第68話

ー/ー



 火曜日の夜、午後9時半頃――。

朋恵「こんばんは、愛未」

愛未「こんばんは。……ごめん、平日の夜に電話して。迷惑だったかな」

朋恵「迷惑じゃないよ。こちらも勉強が一通り終わって、一休みしていたトコ」

愛未「そう、良かった。ちょっと話したいことがあってね……」

朋恵「何?」

愛未「私……、ヤス君とキスしたんだ」

朋恵「……」

愛未「……」

朋恵「……マ?」

愛未「うん。……ごめん」

朋恵「ううん、いいんだよ。アタシも一昨日キスしちゃったから」

愛未「そうなると、私達はヤス君の唇を分かち合った仲になったわけだね」

朋恵「そうだね。……何というか、そのきっかけが前カノの一件となると、ね」

愛未「うん」

朋恵「……ねえ、愛未」

愛未「何?」

朋恵「二人で約束しようよ! その……」

愛未「ヤス君の事、か?」

朋恵「そう。アタシ達二人とも、チア部の仲間でしょ? それに……」

愛未「一緒にこっちの街に来てからの友達、だからね」

朋恵「そう。アタシ達がヤスを奪い合うことになったら、アタシ達はおろか、e-Sports愛好会に居る奏音ちゃんや国分先輩、それにチア部の井上部長に美礼姐さんにまで迷惑をかけるからね」

愛未「うん、うん」

朋恵「だから、アタシ達二人が奪い合うよりも、どちらかが進学や就職などでこの街を離れる時まで、もしくはアタシ達のどちらか一方に別の恋人ができる時まではヤス君の事を想い続けよう、というのはどうかなと思うんだけど……」

愛未「つまり、抜け駆け禁止ってやつか」

朋恵「そうだよ」

愛未「……フフッ」

朋恵「どうしたのよ、マナ」

愛未「いい考えじゃないか。何せ私達は……」

朋恵・愛未「ヤス(君)の胸で泣きついた仲だから」

愛未「……だね」

朋恵「……だよね~」

愛未「そ、そうだ! 話を変えよう! もうすぐクリスマスじゃないか、折角だから……」

朋恵「パーッとパーティーをしたいよね~」

愛未「だけど、今のご時世は大人数でパーティーなんて気軽にできないのがね……」

朋恵「でも、少人数ならばイケるんじゃないの?」

愛未「そうだね。そこでだ、私とトモ、それにヤス君で祝えばいいじゃないか」

朋恵「そうと決まれば、場所だけど……」

愛未「ヤス君の家が良いんじゃないか?」

朋恵「どうして?」

愛未「何せ今年のクリスマスイブは金曜日だ。ということは……」

朋恵「一緒の夜、か~」

愛未「そうだな。もちろん、私も一緒するよ」

朋恵「よーし、そうと決まれば勉強に部活と、頑張るぞ~!」

愛未「そうだね。私も妹の面倒を見ながらだからだけど、お供するよ」

朋恵「じゃあ、決まり! 楽しみにしてて!」

愛未「そうだね。……それと、明日からはヤス君とはいつも通り接しよう」

朋恵「うん。明日からヤスともいっぱい話そう。辛い思い出を吹き飛ばすためにも!」

愛未「それじゃあ、また明日」

朋恵「また明日ね、マナ」



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 火曜日の夜、午後9時半頃――。
朋恵「こんばんは、愛未」
愛未「こんばんは。……ごめん、平日の夜に電話して。迷惑だったかな」
朋恵「迷惑じゃないよ。こちらも勉強が一通り終わって、一休みしていたトコ」
愛未「そう、良かった。ちょっと話したいことがあってね……」
朋恵「何?」
愛未「私……、ヤス君とキスしたんだ」
朋恵「……」
愛未「……」
朋恵「……マ?」
愛未「うん。……ごめん」
朋恵「ううん、いいんだよ。アタシも一昨日キスしちゃったから」
愛未「そうなると、私達はヤス君の唇を分かち合った仲になったわけだね」
朋恵「そうだね。……何というか、そのきっかけが前カノの一件となると、ね」
愛未「うん」
朋恵「……ねえ、愛未」
愛未「何?」
朋恵「二人で約束しようよ! その……」
愛未「ヤス君の事、か?」
朋恵「そう。アタシ達二人とも、チア部の仲間でしょ? それに……」
愛未「一緒にこっちの街に来てからの友達、だからね」
朋恵「そう。アタシ達がヤスを奪い合うことになったら、アタシ達はおろか、e-Sports愛好会に居る奏音ちゃんや国分先輩、それにチア部の井上部長に美礼姐さんにまで迷惑をかけるからね」
愛未「うん、うん」
朋恵「だから、アタシ達二人が奪い合うよりも、どちらかが進学や就職などでこの街を離れる時まで、もしくはアタシ達のどちらか一方に別の恋人ができる時まではヤス君の事を想い続けよう、というのはどうかなと思うんだけど……」
愛未「つまり、抜け駆け禁止ってやつか」
朋恵「そうだよ」
愛未「……フフッ」
朋恵「どうしたのよ、マナ」
愛未「いい考えじゃないか。何せ私達は……」
朋恵・愛未「ヤス(君)の胸で泣きついた仲だから」
愛未「……だね」
朋恵「……だよね~」
愛未「そ、そうだ! 話を変えよう! もうすぐクリスマスじゃないか、折角だから……」
朋恵「パーッとパーティーをしたいよね~」
愛未「だけど、今のご時世は大人数でパーティーなんて気軽にできないのがね……」
朋恵「でも、少人数ならばイケるんじゃないの?」
愛未「そうだね。そこでだ、私とトモ、それにヤス君で祝えばいいじゃないか」
朋恵「そうと決まれば、場所だけど……」
愛未「ヤス君の家が良いんじゃないか?」
朋恵「どうして?」
愛未「何せ今年のクリスマスイブは金曜日だ。ということは……」
朋恵「一緒の夜、か~」
愛未「そうだな。もちろん、私も一緒するよ」
朋恵「よーし、そうと決まれば勉強に部活と、頑張るぞ~!」
愛未「そうだね。私も妹の面倒を見ながらだからだけど、お供するよ」
朋恵「じゃあ、決まり! 楽しみにしてて!」
愛未「そうだね。……それと、明日からはヤス君とはいつも通り接しよう」
朋恵「うん。明日からヤスともいっぱい話そう。辛い思い出を吹き飛ばすためにも!」
愛未「それじゃあ、また明日」
朋恵「また明日ね、マナ」