第20話

ー/ー



 その日の夜十時半頃、愛未の自室にて――。

愛未「朋恵、今話しかけてもいいか?」

朋恵「アタシ的にはいつでもオッケーだよ」

愛未「藤島さんから先程LINEが入った。ヤス君がe-Sports愛好会に入会を決めたそうだ」

朋恵「え? マジ?」

愛未「マジだ。それと、映画愛好会からは退会すると話していたよ。藤島さんに例の話をこっそりと伝えておいて良かったな」

朋恵「良かった~。マナの協力があったからだね」

愛未「そうだな。まぁ、ヤス君があのままヘタレで通すんだったら、私はヤスの事を見下すだけだったな」

朋恵「カッコイイこと言っちゃって、このイケメン!」

愛未「な、何だよ。褒めたってなにも出ないよ。ヤス君が愛好会に入ってしっかり活動してくれることはありがたいんだけど、ただ――」

朋恵「ただ?」

愛未「e-Sports愛好会の会員、特に藤島さんの学業成績が心配のタネなんだ」

朋恵「それまたどうして?」

愛未「二年生の国分姉妹は知っているか?」

朋恵「うん。顔良し、成績良し、スタイル良しだもんね。だけど、ゲームが趣味であまり男が寄り付かないからね~」

愛未「そうだね。その一方で、藤島さんは見た目は割と平均的で、体格もこれまた平均的だ。それにちょっと成績が悪いというのは……」

朋恵「分かるよ。だって同じクラスだし、いつも授業中に注意されてばかりだからね。赤点だけは何とか回避しているみたいだけど」

愛未「彼女、こないだの前期期末試験の結果が思わしくなくて、家庭教師をつけることになりかねないって話していたからね」

朋恵「ゲームが好きだから入ったのに、それはちょっと辛いなぁ〜」

愛未「そうだな。それに、e-Sports愛好会には四組の那須も居る。アイツは見た目はイケメンだが、女の尻を追い回すような真似はしない。しかも成績優秀だから、学業でのバランスは丁度良くなりそうだな。それに、ヤスの好みは……」

朋恵「チアリーダー、だよね。ただ、アタシ達が顔を見せるのは野球、サッカー、バレー、バスケ、ハンドボール、ラグビーがメインで、彼との接点は無さそうだと思うけど――」

愛未「いや、チア部とe-Sports愛好会は一つだけ接点があるんだ。井上部長は分かるか?」

朋恵「うん」

愛未「実は彼女、一時的にe-Sports愛好会に所属していたことがあるんだ。昨年の大会でPORTLIGHT部門に人数合わせで参加して、好成績を残したそうだ」

朋恵「そうなると、アタシ達にもチャンスはあるってこと?」

愛未「そうだね。それに……、彼の好みは分かるか?」

朋恵「胸の大きい子が好きみたいだね。一昨日ちらっと見た同人誌にも胸のデカい娘がずらずら出ていたからね」

愛未「私も胸の大きさでは朋恵にはかなわないけど、自信はあるよ。それこそ侑里や、昼休みに良くこっちのクラスに来るみなもにも負けないくらいだからな」

朋恵「うちのクラス、何気に巨乳率高いから『巨乳の三組』って言われているんだよね~」

愛未「私に朋恵、侑里が居るからな。まぁ、学力では侑里が圧勝で私はその次だけど」

朋恵「アタシは今のままでいいかな~」

愛未「いや、もうちょっと頑張ったほうが良いよ。朋恵は東京の大学を狙っているんだろ?」

朋恵「それはそうだけど、それよりも女子力を磨きたい〜」

愛未「トモの言う女子力は違う気がするよ。それに、普段から勉強をしっかりやっていれば――」

朋恵「ハイハイ分かりましたよ、風紀委員様」

愛未「その言い方じゃ、本当に分かっているのか疑われるよ。それと、ハイは一回だけで十分だ。何度言えば分かるんだ」

朋恵「ハ~イ」

愛未「全く……。じゃ、また明日」

朋恵「またね」



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 その日の夜十時半頃、愛未の自室にて――。
愛未「朋恵、今話しかけてもいいか?」
朋恵「アタシ的にはいつでもオッケーだよ」
愛未「藤島さんから先程LINEが入った。ヤス君がe-Sports愛好会に入会を決めたそうだ」
朋恵「え? マジ?」
愛未「マジだ。それと、映画愛好会からは退会すると話していたよ。藤島さんに例の話をこっそりと伝えておいて良かったな」
朋恵「良かった~。マナの協力があったからだね」
愛未「そうだな。まぁ、ヤス君があのままヘタレで通すんだったら、私はヤスの事を見下すだけだったな」
朋恵「カッコイイこと言っちゃって、このイケメン!」
愛未「な、何だよ。褒めたってなにも出ないよ。ヤス君が愛好会に入ってしっかり活動してくれることはありがたいんだけど、ただ――」
朋恵「ただ?」
愛未「e-Sports愛好会の会員、特に藤島さんの学業成績が心配のタネなんだ」
朋恵「それまたどうして?」
愛未「二年生の国分姉妹は知っているか?」
朋恵「うん。顔良し、成績良し、スタイル良しだもんね。だけど、ゲームが趣味であまり男が寄り付かないからね~」
愛未「そうだね。その一方で、藤島さんは見た目は割と平均的で、体格もこれまた平均的だ。それにちょっと成績が悪いというのは……」
朋恵「分かるよ。だって同じクラスだし、いつも授業中に注意されてばかりだからね。赤点だけは何とか回避しているみたいだけど」
愛未「彼女、こないだの前期期末試験の結果が思わしくなくて、家庭教師をつけることになりかねないって話していたからね」
朋恵「ゲームが好きだから入ったのに、それはちょっと辛いなぁ〜」
愛未「そうだな。それに、e-Sports愛好会には四組の那須も居る。アイツは見た目はイケメンだが、女の尻を追い回すような真似はしない。しかも成績優秀だから、学業でのバランスは丁度良くなりそうだな。それに、ヤスの好みは……」
朋恵「チアリーダー、だよね。ただ、アタシ達が顔を見せるのは野球、サッカー、バレー、バスケ、ハンドボール、ラグビーがメインで、彼との接点は無さそうだと思うけど――」
愛未「いや、チア部とe-Sports愛好会は一つだけ接点があるんだ。井上部長は分かるか?」
朋恵「うん」
愛未「実は彼女、一時的にe-Sports愛好会に所属していたことがあるんだ。昨年の大会でPORTLIGHT部門に人数合わせで参加して、好成績を残したそうだ」
朋恵「そうなると、アタシ達にもチャンスはあるってこと?」
愛未「そうだね。それに……、彼の好みは分かるか?」
朋恵「胸の大きい子が好きみたいだね。一昨日ちらっと見た同人誌にも胸のデカい娘がずらずら出ていたからね」
愛未「私も胸の大きさでは朋恵にはかなわないけど、自信はあるよ。それこそ侑里や、昼休みに良くこっちのクラスに来るみなもにも負けないくらいだからな」
朋恵「うちのクラス、何気に巨乳率高いから『巨乳の三組』って言われているんだよね~」
愛未「私に朋恵、侑里が居るからな。まぁ、学力では侑里が圧勝で私はその次だけど」
朋恵「アタシは今のままでいいかな~」
愛未「いや、もうちょっと頑張ったほうが良いよ。朋恵は東京の大学を狙っているんだろ?」
朋恵「それはそうだけど、それよりも女子力を磨きたい〜」
愛未「トモの言う女子力は違う気がするよ。それに、普段から勉強をしっかりやっていれば――」
朋恵「ハイハイ分かりましたよ、風紀委員様」
愛未「その言い方じゃ、本当に分かっているのか疑われるよ。それと、ハイは一回だけで十分だ。何度言えば分かるんだ」
朋恵「ハ~イ」
愛未「全く……。じゃ、また明日」
朋恵「またね」