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第三百十二話

ー/ー



「――ノッブ、帰ろう。僕たちの、あるべき場所へ。まだ、今なら引き返せるよ」
「何言っているんだ、俺は進んでこっち側に来たんだ。何せ、信之を殺した瀧本礼安も――」
「それが嘘なんだ、来栖善吉が施した偽りの記憶のフィルターを掛けられているから、無実の礼安ちゃんを敵視しているんだ! 僕のデバイスの中に、本当の記憶が埋め込み(インストール)されている、だからもう――」
 それだけ熱心な呼びかけであるのにも拘らず、信玄は丙良に対し強い舌打ちと共に、丸サングラスを片手で雑に正す。その瞳は、来栖善吉と同じ色をしていた。完全に精神を掌握された証であったのだ。
「――ウゼェ。何で俺の意志でこっち側にいんのによ、それを咎められなきゃあならねえんだ。偽りの記憶だのなんだのごちゃごちゃ言っているが、それすら方便だって可能性もあるだろうに。お前はあの腐りかけの千葉支部支部長代理の言うことを、そして何が本当で何が嘘か分からねェ学園長のことを、まるで忠犬(パピー)のように言うこと聞いてんじゃあねえか。それが本当だって確証は、どこにあんだよ」
 それに関して、明確に言い返せない丙良。確かに、千葉支部支部長代理を務めている和井内は、まだ出会って日が浅い。信一郎経由で立場をアテンドされたが、彼の内部に直接介入した訳ではない。本当は、和井内が全ての計画を動かしていた、と言われたってそれをすぐに否定できない自分がいる。
 だが、不破信一郎こと瀧本信一郎は、信頼を置ける存在であることに変わりはない。これまで学園長の実娘である、礼安と院の情報の少なさゆえに危険な修業に送り込んだり、合同演習会にて重要な情報をひた隠しにして英雄学園対茨城支部の対立構造を生みだし、結局茨城支部を壊滅状態にまで追い込んだり。大切なことを伝えずにまずやらせることが多かった。
 しかし、それらは(ひとえ)に生徒たちの成長を望んでいるからこそであった。合同演習会の最後にも信玄と丙良の二人に明かした本音は、とても嘘とは思えなかったのだ。
 何より、英雄の卵を雑に扱って成長を阻害する、そして教会に寄与するだなんて狡猾な手段を取るほどの外道ならば、まずどこかで(あら)が零れ落ちる。それこそ、勘のいい礼安辺りならば長いこと共に過ごしてきた親だからこそ気付くだろう。
「――僕は、学園長のことを、それでも信じる。そしてそんな学園長が信じた和井内さんを信じる。僕の信じるあの頼れる大人たちを、心から信じるよ」
 だが、その内に疑いが無いわけではない。むしろ、『疑う』心が無ければ、『信じる』ことはとてもではないが出来やしない。疑うことを経由しなかった信用など、ただの嘘っぱちである。何より、その信用に対する重みが違うのだ。
「――じゃあ、逆にノッブに問うよ。君は……少しでも来栖善吉という男の在り方に疑問を抱かなかったのかい? 少しでも疑わなかったのかい? どんな清廉潔白な社長やアイドルだろうと、自らの内に(けが)れは二つ三つ存在する。疑問を抱いて、それでもその人に付いていこうという確信が、愛田さんクラスの何かが、そこにあったのかい」
 二人は、愛田亜紗(アイダ アサ)という女と接したことがある。少なくとも、最初は清廉潔白な五斂子社の社長としての一面しか見えなかっただろうから、少しは疑っただろう。だがそこから、彼は最低限のビジネスマンとして動く姿を、そして教会に所属しながら教会の権限を完全掌握し、巨悪としてのさばる瞬間も目の当たりにした。
 それでも、愛田は本人についていった。教会など関係なしに、来栖善吉という一人のビジネスマンに付き従った。今となっては秘書という立場になったほどの存在ゆえに、『信じる』ことと『疑う』ことの重要性を彼女一人で示すことが出来る。
「最初、彼と出会ったのは「信之に関する情報を握っている」とちらつかせたことからだよね。何かしら、心に空洞の空いたような君は、一も二もなくその情報に飛びついたよね。『それが嘘である』可能性なんて、一切考えることなく」
「……めろ」
「君にとって、森信之と言われる存在は実に大切な存在だ。僕はまだその記憶を取り戻していないから、正直概念だけの存在と言われてもおかしくはない。以前共に戦ったこともある、と言われてもピンと来ないくらいに、言っていることが理解不能だった」
「……止めろ」
 自分からすっぽりと抜け落ちた記憶。それの正体を突き止めるために、信玄は藁にも縋る思いで善吉の元にやってきた。そんな信玄が危なっかしいと、学園長から念押しされた上で情報を精査するよう指示を受けた丙良は、付添人として傍にいた。
 結果、聞かされた情報は衝撃のもの。瀧本礼安が信玄の実弟である信之を猟奇的に殺害、非常にショッキングなニュースを聞かされた。
 最初信玄は、その嘘を聞いて耳と己の記憶を疑っていた。合同演習会後に、それだけのことをするだけの時間的余裕があったのか、と。だが、善吉は信玄を丸め込むために、真実と嘘を練り混ぜた虚言を吹き込んでいったのだ。
 まず、英雄学園の敷地内に存在する附属病院から、殺害場所である人気のない東京都某所までの距離はそう遠くないこと。これに関しては真実。徒歩や走りに関しては時間がかかるが、英雄学園内でも用いられている高性能バイクを用いれば二十分もいらない。
 次に、瀧本礼安が殺害したことに関して。これに関しては紛れもない大嘘。第一、その時間に病院にて検査入院をしており、各種病院関係者からも裏付ける証言が取れている。しかも隣室に入院している別患者からも当時の証言は取れているため、ある意味嘘を吐く中で博打を打ったのだろう。
 そして、教会構成員の生存を許さない大衆に背を押され、信之を殺害したとされる、動機について。これに関しても嘘。礼安はお人よしではあるが、確固たる自分の意志を持った心根の強い存在であるため、世の声に流されることは無いだろう。
 入学前から彼女と接してきたからこそ、その発言の嘘に気づくことが出来た。信玄は確かに彼女と接したことはあっても、そこまで長い付き合いではない。彼女のことを全て知っているかと言われたらその限りではないが、少なくともそこまでの残虐的思考を持ち合わせた存在ならば、片鱗くらいは途中で気付ける。
「――結局、森信玄という男は……自分の求める答えを提示した存在を一も二もなく信じ込んだ。その発言に少しくらい疑いを持って接していたのならそれは正しいが……結局実像すらつかめない弟大事さに……君は判断を誤った」
「止めろ……丙良」

「そして虚像ばかりの記憶を埋め込まれた結果、多くの英雄(ヒーロー)科や武器(ウエポン)科の子たちを裏切った! 君は英雄の風上にも置けない、最低の存在だ!!」
「止めろって言ってんだろ!!」

 すぐさま念銃を自分の背から取り出し、丙良に向け何発も打ち放つ。しかし、丙良はロック・バスターを抜くことすらなく、ただ本人を見据えるだけ、回避すらせずにその場に立つのみであった。
 実際、念力によってつくられたエネルギー弾は、丙良を捉えることは無く、頬すら掠めずに船の壁にぶつかり消える。圧倒的な威力ばかりが先行、ヒットすることは無く霧散するばかり。本来の信玄ではありえないノーコンテストっぷりであった。
「――森信玄という男は、本当は今も思い悩んでいるんだ。礼安ちゃんの声掛けによって、意識にブレが生じたこと、和井内さんから聞いたよ。それが頼みの綱なんだって、礼安ちゃんは意気込んでいた。自分にどれほどのどす黒い嘘っぱちの殺意が向けられていようと、君を救うことを第一に考えているんだよ」
「ッ……!!」
 どれほど洗脳されようと、どれほど記憶を根本から捻じ曲げられようと。生じた違和感に意識が向くことは確定事項。礼安に無意識的な揺さぶりを掛けられた後も、喉奥に魚の骨が引っ掛かったかのように残る齟齬(そご)
 どれほど意地を張っていても、その善吉の発言に確証が持てなかったがゆえの揺らぎであったのだ。
「盲目になりすぎるのは、基本的に駄目なことなんだ。視界が狭められた結果、大切なことすら見失ってしまう危険性が孕む。君は……森信玄は、礼安ちゃんのことを礼安ちゃんきっかけで疑った。そして今……揺らいでいる。その先に待つものは……僕も現状ではよく分かっていない真実なんだと思うよ」
「あ、ああっ……!!」
 唐突に頭を抑え、苦しみだす信玄。それは、自分の埋め込まれた記憶に対する拒否反応であった。本当の記憶を欲するがゆえの、そして信玄自身が変わりたいと願うゆえの激しい痛みであったのだ。
「――きっと、ノッブは帰ることが出来る。そしてやり直せる。だから……」
「止めろ、止めろ止めろ止めろ止めろ止めろ止めろ止めろ止めろォォォッ!!」
 葛藤の狭間にて、苦悶する。あまりにもの混濁具合に、鼻血すら出てしまうほどの苦痛であったのだ。目は充血し、脳の血管は何本か逝く。次第にブーストしていく敵意と殺意が辺りを満たす中で――丙良は重鉱剣ロック・バスターを静かに構える。

「――やっぱりこうなるのか。なら……お望み通り僕の全力で君を止めて――――」

「その必要はないよ、丙良ししょー」



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「――ノッブ、帰ろう。僕たちの、あるべき場所へ。まだ、今なら引き返せるよ」
「何言っているんだ、俺は進んでこっち側に来たんだ。何せ、信之を殺した瀧本礼安も――」「それが嘘なんだ、来栖善吉が施した偽りの記憶のフィルターを掛けられているから、無実の礼安ちゃんを敵視しているんだ! 僕のデバイスの中に、本当の記憶が|埋め込み《インストール》されている、だからもう――」
 それだけ熱心な呼びかけであるのにも拘らず、信玄は丙良に対し強い舌打ちと共に、丸サングラスを片手で雑に正す。その瞳は、来栖善吉と同じ色をしていた。完全に精神を掌握された証であったのだ。
「――ウゼェ。何で俺の意志でこっち側にいんのによ、それを咎められなきゃあならねえんだ。偽りの記憶だのなんだのごちゃごちゃ言っているが、それすら方便だって可能性もあるだろうに。お前はあの腐りかけの千葉支部支部長代理の言うことを、そして何が本当で何が嘘か分からねェ学園長のことを、まるで|忠犬《パピー》のように言うこと聞いてんじゃあねえか。それが本当だって確証は、どこにあんだよ」
 それに関して、明確に言い返せない丙良。確かに、千葉支部支部長代理を務めている和井内は、まだ出会って日が浅い。信一郎経由で立場をアテンドされたが、彼の内部に直接介入した訳ではない。本当は、和井内が全ての計画を動かしていた、と言われたってそれをすぐに否定できない自分がいる。
 だが、不破信一郎こと瀧本信一郎は、信頼を置ける存在であることに変わりはない。これまで学園長の実娘である、礼安と院の情報の少なさゆえに危険な修業に送り込んだり、合同演習会にて重要な情報をひた隠しにして英雄学園対茨城支部の対立構造を生みだし、結局茨城支部を壊滅状態にまで追い込んだり。大切なことを伝えずにまずやらせることが多かった。
 しかし、それらは|偏《ひとえ》に生徒たちの成長を望んでいるからこそであった。合同演習会の最後にも信玄と丙良の二人に明かした本音は、とても嘘とは思えなかったのだ。
 何より、英雄の卵を雑に扱って成長を阻害する、そして教会に寄与するだなんて狡猾な手段を取るほどの外道ならば、まずどこかで|粗《あら》が零れ落ちる。それこそ、勘のいい礼安辺りならば長いこと共に過ごしてきた親だからこそ気付くだろう。
「――僕は、学園長のことを、それでも信じる。そしてそんな学園長が信じた和井内さんを信じる。僕の信じるあの頼れる大人たちを、心から信じるよ」
 だが、その内に疑いが無いわけではない。むしろ、『疑う』心が無ければ、『信じる』ことはとてもではないが出来やしない。疑うことを経由しなかった信用など、ただの嘘っぱちである。何より、その信用に対する重みが違うのだ。
「――じゃあ、逆にノッブに問うよ。君は……少しでも来栖善吉という男の在り方に疑問を抱かなかったのかい? 少しでも疑わなかったのかい? どんな清廉潔白な社長やアイドルだろうと、自らの内に|穢《けが》れは二つ三つ存在する。疑問を抱いて、それでもその人に付いていこうという確信が、愛田さんクラスの何かが、そこにあったのかい」
 二人は、|愛田亜紗《アイダ アサ》という女と接したことがある。少なくとも、最初は清廉潔白な五斂子社の社長としての一面しか見えなかっただろうから、少しは疑っただろう。だがそこから、彼は最低限のビジネスマンとして動く姿を、そして教会に所属しながら教会の権限を完全掌握し、巨悪としてのさばる瞬間も目の当たりにした。
 それでも、愛田は本人についていった。教会など関係なしに、来栖善吉という一人のビジネスマンに付き従った。今となっては秘書という立場になったほどの存在ゆえに、『信じる』ことと『疑う』ことの重要性を彼女一人で示すことが出来る。
「最初、彼と出会ったのは「信之に関する情報を握っている」とちらつかせたことからだよね。何かしら、心に空洞の空いたような君は、一も二もなくその情報に飛びついたよね。『それが嘘である』可能性なんて、一切考えることなく」
「……めろ」
「君にとって、森信之と言われる存在は実に大切な存在だ。僕はまだその記憶を取り戻していないから、正直概念だけの存在と言われてもおかしくはない。以前共に戦ったこともある、と言われてもピンと来ないくらいに、言っていることが理解不能だった」
「……止めろ」
 自分からすっぽりと抜け落ちた記憶。それの正体を突き止めるために、信玄は藁にも縋る思いで善吉の元にやってきた。そんな信玄が危なっかしいと、学園長から念押しされた上で情報を精査するよう指示を受けた丙良は、付添人として傍にいた。
 結果、聞かされた情報は衝撃のもの。瀧本礼安が信玄の実弟である信之を猟奇的に殺害、非常にショッキングなニュースを聞かされた。
 最初信玄は、その嘘を聞いて耳と己の記憶を疑っていた。合同演習会後に、それだけのことをするだけの時間的余裕があったのか、と。だが、善吉は信玄を丸め込むために、真実と嘘を練り混ぜた虚言を吹き込んでいったのだ。
 まず、英雄学園の敷地内に存在する附属病院から、殺害場所である人気のない東京都某所までの距離はそう遠くないこと。これに関しては真実。徒歩や走りに関しては時間がかかるが、英雄学園内でも用いられている高性能バイクを用いれば二十分もいらない。
 次に、瀧本礼安が殺害したことに関して。これに関しては紛れもない大嘘。第一、その時間に病院にて検査入院をしており、各種病院関係者からも裏付ける証言が取れている。しかも隣室に入院している別患者からも当時の証言は取れているため、ある意味嘘を吐く中で博打を打ったのだろう。
 そして、教会構成員の生存を許さない大衆に背を押され、信之を殺害したとされる、動機について。これに関しても嘘。礼安はお人よしではあるが、確固たる自分の意志を持った心根の強い存在であるため、世の声に流されることは無いだろう。
 入学前から彼女と接してきたからこそ、その発言の嘘に気づくことが出来た。信玄は確かに彼女と接したことはあっても、そこまで長い付き合いではない。彼女のことを全て知っているかと言われたらその限りではないが、少なくともそこまでの残虐的思考を持ち合わせた存在ならば、片鱗くらいは途中で気付ける。
「――結局、森信玄という男は……自分の求める答えを提示した存在を一も二もなく信じ込んだ。その発言に少しくらい疑いを持って接していたのならそれは正しいが……結局実像すらつかめない弟大事さに……君は判断を誤った」
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「そして虚像ばかりの記憶を埋め込まれた結果、多くの|英雄《ヒーロー》科や|武器《ウエポン》科の子たちを裏切った! 君は英雄の風上にも置けない、最低の存在だ!!」
「止めろって言ってんだろ!!」
 すぐさま念銃を自分の背から取り出し、丙良に向け何発も打ち放つ。しかし、丙良はロック・バスターを抜くことすらなく、ただ本人を見据えるだけ、回避すらせずにその場に立つのみであった。
 実際、念力によってつくられたエネルギー弾は、丙良を捉えることは無く、頬すら掠めずに船の壁にぶつかり消える。圧倒的な威力ばかりが先行、ヒットすることは無く霧散するばかり。本来の信玄ではありえないノーコンテストっぷりであった。
「――森信玄という男は、本当は今も思い悩んでいるんだ。礼安ちゃんの声掛けによって、意識にブレが生じたこと、和井内さんから聞いたよ。それが頼みの綱なんだって、礼安ちゃんは意気込んでいた。自分にどれほどのどす黒い嘘っぱちの殺意が向けられていようと、君を救うことを第一に考えているんだよ」
「ッ……!!」
 どれほど洗脳されようと、どれほど記憶を根本から捻じ曲げられようと。生じた違和感に意識が向くことは確定事項。礼安に無意識的な揺さぶりを掛けられた後も、喉奥に魚の骨が引っ掛かったかのように残る|齟齬《そご》。
 どれほど意地を張っていても、その善吉の発言に確証が持てなかったがゆえの揺らぎであったのだ。
「盲目になりすぎるのは、基本的に駄目なことなんだ。視界が狭められた結果、大切なことすら見失ってしまう危険性が孕む。君は……森信玄は、礼安ちゃんのことを礼安ちゃんきっかけで疑った。そして今……揺らいでいる。その先に待つものは……僕も現状ではよく分かっていない真実なんだと思うよ」
「あ、ああっ……!!」
 唐突に頭を抑え、苦しみだす信玄。それは、自分の埋め込まれた記憶に対する拒否反応であった。本当の記憶を欲するがゆえの、そして信玄自身が変わりたいと願うゆえの激しい痛みであったのだ。
「――きっと、ノッブは帰ることが出来る。そしてやり直せる。だから……」
「止めろ、止めろ止めろ止めろ止めろ止めろ止めろ止めろ止めろォォォッ!!」
 葛藤の狭間にて、苦悶する。あまりにもの混濁具合に、鼻血すら出てしまうほどの苦痛であったのだ。目は充血し、脳の血管は何本か逝く。次第にブーストしていく敵意と殺意が辺りを満たす中で――丙良は重鉱剣ロック・バスターを静かに構える。
「――やっぱりこうなるのか。なら……お望み通り僕の全力で君を止めて――――」
「その必要はないよ、丙良ししょー」