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@ 83話

ー/ー





「じゃあ……とっておきのテクニック、教えちゃう!」


「ええぇ~?! テクニック? そんなの……できるかな……?」


「大丈夫。特別だからね、舞羽!」


 


 


 美都のデート講座……。カフェや食事はカウンターに座るべし。カウンター席がない場合でも、横並びに座れる場所を選ぶこと。


「これはぁ~テーブル席だと女性より正面へのパーソナルゾーンの広い男性は、ときめかないから。逆に横は男性の方が女性より意識が弱いから、『好かれていなくても』入り込める。だから男心を試すのはカウンターが一番なのよ」


 思っていたより本格的だった。舞羽は思わずメモ帳を取り出す。


「カウンター席でお互いが横を向き合ったなら、ドキドキするでしょ? それはもう、お互いが『密接距離』の中だからよ」


 確かに至近距離で遊馬の顔を直視するなんて、想像しただけで顔から火が出そうになる。


 舞羽は思う……美都はどこまで男性経験があるのだろうか? これだけ長くいるのに、その手の話を深くしてこなかったことに後悔した。


 


「舞羽? ねぇ、聞いてるの?」


「はっ?! ご、ゴメン」


 数秒、意識が飛んでいたに違いない。美都の呼びかけで我に返った。


「カウンターに座る前に、どっかで正面から少し距離を縮めて試すのもいいかもね! 男の方が前方に対するパーソナルエリアは広いから、舞羽がドキドキする以上に遊馬君、興奮状態になるわ!」


 馬に乗っているときより格段に生き生きとしている美都。それこそパーソナルゾーンを軽く踏み越えて、舞羽に囁いた。


 


 


「それともう一つ、奥義を舞羽に伝授するわ……」




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「じゃあ……とっておきのテクニック、教えちゃう!」
「ええぇ~?! テクニック? そんなの……できるかな……?」
「大丈夫。特別だからね、舞羽!」
 美都のデート講座……。カフェや食事はカウンターに座るべし。カウンター席がない場合でも、横並びに座れる場所を選ぶこと。
「これはぁ~テーブル席だと女性より正面へのパーソナルゾーンの広い男性は、ときめかないから。逆に横は男性の方が女性より意識が弱いから、『好かれていなくても』入り込める。だから男心を試すのはカウンターが一番なのよ」
 思っていたより本格的だった。舞羽は思わずメモ帳を取り出す。
「カウンター席でお互いが横を向き合ったなら、ドキドキするでしょ? それはもう、お互いが『密接距離』の中だからよ」
 確かに至近距離で遊馬の顔を直視するなんて、想像しただけで顔から火が出そうになる。
 舞羽は思う……美都はどこまで男性経験があるのだろうか? これだけ長くいるのに、その手の話を深くしてこなかったことに後悔した。
「舞羽? ねぇ、聞いてるの?」
「はっ?! ご、ゴメン」
 数秒、意識が飛んでいたに違いない。美都の呼びかけで我に返った。
「カウンターに座る前に、どっかで正面から少し距離を縮めて試すのもいいかもね! 男の方が前方に対するパーソナルエリアは広いから、舞羽がドキドキする以上に遊馬君、興奮状態になるわ!」
 馬に乗っているときより格段に生き生きとしている美都。それこそパーソナルゾーンを軽く踏み越えて、舞羽に囁いた。
「それともう一つ、奥義を舞羽に伝授するわ……」