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第50話 奥之宮

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 参道の階段を登りきると大きな鳥居があった。四人は鳥居をくぐり、さらに石畳の上を進んでいった。大きな岩の上に社殿が見えた。

「あれが奥之宮でしょうか」と恵子。

「そうだ。あと少しだ」と桐子。

「大きいですね」とサキ。

「大きいけど、大木と岩にさえぎられて衛星からは見えないんだ」と悠木。

「あの先が境内だ」と桐子。


 鳥居をくぐると待機していた神職たちが雅楽を奏で始めた。

 やや左手正面に社殿があり、その右わきに大きな岩がそそり立っている。

「あの大きな岩が揺らいで見えます」と恵子。

「見えるのか」と桐子。「サキはどうだ?」

「揺らいでいるというか、歪んでいるようです」とサキ。

「二人とも合格だ」と桐子。

「どういう意味でしょうか?」と恵子。

「君たちにはゲートを認識する能力がある、ということだよ」と悠木。

 前後左右を神職や巫女に遠巻きに囲まれていた。

「祀りを始める」と桐子。

「何をすればいいんだ?」と悠木。

「私と一緒にいるだけでいい」と言って桐子は悠木の手を取ってぎゅっと握った。「恵子とサキはついて来て」

 桐子は神職たちに先導されて、右手奥の森の入り口に進んでいった。黒魚(こくぎょ)之風宮の扁額が揚げられた大きな鳥居をくぐった。奥に真新しい社殿がある。

「ここがおまえの宮だ」と桐子。

「大きいね」と悠木。「摂社なんだろう?」

「違う」と桐子。「ここが奥之宮の新しい本殿になる。正確には主祭神の一柱を祀る宮だ」

「大層だね」と悠木。「随分反対されたんじゃないか?」

「新しい御祭神を迎えられて皆喜んでいる」と桐子。

「到底信じられないよ」と悠木。

「黒魚之風宮の名前の由来はなんでしょうか?」と恵子。

「黒魚王がこの子の称号だ。それから、この子は前世から風の精霊でもある」と桐子。「だから飛行機に乗って飛ぶのが大好きなのだ」



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 参道の階段を登りきると大きな鳥居があった。四人は鳥居をくぐり、さらに石畳の上を進んでいった。大きな岩の上に社殿が見えた。
「あれが奥之宮でしょうか」と恵子。
「そうだ。あと少しだ」と桐子。
「大きいですね」とサキ。
「大きいけど、大木と岩にさえぎられて衛星からは見えないんだ」と悠木。
「あの先が境内だ」と桐子。
 鳥居をくぐると待機していた神職たちが雅楽を奏で始めた。
 やや左手正面に社殿があり、その右わきに大きな岩がそそり立っている。
「あの大きな岩が揺らいで見えます」と恵子。
「見えるのか」と桐子。「サキはどうだ?」
「揺らいでいるというか、歪んでいるようです」とサキ。
「二人とも合格だ」と桐子。
「どういう意味でしょうか?」と恵子。
「君たちにはゲートを認識する能力がある、ということだよ」と悠木。
 前後左右を神職や巫女に遠巻きに囲まれていた。
「祀りを始める」と桐子。
「何をすればいいんだ?」と悠木。
「私と一緒にいるだけでいい」と言って桐子は悠木の手を取ってぎゅっと握った。「恵子とサキはついて来て」
 桐子は神職たちに先導されて、右手奥の森の入り口に進んでいった。|黒魚《こくぎょ》之風宮の扁額が揚げられた大きな鳥居をくぐった。奥に真新しい社殿がある。
「ここがおまえの宮だ」と桐子。
「大きいね」と悠木。「摂社なんだろう?」
「違う」と桐子。「ここが奥之宮の新しい本殿になる。正確には主祭神の一柱を祀る宮だ」
「大層だね」と悠木。「随分反対されたんじゃないか?」
「新しい御祭神を迎えられて皆喜んでいる」と桐子。
「到底信じられないよ」と悠木。
「黒魚之風宮の名前の由来はなんでしょうか?」と恵子。
「黒魚王がこの子の称号だ。それから、この子は前世から風の精霊でもある」と桐子。「だから飛行機に乗って飛ぶのが大好きなのだ」