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ー/ー「……どうして僕がニセモノだと思った時に、ご自身も打ち明けられたのですか? この縁談がまとまれば、この先あなたと僕との関係は長くなります。だからこそ、僕の弱みを握っておいた方が得策だったでしょうに」
「私は、何でもお話出来る夫婦関係を望んでおりました」
「何でも、話せる?」
「私達のような家柄は、お相手を選ぶことは出来ませんわよね? ですから、私はまだ恋を知りません。だからこそ、お姉様と吉田さんの関係は羨ましく、眩しすぎました。しかしお兄様方夫婦も仲睦まじく、親同士の取り決めで婚姻関係になったことが信じられないほどです。だから私はお相手と恋愛は出来なくても、信頼関係を築ける夫婦になりたいと願っていました」
だけど偽りを述べないといけないことから、この関係は始まりました。私はお兄様夫婦のような、理想の夫婦関係すら築けません。そう諦めていた時に、もしかして目の前にいる方は幸之助さんではないのかと心付きました。
とても嬉しかったです。事情を抱える同士、互いに嘘を吐かずに本物の夫婦になれるのではないかと。
……私は、何を言っているのでしょう。偽りを述べたニセモノが。
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「……どうして僕がニセモノだと思った時に、ご自身も打ち明けられたのですか? この縁談がまとまれば、この先あなたと僕との関係は長くなります。だからこそ、僕の弱みを握っておいた方が得策だったでしょうに」
「私は、何でもお話出来る夫婦関係を望んでおりました」
「何でも、話せる?」
「私達のような家柄は、お相手を選ぶことは出来ませんわよね? ですから、私はまだ恋を知りません。だからこそ、お姉様と吉田さんの関係は羨ましく、眩しすぎました。しかしお兄様方夫婦も仲睦まじく、親同士の取り決めで婚姻関係になったことが信じられないほどです。だから私はお相手と恋愛は出来なくても、信頼関係を築ける夫婦になりたいと願っていました」
だけど偽りを述べないといけないことから、この関係は始まりました。私はお兄様夫婦のような、理想の夫婦関係すら築けません。そう諦めていた時に、もしかして目の前にいる方は幸之助さんではないのかと心付きました。
とても嬉しかったです。事情を抱える同士、互いに嘘を吐かずに本物の夫婦になれるのではないかと。
……私は、何を言っているのでしょう。偽りを述べたニセモノが。