市民への被害は?」

「今のところ確認できません」

「ということは、被害はこの付近の建物の損壊だけか」

「そこの全壊している建物は酒場だったようですが、奇跡的に被害者はゼロで……」

「今回〔フリーダム〕は、無作為に街を襲撃したのではなく、ある特定の人物を襲った……違うか?」

 美しき女騎士は仰向けに倒れている緑髪の男・シヴィスへ剣を突き立てて問いただした。

「クックック……こりゃどうも、お目にかかれて光栄だぜ……偉大な魔法剣士さんよぉ」

「貴様らが狙う特定の人物……魔剣使いか?」

「んなことよりよ……はやく手当てしてくれねえか……じゃねえと死んじまうぜ……」

「貴様らのような悪党が命乞いか? 反吐が出る」

「……」

「気を失ったか。おい、コイツを運んでいけ!」

「了解です!」

 クローたちが街から去ったすぐ後、国際平和維持軍の部隊が現場に辿り着いていた。紅き長髪をなびかせて颯爽と指揮をとる女隊長に率いられて……。

「カレン隊長!」

「なんだ?」

「目撃者の証言によると、銀髪の剣士がたった一人で〔フリーダム〕と交戦していたそうです!」

「やはり魔剣使いか」

「おそらくは! それと今回は新たな情報もあります!」

「言ってみろ」

「銀髪の剣士は、十代の子供を連れていたとのこと!」

「仲間、なのか?」

「そこまではわかりません」

「で、結局今回も行方知れずと」

「申し訳ありません!」

「構わん。引き続き捜索をつづけろ」

「了解!」

 女騎士は剣を納めると、現場を見まわしながら改めて決意する。

「〔フリーダム〕はもちろん、魔剣使いの存在も看過できない。〔戦場の厄災〕との言い伝えもあるぐらいだ。はたして本物なのか紛い物なのか……いずれにせよ、必ず私の手で捕らえる」

 彼女は正義にあふれた目を据えて、ぐっと拳を握った。


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  【序章】
「市民への被害は?」
「今のところ確認できません」
「ということは、被害はこの付近の建物の損壊だけか」
「そこの全壊している建物は酒場だったようですが、奇跡的に被害者はゼロで……」
「今回〔フリーダム〕は、無作為に街を襲撃したのではなく、ある特定の人物を襲った……違うか?」
 美しき女騎士は仰向けに倒れている緑髪の男・シヴィスへ剣を突き立てて問いただした。
「クックック……こりゃどうも、お目にかかれて光栄だぜ……偉大な魔法剣士さんよぉ」
「貴様らが狙う特定の人物……魔剣使いか?」
「んなことよりよ……はやく手当てしてくれねえか……じゃねえと死んじまうぜ……」
「貴様らのような悪党が命乞いか? 反吐が出る」
「……」
「気を失ったか。おい、コイツを運んでいけ!」
「了解です!」
 クローたちが街から去ったすぐ後、国際平和維持軍の部隊が現場に辿り着いていた。紅き長髪をなびかせて颯爽と指揮をとる女隊長に率いられて……。
「カレン隊長!」
「なんだ?」
「目撃者の証言によると、銀髪の剣士がたった一人で〔フリーダム〕と交戦していたそうです!」
「やはり魔剣使いか」
「おそらくは! それと今回は新たな情報もあります!」
「言ってみろ」
「銀髪の剣士は、十代の子供を連れていたとのこと!」
「仲間、なのか?」
「そこまではわかりません」
「で、結局今回も行方知れずと」
「申し訳ありません!」
「構わん。引き続き捜索をつづけろ」
「了解!」
 女騎士は剣を納めると、現場を見まわしながら改めて決意する。
「〔フリーダム〕はもちろん、魔剣使いの存在も看過できない。〔戦場の厄災〕との言い伝えもあるぐらいだ。はたして本物なのか紛い物なのか……いずれにせよ、必ず私の手で捕らえる」
 彼女は正義にあふれた目を据えて、ぐっと拳を握った。